世界のネオン -イギリス-
最後は、イギリス。
"イギリスの状況はフランスと似ている。ここでもプラスチックが大流行しているため、古い会社はネオンに力を入れなくなってきている。"
1970年当時の欧米では、ネオンが既にかなり低迷していたことがよーくわかった。
"イギリスのネオンは、戦争から完全に立ち直ることはなかった。戦争後の深刻なエネルギー不足は、ネオンの発展を著しく遅らせた。"
そんな、当時のエピソードがある。
奇跡のネオン!ではあったけど、、
戦後10年間もネオンが点灯されることはなかった。祝祭日にのみ点灯される事もあったけど、緊縮財政のため滅多に点灯される事なく、そのまま衰退していったんだろうなぁ。
最後に、1970年代当時のネオンを取り巻く世界の状況について、ルディさんが書いたことをまとめた。
⚫︎ 活況を呈している日本を除けば、世界的にネオンの状況はかなり低迷している。
⚫︎ ネオンのデザイン革新はほとんど起きていない。
⚫︎ 一点もののネオン製作にかかるコストが高くなるという現実は、プラスチックの流行性とネオンの古さを強調するようにデザインされた販売プログラムに、さらに追い討ちをかけている。
⚫︎ ネオンに可能な創意工夫が実現しない限り、材料費も人件費も高くなり、商業的には耐えられない。
⚫︎ 建築用途やインテリア・デザインへの応用がほとんど知られていない。
⚫︎ 日本を除く国際的なネオン工芸の状況は、1950年代のアメリカと同じような低水準にある。
と、こんな感じ。
たくさんの箇所で、"日本を除いては"という言葉が出てくる。ちょうどバブルに向かっていた頃だから。ルディさんが来日した際、ちょっとした縁で、私の師匠はルディさんと一緒にお酒を飲んだと聞いた事がある。まだネオンが残ってる日本の街を見て、うれしく思ってくれたんじゃないかなぁ。
※ 引用部分については、Let There Be Neonさんのご厚意により、直接許可をいただいています。
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