だんだんと、建築の設計段階からネオンが組み込まれるようになってくる。
"エルム・シティ・エレクトリック・ライト・スカルプチャー・カンパニーは、ネオンを最新の識別形式として使用し、照明器具の応用も提案した。"
"ネオンのインテリア用途として、いくつかのパリのカフェの天井は、グラフィックデザインと照明の融合を示している。ここでは、発光管は後付けではなく、むしろ建築構想の一部であり、鏡面はすでに統合されたデザインに別の次元を加えている。"
数ページ前には、「光そのものは建築家にとってほとんど知らない要素であることが多く、照明は設計の後付けであることが多い」と書いてあったけど、
1968年だと、建築の一部として初めから設計されるまでになっている。
"デザインの可能性を秘めた室内照明として、ミルウォーキーのシュローダー・ホテルにおけるネオンの間接的な使用と、パリのモッズ・ヘアサロンにおけるネオンの使用を比較することは興味深い。どちらの場合も、ネオンは積極的なデザイン要素である。
ネオンは、プラスチックに隠れた光源になってしまった時もあったけど、デザインとネオンの存在がマッチしていれば、それは隠された光源ではなく、積極的なものになるよね。
"チャールズ・ムーアが最近手がけたニューオーリンズの噴水は、他の媒体ではこれほど効果的に機能しない建築的用途の優れた例である。"
チャールズ・ムーアとは?
アメリカの建築家で、大学とか美術館、広場など、
公共の場の建築を多く手がけてきた人らしい。
写真の説明を読むと、このデザインに満足していない人もいる。ヴァナキュラーな(土着のとか、その土地固有のという意味らしい)モチーフを使おうとする建築家が直面する問題だと書いてある。
これは、ピカデリーサーカス問題と一緒だなぁ。
看板は、それだけで役割があるから完結していた。
すでに、看板的な要素から離れようとする時代が始まっている。だけど、そうすると今度はここにこのネオンを付ける意味は?と考えるようになる。意味のないものをつくっても意味がないとか言い過ぎると確かに面白くないけど、あまりにも意味のないものはやっぱり意味がない…悩ましい時代の始まりです。笑
※ 引用部分については、Let There Be Neonさんのご厚意により、直接許可をいただいています。