ガブリエル・シャネルという人となり(1)
獅子座というとどんなイメージをお持ちでしょう?
一般的に自己中で目立ちたがり、プライドが高いとか言われがちです。
なんだかネガティブなワードしか思い浮かばないのですが、それは私自己肯定感の低いタイプの獅子座であるがゆえなのかもしれません。
といいつつも獅子座は多分12星座で1番といえるほど誤解されていると私は思う。獅子座さんならたぶん分かってくださるはず。
『自由で強い女』とよく讃えられるシャネルの創設者、ココ・シャネルと呼ばれた女性ですが、自由というよりも社会が定める「女性はこうあるべき」という枠組みから解放されたいという強い願いがあったから、批判や追放に負けることなく腐らず生涯を通して闘い続けた末に手にした称号だと思います。
大人になり獅子座を知れば知るほど「弱いな」と思うようになりました。
弱いからこそ自分を強いと鼓舞し続けないと前に進んでいけない。
男性宮であるのもその特徴だと感じます。
魚座もメンタルが弱いとよく言われますが、全然そんなことないと思います。
魚座も不安定だけど、柔軟宮さながら切り替えも上手い。相手を立てつつ自分の良いとこアピールもできるんですよね。
獅子座がガラスのハートなら魚座はラップフィルムといった感じでしょうか。
「派手好きでブランドものが大好き」ともよく言われる獅子座。
ですがわたしといえばブランド物にさほど興味がなく、ひとつもドヤれそうなものは持っていません。
もちろん高価な服やアイテムを所持することで自尊心を高められたり、その煌びやかなステータスに見合うためスタイル保持を頑張ったり、その大好きなブランドのもつ世界観に浸りきってしまいたいなど心身にもよい影響は数えきれないほどあると思います。
お店の前を通りがかった時にはショーウインドーの世界観に目が釘付けになってしまうし、華やかでとても魅力的な展示物には憧れも抱いたりします。
いかんせんいざ自分がその世界に触れてみたいとなった場合、そこに至るまでのモチベーションを保ち続けるほどのスタミナがないというのが原因でしょうか…形あるものにあまり意識が向いていないようです。チーン...
そんな私がなぜいまこの人について知りたいと思ったか
というと。
「ココ・シャネルー時代と闘った女」という映画が公開されると知って見に行きたかったのですが叶いませんでした。それからもう2年も経とうとしていますが、この人がどうやってファッションの女王と呼ばれ成功するまで、どんな気概で社会と闘ってきたのか改めて知りたいと考えたから。
ガブリエル・シャネルのホロスコープ(astrothemより)を見ると太陽獅子座26度、月魚座(2ハウス)、木星かに座(太陽と30度)と私自身のホロスコープと共通する点がたくさんありました。
太陽と月というのは個人を形容する重要な天体であるのですが、それが150度という一番不可解な角度をとっています。
彼女はオーブが広いのですがサインで考えると同じ傾向を持っていると捉えられます。
自分はこうあるべき(太陽)だと分かっているのだけど感情(月)がそれを容認できない。180度の真反対でもない死角的な微妙な位置にあるのです。
ハウスは月以外はひとつだけずれて居るのですが、天王星もカルミネート天体で同じ。学校の先生とか上の人間には嫌われがちな反逆児です。
共通項目を参考に彼女からいろいろ見習う事ができるのではないかと。
実際彼女の生い立ちを綴った書籍も多数出版されていますし、彼女の功績は社会への影響が多大であるからどなたであっても参考にはなると思いますが、太陽に至っては度数も同じですし、共感しやすいのではないかなというワケです。
映画や購入した「シャネルの生涯とその時代」という本などを見ながら徐々に忘備録的にノートしていきたいと思います。思い立ってから3か月は経過しているので改めて資料を見直しつつ。
映画ココ・シャネル(2008年)
まず、シャーリー・マクレーン主演の方の「ココシャネル」。
生まれからとてもドラマチックでまさに映画化されるためにあるような人生が描かれていました。どこまで史実なんだといったような波乱万丈さ。
映画には少し脚色があるようなので他で補足しつつ進みます。
フランスはソミュールで生まれる。母親が病で他界したのをきっかけにガブリエルが12歳の時、姉妹は修道院に送られてしまいます。実父は子ども5人を院や奉公に出して失踪。しかし当時のフランスではこれは特に珍しいことでもなかったとか。
のちの取材でも修道院でのエピソードは一切語らなかったというほどガブリエルは抑圧された思春期を過ごしたようです。
とはいえシャネルの代表的カラーでもあるブラックにこだわりを感じているのはその時の影響でもあるのだろうというのが興味深いです。
白と黒ってシンプルだしかっこいいと思いますが、彼女が活躍し出した頃のパリはカラフルなものが主流だったらしいので、やはりそのあたりの因縁がファッション業界での革新へ導かれることとなります。
6年が過ぎ、18となったガブリエルは姉のジュリアを残して半ば強制的に修道院から出ていくのですが、その期間中に習った洋裁の技術を生かして仕立て屋で働きつつ、夜は歌手を夢見て活動していました。
今作品ではココという名はこの時に歌っていた曲のタイトルから。という説でしたが、幼いころ父親からもそう呼ばれていたという説もあり、はっきりしません。
修道院に入る時に父親は「迎えに来る」という約束をのこしてその場を去るのですが、その言葉をひたすらに信じて待っていたガブリエル。久しぶりに目撃した父が新しい家族といるのを目撃してショックで声をかけそびれます。彼女の初の失望でした。
そんな辛いこともありましたが、失われた家族の絆を潜在意識からか名前でつなぎとめておきたかったのかもしれませんね。
ちょっと話題がそれますが、アドリエンヌ役の女優さんがあまり出演作はないようなのですが、見た目は可憐で少女のようなあどけなさなのに声が低く落ち着いててギャップがたまらなく良いです。
ターニングポイント
人生を変えるエチエンヌとの出会い。ここからガブリエルはどんどんファッションの才覚を表し顧客を付け出します。
センスが良いというのももちろんですが日々の努力や観察眼も鋭いのでしょう。はっきりと「似合わない。こうした方がよい」と的確にアドバイスすることで、丁寧な仕事ぶりと斬新な布の使い方によってセレブの人たちの琴線に触れるような依頼をこなしていくのです。
体を締め付けて不自由でしかないコルセットやお飾りでしかない象徴としての鮮やかな色彩や、ゴテゴテしたデザインから女性は解放されるべきだという考えを持っていました。自分はズボンをはいてみたり黒一色のワンピースを着てみたり。
男性からは「下品」だと言われようと女性の着心地やQOLを改善しようと奮闘します。ここで月2ハウスの本領が発揮され人気を博します。
水星と天王星がその月と180度を形成しています。仕入れ値も安い売れ残りのジャージ素材に着目して、それを「カシミヤのごとく柔らかいと」うまく宣伝して活動しやすさに焦点を当てた結果それもヒットさせ、コレクションも大成功をおさめます。
もちろん本人が仕事をきっちりこなしているのは当然のことですが、実家は一家離散しているしやはり資金繰りなど苦労したので資産家から提供を受けるためパトロンを大勢持っていました。
木星が7ハウスにあるのでパートナーには恵まれていたようです。太陽は8ハウス。自分がそうして成功者になっていくことで、のちに自分が良いと思った才能のある人たちにも出資してお互いに利益を享受していくという生き方をします。
自身の名前で最初にパリに路地に面した帽子店への出資をしてくれた人物が「ボーイ」とよばれたアーサー・カペルという人でした。
ガブリエルが唯一愛したという英国人男性でプロポーズを断ったものの離れることができず、逢瀬を重ねていましたがクリスマス休暇でガブリエルのもとに向かう時に交通事故にあって亡くなってしまいます。5ハウス冥王星太陽とスクエア。終戦を乗り越えこれからというところ、彼女の人生で一番衝撃的な出来事だったと思われます。
カペルの誕生日は12月20日、誕生祝いも兼ねていたのか。
ガブリエルのASCはいて座の29度。カペルの太陽と合です。魅力的な人物に映って惹かれるのも無理はありません。
長くなりそうですのでカペルとの絆を語るのは次回にまわしていったんここまでとします。
アヴァンだけでもとてもドラマティックな様相を呈していますが、これをきっかけに仕事に打ち込んでいくガブリエル。
続きはなるべく早く上げたいと思います。