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答案に唯一の答えはない

 受験指導していて思ったことで、多くの方が思っているのではと思うことを共有したいと思います。

 受験生で問題、特に過去問を解くときに答えがあるように考えている人、無意識的に答えを求めている人がいると思います。例えば,参考答案や再現答案を読んでこれが答えだ!という唯一の解答例は何か?という探求になっているような感じです。

 司法試験や予備試験において、成績は相対的なものです。相対試験であって絶対試験ではありません。そのため、唯一無二な回答例は存在しないのです。いわゆる受験通説や判例で法律論を展開し,問題文の事実をなるべく拾うだけで合格水準にのります。したがって、繰り返しになりますが、絶対的な回答というか完全解は存在しません。
 また,再現答案はあくまでも再現であって、その人が試験現場で問題に直面し、そう考えた思考の結果を示すものに過ぎないし,さらには伝聞で作成されたものです。そういうバイアスのかかったものであることを意識して再現答案は読みましょう。だからこそ、複数の答案を読んで相対的な上位答案とはどういったものかを理解しましょう。

 日々の勉強でも完全解を求める姿勢の人がいますが、私は違うと思います。たしかに、勉強の深さは期待できるでしょう。しかし、試験勉強では深さも大事ですがそこそこで切り上げることも大事です。また、七科目以上を全部過去問だけでも完全解を作るのは時間的に厳しいです。さらには、その問題との関係での完全解は汎用性が弱いと考えられます。したがって、日々の勉強でも、相対的にどうすべきかを考えた方が合格への近道と言えます。

 当たり前のことかもしれませんが,共有しておきます。要するに相対的にどう上位に行くかを考えることが重要です。

 もっとも,古い話になりますが、漏洩事件の結果として100点答案はありうる様ですがね。。

ともしび

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ともしび
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