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説教も煽りもいらないよ【日付が変わるその瞬間を口実に】

2024年が終わり、2025年になる。

プレゼント・ギフト研究員のさきぽんです。
2024年を振り返ったり、2025年の準備をされたり、特に何かをするわけではなかったり、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

日付が変わる、23時59分から0時00分のその瞬間に、
世界中の人が、地球が回る順番に、その瞬間へ思いを馳せていく12月31日。
日付が変わるその瞬間は毎日繰り返されているのに、
この日だけは、同時に特別にたくさんの人が思いを馳せる。
不思議な気持ちです。そして、良いことだなあと思います。

谷川俊太郎さんの「朝のリレー」という詩があります。
作品は1968年に発表され、1980年代の数年間、中学国語教科書に掲載されていたそうです。
わたしはコーヒーのCMをきっかけに知って、初めて見たときこども心にもじーんときたのを覚えてます。

朝のリレー  谷川俊太郎

カムチャツカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球で
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交換で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ

こうなりたいなら、これをすべき、とか
ああなりたくないなら、いますぐこれをやめたほうがいい、とか
できる人はこれをやっている、とか
そういう説教や煽りは、
一旦目の届かないところへ置いといて、

その日付が変わる瞬間を、変わったことを、
地球の自転の速度に合わせて、
みんなが順に思いを馳せることを口実に、
大切な人たちに、ありがとうとおめでとうを言える日。
普段言えない人にも、日付が変わるを口実に
勇気をもらって、かこつけて、
言ってみたい気持ちになる。

伝えられるチャンスは、私が考えているより
実は少ないかもしれないと思い、
今年は気持ち多めで、口実にかこつけようと企んでいます。

ここまでお読みいただきありがとうございました。あけましておめでとうございます。

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