
オフコース全曲分析みたいなもの(?) SELECTION 1973-78
収録曲みたいなもの
SIDE:A
1 やさしさにさようなら
小田和正/作詞・作曲・ストリングス編曲
オフコース/編曲
2 通りすぎた夜
鈴木康博/作詞・作曲
オフコース/編曲
3 僕の贈りもの
小田和正/作詞・作曲
オフコース/編曲
深町純/ストリングス編曲
4 でももう花はいらない
鈴木康博/作詞・作曲
オフコース/編曲
青木望/ストリングス編曲
5 水曜日の午後
小田和正/作詞・作曲
オフコース/編曲
6 のがすなチャンスを
鈴木康博/作詞・作曲
オフコース/編曲
7 別れの情景(1)
小田和正/作詞・作曲・ストリングス編曲
オフコース/編曲
SIDE:B
1 眠れぬ夜
小田和正/作詞・作曲
オフコース/編曲
2 ワインの匂い
小田和正/作詞・作曲
オフコース/編曲
3 愛の唄
小田和正/作詞・作曲・ストリングス編曲
オフコース/編曲
4 こころは気紛れ
小田和正/作詞・作曲
オフコース/編曲
5 青春
鈴木康博/作詞・作曲
オフコース/編曲
6 潮の香り
鈴木康博/作詞・作曲
オフコース/編曲
7 秋の気配
小田和正/作詞・作曲・ストリングス編曲
オフコース/編曲
なお、このアルバムでは「編曲/オフコース」で一括りになっていますが、初出では「編曲/オフ・コース」になっているものも含まれます。また『別れの情景(1)』は初出では「編曲/小田和正」になります。
総評みたいなもの
このアルバムについて
1978年5月5日に発売された、オフコース初めてのベストアルバムで、私が初めて買ったオフコースのアルバムです。
ラジオで聴いた『愛を止めないで』でオフコースに興味を持ったにも関わらず、なぜ同曲の入っていないこのアルバムを最初に買ったかというと、私は昔からアルバム志向が強くて、どうもシングルはコスパが悪いと考えがちなところがあったからです。
で、『愛を止めないで』はいずれ出るアルバムに収録されるだろうからそれまで待って、とりあえず「オフコース」というアーティストを知るにはベスト盤から入るのが良かろうと考えた結果、記念すべき1枚目がこのアルバムとなったわけです。
なお、この作品についての一般的な背景や記録などは、wikipediaはじめ色々なところに記載があるのでそちらを見ていただくこととして、ここではごく個人的なアルバムについてのインプレッションについて書きます。また各曲の詳細な分析や感想などについては各曲項目に譲りたいと思います。
ファーストインプレッションみたいなもの
散々思案した挙句、購入したこのアルバムではありますが、正直針を落とすまでは不安を拭えませんでした。たまたま『愛を止めないで』だけが琴線に触れていて、他は全く好みじゃなかったらどうしようと…
いや、ぶっちゃけ中学生のお小遣いからすると、アルバムというのは大層でかい買い物でしてね…今ならネットで試聴してから買えますが、当時は一世一代の賭けだったわけです。
ですが針を落とし、1曲目の『やさしさにさようなら』の重厚なコーラスのイントロ、さらにはいきなり転調してボーカルに入ったところまで聴いた時点で、自分の判断が正しかったことを確信しました。
さらに2曲目の『通り過ぎた夜』を聴き終わった段階で、このアーティストを追いかけることを決意するに至りました。
内容もベスト盤に相応しく、初期曲こそ若干の古臭さは感じたものの、捨て曲が1曲も無い素晴らしいアルバムと感じ、見事に私は賭けに勝利したのでした。
分析みたいなもの
このアルバムを買った時点でメンバーが小田和正と鈴木康博であるということを知ったぐらいなので、収録曲のセレクトについては一切疑問を持たずにいたのですが、他のアルバムやシングルなども一通り聞いてからだと、これは他のアーティストの「ベストアルバム」と比べて、かなり尖ったセレクトだなと思うようになりました。
特に目立つのはシングルA面曲がかなり少ないことです。収録されたシングルA面曲は、最新曲ということで収録されたであろう『やさしさにさようなら』を除けば、『僕の贈りもの』『眠れぬ夜』『こころは気紛れ』『秋の気配』ぐらいです。さらに『こころは気紛れ』に至ってはアルバムアレンジですからね…
このアルバムリリースの時点で、2人になる前の3枚を加えるとシングル13枚、2人になってからでも10枚リリースしていることを考えるとほぼ半分以下ということで、「初のベストアルバム」としてはなかなか異例かと。
その他雑感みたいなもの
このアルバムには2つ折りの歌詞カードが入っていて、中面は左側が小田、右側に鈴木の、ステージで歌っているところの横顔アップ写真が入っています。おそらく『やさしさにさようなら/通り過ぎた夜』のシングルジャケットの別カットかと。
ところが表面には、公園かどっかで5人が並んで歩いている引きのショットが…まだ正式に5人になっていない時期だったので、軽く混乱を覚えることになりました。
この時代は情報もあまり豊富ではなかったので、オフコースを知っている友人とも2人なのか5人なのか、結論の出ない討議をした覚えがあります。まあその数ヶ月後には『Three and Two』が発売されて討議も終息するのですが。
で、もちろんこの時に初めて2人の写真を見たのですが、第一印象はかなりかっこよく感じました。2人ともルックスはそこそこ良い方なのに加え、髪も短め、ちゃんとジャケットを着込んだ、上品に見える大人の佇まい。総じてラフな格好が多い、というかそれを売りにしていたフォーク系とは一線を画すイメージで、ますます惹かれる理由になったのです。
締めみたいなもの
ということで、この作品を皮切りになんとか「全曲分析(?)みたいなもの」を進めていきたいと思います。果たしていつ終わるのか…そもそも終わりまで続けられるのか…それは未来の私に託すことにします。