日本の農家こそユーチューバーになるべきかもしれない
国産品というだけで、無条件に品質を信じていたあの頃の自分はもういない。むしろ国産品と聞くと、なんとなく品質を疑ってしまうようになった。
それは特にスキンケア用品において感じている。いつからそんな考えを持つようになったのか覚えていないが、韓国コスメや海外品の存在感が高まってきたことが大きいように思う。
いつしか私の中で、「日本のスキンケア用品=二流」という偏見に近い意識が芽生えるようになってしまった。
そんな国産品を信じられなくなった状況下でも、まだ比較的信頼し続けることができているものがある。それは食品だ。
以下の記事は小麦の例だが、似たような状況が他にもあるのではないかと、輸入品の品質についてどうしても疑いを持つ。また、輸入品を取り扱う国内流通業者のモラルについても、国産メーカーの不正がいくつも明るみに出ててんやわんやな状況では、信じることができない。「ちょっと品質がアレでも、安いから流せ!」とか業者は思っているのではないか?なんて…。
だからこそ、健康オタクの私はなるべく国産の食品を摂取したいと思っている。それなのに、以下の記事を見つけてしまった…。
この記事によると、日本の農家はこの20年で半減しているらしい。ポンジュースの製造元は、みかんの生産者が減り生産体制が苦しいが、それでも農家を支えるために製造体制を転換してでも取引を続けているとのことだ。
国内農家の未来は、食の未来
私は糖分を果物で摂取するタイプの人間である。特にみかんは袋詰めのものを買い込んでは毎朝食べている。
「国産品みかんがより高級化していくだって…?」
金のない、弱小若手社会人の私にはつらすぎる話だ。こうなってくると、なんとか農業従事者が増え供給が安定する未来を願わずにはいられない。
最近は若手農家の話も耳にするが、国内全体の生産に影響するほど若手が増えているというわけではなさそうだ。
そのような状況にあって希望を与えてくれるのは、農業に乗り出す企業の動きだ。自家農園を運営する企業や農業従事者を雇用する農業生産法人が出てきているが、その流れがどこまで広がっていくかが今後の行く末を占う鍵となる。
ブランド力はラベルではなく、作り手に宿るもの
先ほど貼ったポンジュースの記事に、面白い記述があった。
・「顔が見える野菜。」*がリピーター獲得につながっている(イトーヨーカ堂/井上統括マネージャー)
・食べチョク(ECサービス)では、”農家はどんな思いで生産したか”を発信、消費者も食べた感想を投稿
*「顔が見える野菜。」とは、生産者の顔のイラストをプリントしてブランド化したもの
こうした消費の動きを見ていると、まさに「スキンケア用品と近いな」と思う。こと質が重視される商品(食品、スキンケア)においては、作り込んでキャッチーな広告は必要ない。
購買行動のベースは「リアルが見えるか」だ。
また食品においては、生産者の顔と声さえ出れば売り上げにつながるというなら、生産者に過度なタレント的要素も必要ない。消費者にとったら、農家がいかに誠実に作っているかが一番重要で、それがわかれば商品は自動的に買われていく。
そのリアルを見せる手段として、動画はとても効果的だと思う。田舎のおじいちゃんおばあちゃんが丹精込めて育てている姿は微笑ましく応援したくもなるし、「この人の商品なら」と信頼を集めやすいのではないか。そこからEC直販にもつながるかも…。
ということで農家のご子息の方々は、ぜひ動画を回してみてはいかがだろうか。商品の売上+広告収入で、豊かな生活が送れるようになるかもしれない。