モノノ怪
あのモノノ怪が映画化し、ついに今年の7月26日に公開される
この映画は元々アニメで放送されたものであり、怪 ~ayakashi~ 化猫とその続編のモノノ怪のさらに続編である
怪 ~ayakashi~ 化猫は、2006年にフジテレビの「ノイタミ」枠で高視聴率を記録したアニメ怪 ~ayakashi~の一編だ『モノノ怪』はそのエピソードから派生し、2007 年に放送されたTVアニメシリーズにあたる
怪 ~ayakashiは色んな怪談の内容をアニメ化したもので、その中の1編の化猫というエピソードがとんでもない人気になったので、独立してモノノ怪が作られた
この話、どういう内容なのかといえば
日本を旅する薬売りの男がアヤカシを退治していく物語だ
こう聞くとよくある化物退治のアニメかと思われるが、そうじゃない
濃厚な人間物語でもある
アヤカシの正体は人の情念や怨念
薬売りは退魔の剣を持っており、モノノ怪を切ることができる
しかし退魔の剣は三つの条件を満たさないかぎり抜くことができない
その三つの条件とは
形(かたち)
真(まこと)
理(ことわり)
アヤカシのかたち姿名前
アヤカシの真、どんな過去の出来事があったのか
アヤカシの理、アヤカシがどういう感情で発生してるのか
この三つを知ることで薬売りは退魔の剣を抜き自分も人ではない褐色肌に灰白色の長髪、白目に相当する部分が黒色で紅い瞳、全身に金の紋様を持つ姿に変わる
薬売りが何者で何故アヤカシを退治してるのかは不明である
このアニメが当時凄い人気になり、オタクの間では超有名作品になった
当時の人気になるアニメといえば萌え萌えアニメであり俗に美少女動物園と呼ばれるようなアニメが多く、モノノ怪のような硬派?な作品が人気になるのは珍しかった
私も当時観ていたが、まあ、本当に面白かった
怪 ~ayakashiは舞台が江戸時代?なのにopがラップ調で内容がえぐい
詳しくは言えないがもう一回観たら忘れられないような内容
妖怪退治の物語なのにえぐいくらいの人間の醜さを書いている
これは続編のモノノ怪も同じで、怪 ~ayakashiほどではなくてもエグい人間模様を描いている
opにラップではなく外国人の方が歌っている特徴のある主題歌で、薬売りの性格も変わっている
怪 ~ayakashiは無礼で乱暴な感じだった薬売りがモノノ怪では丁寧な態度を崩さない性格となっている
薬売り売りがアヤカシを退治するのは最後のちょっとだけであり、残りの物語は薬売り売りが退魔の剣を抜く三つの条件を満たす為の話という構成になっている
むしろこれがメイン
姿、名前を見るのが最初
理や真をアヤカシに襲われる中、少しづつ関係者から語られる
大抵の場合、アヤカシの原因となった者は被害者であり酷い死に方をしている
薬売りは人間を裁かない
ただアヤカシを切るだけ
それがどんな悲しい被害者の無念から生まれたアヤカシでも
だから観終わった後はスッキリ爽やかな感情にはならない
いつも考えさせられるような内容と終わりかたで寂しさが残る
後なんといってもモノノ怪といえば独特な色使い
何と例えればいいのか
とにかく美しい
日本的なのか西洋的なのか、その色使いがモノノ怪を通常のアニメとは違う物に引き上げている
個人的にはジャポニズムに影響されたグスタフ・クリムトの絵画にも似ているような気がする
とにかく大人気アニメの映画化ということで、今度はどんな人間模様や心理が描かれるのか気になるところだ
あとは薬売りの声優がとある事情で変更になってしまったのだが、違和感なければいいのだが