オンライン街コン🧟♀️withインフル
AIにサムネ画像作ってもらった、想像と違った。
インフルエンザにかかってしまった。
ウイルス界隈を騒がせてきたコロナでなくてよかったが、31歳の未婚処女を狙い撃つのは御法度だぜ。(配慮してくれウイルス)
31歳、未婚の者となると悲惨な闘病生活が待ち受けていた。2日間くらいずっと寝込んでいた。
▶︎闘病スケジュール
この闘病生活がより同棲したい欲を高めた。ご飯作ってもらいたい、心配してもらいたい、安心したい。
50,60代になったら今よりさまざまな心配事が巻き起こるはず。30代でここまでメンタルブレイクしているのだから、今後一人で乗り切れる自信などないのだ。
まあまあ元気になった3日目の朝、オンライン街コンへ申し込みをした。(インフル、一緒にがんばろ卍)
🧟♀️オンライン街コン
zoomにて開催される。2hほどのグループトークで全国から猛者が集まる。(全国はきつい)
収穫があるかわからないが、練習だと思って挑むことにした。コミュニケーション能力を高めるためには場数を踏むのが最短だ。
🧟♀️以下、デュエリスト
わたし : 31歳処女、病み上がり。
ななみちゃん : 27歳、事務員。ミュート魔。
一休 : 30歳、見た目がまんま僧。
じど鉄 : 30歳、電車と一緒に自撮りするのが好き。
完全犬派 : 33歳、犬以外は考えられないらしい。
わたしは合コンの場でよくMCを買って出る、喋るのは苦手なのにだ。
ただ相手に気を遣ってしまい、間を埋めるだけの会話をしてしまう。
他の人から見ればおしゃべりなお方!とだけ思われる。ユーモアがあるおしゃべりなら楽しいが、会話を続けたくて焦って話しているだけだからお互い疲れてしまう。(喋りすぎるとミステリアスに見えないってネットに書いてあった。)
なので今回は口数少なく挑むつもりだ。おしとやかな女性を憑依させ、周りの反応を見る。博士な気分で実験を試みるのだ。
開催者である運営が、街コンの流れを説明した後に「では楽しんでください〜」と言って、一時退出した。すでに自己紹介済みのわたしたち。誰が口を開くのか、じっと待っていると
一休「ぼく、こういう場は初めてなんですけどみなさんはどうですか?ぼく、緊張しちゃって」
街コンに不慣れなOLさんみたいな走り出しで、口を開いてくれた一休さん。
わたしは、「わたしも初めてなんですよ、こういう形式緊張しますね〜」と乗り遅れないようにすかさず返す。
わ「話すタイミングもなかなか掴めなくて」
犬「俺もオンラインは、初めてなんですよ。話す時に被っちゃうかもしれないですよね」
皆が口を開き始め、あれやこれやと会話が飛び交いだした。わたしも張り切って話に参加をしていたが、もう一人の女性参加者であるななみちゃんの声が聞こえないなと思い、ちらりとななみちゃんの画面を見る。
あらやだ、ミュートになってるわ。明らかに笑ってるのに、ななみちゃんの声皆無だ。
わ「ななみさん、ミュートになってませんか?声が聞こえないです」
ななみさんは大きく頷いてワンテンポ遅れたのちに、
な「すみません!ミュートにしてました〜、私話す時にミュート解除して、聞く時はミュートにしてるんです」
わ「え、なんで?」
な「なんか、私の生活音あんまり聞かれたくなくて」
室内でライブでもしてるの?
そんなドコスカドコスカと大きな生活音立ててないだろ。
さすがに会話のテンポ感が悪くなりそうだし、ミュート解除まで人を待たせているってことを考えるべきだ。
今日は女性側に問題児(31処女とミュート魔)がいるようだ。(わたしたちを乗りこなせるかな?)
周りで起こった苦笑いから、みな何か思うところがあるようだった。まだ序盤だから悪い空気にしたくないと思い、それ以上のことは言わなかった。
一休さん以外は。
一「ななみさんとしっかり話ししたいんで今回はミュートなしにしてもらえませんか?ミュートにすると会話に乗り遅れちゃうと思います。」
とんちはいらねえとばかりにストレートに伝えた一休さんは最高にかっこよかった。
さらに穏やかな雰囲気で伝えたこともあってか、ななみさんはムッとせずにすんなりと受け入れた。
な「あ、すみませんでした!」
素直に聞き入れたななみちゃんに拍手。(素直な女が1番モテるの知ってるからほんとは焦った。)
ここから一休がMC役を担ってくれた。
一「ななみさんは、ぼくたちに静かな環境を提供してくれようとしたんですね。ななみさん静かなところ好きそうです」
な「あーそうですね、図書館とかみんながまだ来てない早朝の会社とか好きです」
わ「早朝の会社いいですね、いい静けさで」
一休!!!きらめいてるよ!!!
失礼だが、正直ベンチ要員かと思ってたけど、MLBプレイヤーだった。程よいパス回しで全員に会話を振ってくれる。そのおかげもあり、先ほどより皆がリラックスしてきた。一休だけでなく他の男性陣も積極的に話を振ってくれた。
犬「みなさんって休日何してますか?」
な「うーーん、なんだろ。家にいるかな」
わ「わたしも家にいること多いです、犬派さんは?」
犬「俺は犬飼ってるからそいつとよく遊んでます」
一「お、そりゃ幸せですね。何犬ですか?」
犬「チワワです、まじで世界で1番可愛いと思ってます!」
その気持ちわかるよ、自分の愛すべき家族が世界一だよね。動物好きなひと、わたし好きだわ。
ちょっといいなと思ってたの、完全犬派さんのこと。
でも話していくうちに、世界で男性が完全犬派だけになったらわたしは未婚を貫くなと思うようになったね。
犬「みなさんは何か飼ってますか?」
一「僕は飼ってないですね〜飼いたいとは思うんですけど」
犬「何犬飼いたいんですか?」
一「犬じゃなくてうさぎ飼いたいなって思ってて。」
犬「うさぎかわいいけど犬の方が絶対いいですよ!感情豊かだし!」
一「そこが犬のかわいいところですよね、いろんな表情見せてくれて。でもうさぎのぽけぇっとした顔も可愛くて」
犬「犬もぽけっとした顔しますよ!」
きっつ。キャッチボールできてないよ完全犬派。
周りの声を受け入れず、自分だけの価値観や意見しか大切にできないのやべえって。
一休さんみてごらん。絶対犬派に興味ないのに合わせてくれてるんだよ、感謝だよこれ。
最近思ったんだが、一休さんのように会話を深掘りしてくれる方って少ない。
例えば、旅行に行った時の話をすると、他の方は「へー、いいな!私も行きたい!」のように表面だけに触れるかんじ。対して一休さんは「なんでその場所を選ばれたんですか?」とか「なんで旅行が好きなんですか?」とか深くまで聞いてくれる。
相手に興味を持ち、深くまで聞くのってきっと面倒だと思うし、なんでそこまで聞かなくちゃいけないのと思うかもしれない。
でも聞き上手の人って、承認欲求を満たしてくれるからモテると思う。しかも聞き上手って少数。
異性であろうが、友だち同士であろうが、自分のことを知ってもらいたいと思っている方の方が世の中多い。
それを自然にやっている一休さん、素晴らしい。
二人のやりとりが対になっていて面白いなと思いながら静かに聞き続けた。これ決着どうなるんだろうか。
犬「まじでみなさん一度犬飼ってみてください!絶対犬派に落ちますよ!」
わ「いや、猫もうさぎもかわいいから落ちるかわかりませんよ〜」
わたしが決着をつけにいった。
みんな、自分の好きなものが世界一かわいいんじゃ。おめえの好きなものが全部世界一だと思うな。
話題を変えようと可愛げない言葉で話に割って入る。
犬「えー、そうかなぁ」
わ「そういえばまだ聞けてなかったけど、じど鉄さんっておやすみの日何されてるんですか?」
こういう強気なところがモテないんだろうな、、、と心の中で遠い目をする。こういう時、モテる女ってどうしてるの?かわいくサラダ食ってんの?ほんとに教えてほしい。
じ「あ、僕は電車撮りに行ってますよ!でも、撮り鉄じゃないですからね!」
わ「電車好きなんですね〜最近撮りに行ったんですか?」
じ「行きましたよ!いつもこんな感じで撮ってるんです」
画面越しに写真を見せてくれる。一休さんやななみちゃんから、ふふっと温かい笑顔がうまれる。電車とともにピースしたじど鉄さんが表示されているからだ。付き合ったら一緒に電車巡りして、ホームで記念に写真撮るのかな?(悪くないかもしれない)
じど鉄さんのニコニコした笑顔を見てると、犬がいるから幸せなんだとかじゃなくて、自分の好きなものを見つけた時に幸せがくるんだなって思った。
その後は一休の素晴らしいパス回しに甘える形で、静かに場に参加した。
コミュニケーションの良し悪し両方を体感でき、幸せについて一瞬でも教えてもらえたこの街コン、悪くなかった。
一休さんのLINE知りたくて個人チャット投げたけど返信こなかったけどな。(インフル悪化したわ)
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