心の影 2――意識をめぐる未知の科学を探る 【新装版】 単行本 – 2016/11/19ロジャー・ペンローズ (著), 林 一 (翻訳) Amazonレビュー
本書は、2つの内容を持っています。第一は、ペンローズの量子論解釈です。第二は、脳の量子コンピュータ・モデルです。
2022年3月22日に日本でレビュー済み
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本書は、2つの内容を持っています。第一は、ペンローズの量子論解釈です。第二は、脳の量子コンピュータ・モデルです。
第一のペンローズの量子論解釈では、ペンローズの立場が分かります。
ペンローズは、量子状態(波動関数)を実在と見做しますが、多世界解釈(エヴェレット解釈)に賛成せず、ユニタリ時間発展(シュレディンガー発展)と共に、「観測での収縮」も実在的であると考えます。
※個人的には、ペンローズの立場は矛盾を含むように思われます。『ウィグナーの友人』をペンローズが どう解釈するのか不明です。『ウィグナーの友人』では、ウィグナーにとって、友人を含む実験室内部は、ユニタリ時間発展(シュレディンガー発展)して、実在の量子もつれ状態に成りますが、友人にとって、実在の収縮状態に成ります。
更に、ペンローズは、「観測での収縮」とは別の自発的収縮が存在し、それが、実際、脳で起きていると主張します。
第二の脳の量子コンピュータ・モデルでは、脳が、実際、どのようにして量子コンピュータとして動作しているかを説明しています。
※個人的に、人間の知覚(状況理解,洞察)には、その計算規模と計算時間から量子コンピュータが必要であると考えます。その際、「観測での収縮」で足りると思います。
※※以下、蛇足です。
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●11:05 2023/03/16
◆知覚処理サイクル(数百ミリ秒サイクル)に於いて、脳の一時的(数百ミリ秒間)な「量子もつれ状態(/局所多世界共存状態/モナド状態)」が「意識」を持つ。
◆「意識内容」は、すべての「局所世界」で共通な{「直接述定(/感覚)」+「記憶述定(/脳が持つ記憶の内容)」}である。
これは、次の『意識程度加算仮説』で説明できる。
◆局所多世界状態(/量子もつれ状態)では、各「局所世界#i」での「仮説述定#j」について、「意識程度#j#i」=「仮説述定値#j#i」✕ε が加算される。ここで、「仮説述定値#j#i」= -1(/F)/+1(/T) とする。すると、「仮説述定値#j#i」= -1 であるiと、「仮説述定値#j#i」= +1 であるiとは同数なので、打ち消し合って加算結果は"0"に成る。結果、「仮説述定#j」は"意識"に上らない。
◆「直接述定#j」については、「直接述定値#j#i」=「直接述定値#j#0」である。故に、加算結果は、「直接述定値#j#0」✕ε✕N である。ただし、ε:意識量子定数、N:局所世界総数。
ε✕N =1とすると、加算結果は、「直接述定値#j#0」である。
結果、「直接述定(刺激)#j」は"意識"に上り、「述定値#j」=「直接述定値#j#0」である。
◆「記憶述定#j」については、「記憶述定値#j#i」=「記憶述定値#j#0」である。故に、加算結果は、「記憶述定値#j#0」✕ε✕N である。ただし、ε:意識量子定数、N:局所世界総数。
ε✕N =1とすると、加算結果は、「記憶述定値#j#0」である。
結果、「記憶述定(刺激)#j」は"意識"に上り、「述定値#j」=「記憶述定値#j#0」である。
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