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#7 医療的ケア児となった息子
口唇口蓋裂の治療のために
ホッツ床というものを装着してから
ミルクが飲めなくなった息子。
それでも病院からは受診するたびに
「もっと体重増やして!!」と圧がかかる。
歯学部なのは分かるけど、
赤ちゃんもたくさん診てきた看護師さんに
体重増やせって言われるのが
本当に辛かった。
こっちだって、増やせるもんなら増やしたいよ!
でも、ミルク飲まないし、
無理矢理飲ませたら吐いちゃうんだよ…
そんな日々で、
フォローアップ外来の先生のところへ。
「体重の増えがやっぱり悪いからお鼻から管を入れてミルク入れましょうか。」
と言われ、
経管栄養の事は
あまりよくわかっていなかったけど、
これでミルクを飲ませるストレスが減るならと
すぐにお願いした。
ただ、経管栄養のチューブの挿入を
私たち両親も出来るようにしなければならない。
まずはお手本を見せてもらう。
泣き叫ぶ息子に優しく語りかけながら
スルスル〜と入れていく先生。
「では、お母さん」
と、まるで看護学生の実習のような感じで
緊張しながらの挿入。
口唇口蓋裂のため、
鼻の穴もズレてたりするので
左右どちらかの方が入れやすかったりする。
ここは、怖がらずに思い切ってやろう!
そう心に決めて、いざ挿入!!
やどこかにあたってしまって少し出血。
もう一度トライ。
なんとか出来た!
今は、先生や看護師さんがいるからいいけど、
家でやると不安だなぁと思いながらも帰宅。
ミルクの時間になる。
ミルクを作り、
チューブに少し空気を入れたシリンジを入れ、
聴診器でお腹の音を聞く。
シリンジを押したときにポコっと音がすれば
胃にチューブが入ってる証拠。
音がしないと変な所にチューブが入ってる可能性があるので、ミルクは入れられない。
ミルクは点滴のようなもので少しずつ入れる。
その間はずっと抱っこ。
手でチューブを引っ掛けて抜けちゃったら大変なので、ミルクの間は目が離せない。
1番辛かったのは夜中のミルク。
本人は寝ているので、アラームをかけてミルクを作り、チューブの確認をして注入。
点滴のようなものなので、高さがないとミルクが入っていかないのです。
眠くて眠くて腕を上げて横になったもんなら、
いつの間にか寝落ちしてて
持ってたミルクは布団にだだ漏れ…
これ、何回経験しただろう…
ポールのようなものも倒れたら危ないし、
何せ考える暇などなく
ずっと手で持ってたなぁ〜
今だったら何かいい方法見つかるかな…?
そんなこんなで、医療的ケア児となった息子。
そして寝不足と闘い続ける日々が始まった。
続く