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フジ「容姿イジリ」問題は、果たして〝多様性の時代〟に反する暴挙なのか? 

フケ顔の若手アナウンサーが先輩アナウンサーにイジられたわけだが・・・。

modelpressより引用

さて、当件を知らない方の為に一応、あらましを報じた記事を貼っておきますね。

騒動の発端となったのは、フジテレビが7月12日に「めざましmedia」のYouTubeチャンネルで公開した動画だ。この動画内で上垣アナに対して、

「ポップなデザインが似合わないねえ~」(生田アナ)

「上垣Tシャツがね、ちょっと似合ってないっていう」(西山アナ)

「甚平とか似合いそう。甚平」(阿部アナ)  

などと外見を茶化した他、

「23歳なんだよね?」(生田アナ)

「違うんじゃないですかぁ」(阿部アナ)  

などと言っている様子が10月28日頃にSNS上で拡散され、“新人いじめだ”などと批判されていた。

デイリー新潮より抜粋

・・・とまぁ、簡単にまとめれば、フケ顔の新人若手アナウンサーが、先輩アナウンサーにイジられた、という単純な話なんですが・・・。

その是非に触れる前に、とりあえず筆者が言いたいのがね、実はこれ、今から何と4ヶ月も前のことらしいんですよ。

その様子の動画を、最近になってフジがアップしたことが、この〝時間差炎上〟に繋がったらしいのですがね、そもそもこれをネットにあげる危険性に気付かないってのが、まさに、今のフジテレビ、「ザ・オールドメディア」ですよねwww

時代の空気を真っ先に、鋭敏に捉えるべきTV局が、いまだに昭和や平成のノリとは・・・w

んで、当noteの、良識と感性豊かな大人の読者の皆さんは《本当か?w》これ、どう思いますか?

叩かれて然るべき話だと思いますか?
何をくだらないことで目くじらを立ててんだ、バカバカしい、と思いますか?

筆者の見解はといえば・・・。

これね、私、《笑いの街》大阪の人間なんで、いつもなら、何ら悪いと思わないんです。

イジるのも、イジられるのも、いわば日常。

例えば、私はなかなかに体格が良いのですが、頻繁に友人から《いきなり電話で》こんな会話を振られたりします。

「あ、斗月?今どこ?府立体育館?」

「いやいや、俺、力士ちゃうから。営業やから」

「え?マジで?今日忙しい?千秋楽?」  

「だ〜か〜ら〜!」

そしてある日は、小雨が降り出した瞬間、髪の薄い友人の頭頂部を見ながら、こう言い返します。

「おい、雨降り出したけど大丈夫か?いつものふりかけ、流れてくるんちゃうか?あの、森脇健児も愛用してるという・・・」

「ふりかけてるかい!わしゃ堂々とハゲ散らかしとるわい!!見てみい!!」

それはもう、友人だろうが、後輩だろうが、先輩だろうが、年下だろうが、年上だろうが、僕ら世代の関西人にとってのイジリや毒舌は、いわゆる

〝親愛と信頼の証〟

なのです。

もちろん、相手を本気で嘲笑したり、バカにしたり、見下したりって気持ちは、お互い1ミクロンもありません。

友人として、互いのキャラや器量や笑いのセンスを認めあっているからこそ、イジることで、イジられることで、会話を楽しんだり、場を盛り上げたり、場を和ませたりする。

江戸っ子が「イキでいなせな」気風を尊重するように、大阪人は「ボケてツッコんで、イジってオトして、笑いのためなら自虐もいとわない」気風を、大切にしているというわけ。
《もちろん、そのノリは、そのノリが通用しない場では封印するし、そのノリに抵抗がある方々に対して、押し付けたりもしません。話にオチつけろ、とか言う奴は、大阪ではいわゆる〝寒い奴〟ですw》

そんなわけで、僕ら世代の大阪人は、愛のないイジリと、愛はあるけど、単にイジリ方が下手なだけのイジリの見分けは、割とできてしまいます。  

でね、今回のこのイジリなんですがね。
はっきり言って、これ、マジで不愉快です。

映像見ても、文脈読んでも、この先輩方、上垣アナを、ある程度、本気でバカにして、見下してますよね?w

特に生田アナと阿部アナが酷くてね、ま、冒頭の

「ポップなデザインが似合わないね〜」

は、まだ全然いいんですよ、イジリ始めとしては、そんなに悪くない。

んで、西山アナの、

「上垣Tシャツが、ちょっと似合ってない」

っていうのも、ま、〝ちょっと〟をつけているあたり、まだイジリの範疇なんですよ。

でもいただけないのが、次の阿部アナの追従。

「甚平とか似合いそう。甚平」

これよ、これ。

分かりますかね?
この〝ガヤ〟のタチの悪さ。

先輩2人がそのノリでイジっているから大丈夫だろうと、無意識に、場の空気に乗って入れたこのガヤには、当然、悪意なんて1ミリもないわけなんです。何せ、無意識的な発言ですからね。

でもね、無意識だからこそ、人間の深層心理って、ついつい出ちゃうわけ。

つまり、阿部アナはそもそも、普段から上垣アナを「こいつ、イケてないなぁ」=外見的に自分の方が優位→下に見てる、バカにしてるっていうのが、この、

「甚平とか似合いそう。甚平」

という軽口に、滲み出ているのです。
それは生田アナも同様で、結局、その後の、

「23歳なんだよね?」(生田アナ)

「違うんじゃないですかぁ」(阿部アナ)

という発言にも、そこそこ外見が良いという自負がある人間の、〝奢り〟が出ているな、とまぁ、大阪人としてはそう感じてしまいます。

それはさ、イジリじゃなくて、もはやイジメの範疇なのよ。

まず理解して欲しいのは、イジる側の人間に必要な大前提は、

〝その人に自分がイジられても、絶対に怒らない〟

ということ。
つまりはイジる相手を、人として認めているか、リスペクトしているかどうかなのです。

仮に、上垣アナがこの2人に、

「そんな、人の容姿をイジれるほど、2人とも大してイケメンでも美人でもないじゃないっすかw中途半端な外見だから、人にイジられようもなく、何ともまぁ、お気の毒なことでw」

・・・な〜んて返答したら、多分この2人は間違いなく〝ムッ〟としたんじゃないかな?www

いや、仮にね、それを有吉弘行に言われたら、まず許容するんでしょうけど、相手が上垣アナならね、絶対に怒りを覚えるでしょうね。

そういう人としての〝いやらしい本質〟が、イジリ方ににじみ出たからこそ、この件は炎上したのではないでしょうか?


無意識な言葉って、本当に人を傷付けます、皆さん、どうかご注意を。

これは、医師の友人から聞いた話なんですが。

ある日、凄く体毛の濃い患者さんが健診でその病院に来てね、心電図を取ろうとしたナースが、胸にペタペタ、吸盤みたいなのを貼り付ける前に、何気なく、

「これ・・・貼り付くかなぁ・・・」

と、にこやかに言ってしまったそうなんですw
で、その患者さんは、

「は?何なの?お前??」

と怒り出し・・・www

いや、これもね、実際に貼り付けようとして、なかなか貼り付かなかった時点で口にしていれば、

〝吸盤の吸引力的に〟

って意味にも取れるんだけど、貼り付ける前に、毛だけを見て言ってしまったら、

〝こんなにモジャモジャで、貼り付くかな?〟

としか、言われた側は受け取り用がないわけですよwwwそうなると、

〝思っても、わざわざ口にしなくてよくね?〟

と、不愉快に感じたり、傷付いたりする人もいる、というわけ。

ホラ、よく、イジメのニュースで、イジメっ子のノリに、先生が何気に同調してしまった、ってケースがあるじゃないですか?

例えばハリセンボンの春菜さんのエピソード。

春菜さんが小学生の低学年の時、周りの友達たちに〝ブタ、ブタ〟と言われて、それに気付いた先生が教壇からクラス全員に向けて、

「近藤さんは豚じゃありません、人間です!」

と言った、というw 
これも、要は悪意ではなく、その教師の〝愚鈍さ〟が招いた発言かもしれません。

人は、自分自身の痛みには敏感ですが、他人の痛みには、極めて鈍感ですから。

もしくは知らず知らずの内に、その教師自身も、肥満気味だった春菜さんを、軽視していた可能性さえありますよね。

そう、教室でも社会でも、3枚目なキャラは男女問わず、常にイジリの対象になりがちです。

筆者自身も、初対面の就活の面接官に、いきなり体型のことをイジられたり、まだ全く仲良くもなっていない会社の同僚や上司にイジられたりしたことが、それこそ数えきれないほどありますが、多分、見た目の雰囲気が温和だと、相手は勝手に判断しちゃうんでしょうね。

〝この人はイジってもよさそうだ〟

と。なんか、〝3枚目はイジられることを許容して当然〟とか、〝見た目が悪い奴は愚鈍だから大丈夫でしょ?〟みたいに捉えている連中、結構いますがね、人間のナイーブさを、見た目で判断されたらたまったもんじゃないやねw

ちなみに私は、イジられた際、99%の人に対しては、まず怒らないですが、あまりに人をコケにするようなイジられ方をされた場合は、猛烈に反撃しますw

基本、筆者は、ゾロ目のベンツは煽れないくせに、軽自動車には煽り運転をするような輩は、死ぬほど嫌いなのでねw

「は?今のどういう意味ですか?」と、理詰めで相手を非難し、そういう時は相手が遥か上に居座る上司でも、《電話なら》「今の会話、録音してますので」とか、「議事録として記録して、然るべき部署と機関に出させていただきますね。処分の連絡をお待ち下さいな」とか、ぶっちゃけそんなことを言い放ったことが、2〜3回はあるかとw

なぜなら筆者は、本気でこう思っているんです。

〝全ての人間には健やかに生きる権利がある〟  

だからそれを阻害する連中の罪は、かなり重いと考えておりましてね。

今回のフジのこのイジリ問題もそう。

もちろん、新人である上垣アナは、フジテレビ内で上手くやっていきたいでしょうし、人の良さそうなキャラでもありますから、この程度のイジリでは、全く怒ってないでしょうね。

でも、内心の内心の内心では、

「ちっ!」

と思っても、おかしくないイジリ方をされているわけです。

甚平というワードを軽薄に2回繰り返してるのも何か〝カチン〟とくるし、23歳、違うんじゃないですかぁ〜ってのも、イジリというよりは、ほぼバカにしてる匂いがするのよね。

一言で言えば、センスの欠片もないw

そもそも、〝誰かの容姿的な特徴を上手にイジる〟という行為は、そんなに簡単ではありません。

例えば、私の元同僚に、昔、日本球界で豪速球で鳴らした、伊良部投手に顔がそっくりの本田さんという人がいたんですが、そんな彼に事あるごとに、部長は

〝伊良部に似ている〟
〝ええ球投げそうな顔や〟
〝中2日で登板やな〟→土日明けの月曜朝の発言w

等、数々のイジリを繰り返しておりました。
《当時、伊良部は阪神に在籍しており、部長は大の虎党だったわけですw》

本田さんは本田さんで、その部長のイジリにより社内でのキャラを確立した側面があり、一緒に飯食いに行くと、よく

「イジってもらってありがたい」

と発言していたものです。

少なくとも、イジられている本人も、それを見ている周囲も、全く不愉快ではなく、それどころか、微笑ましい光景といいますかw

要は、部長のイジリ方が、それだけ上手だったわけです。

そして、〝本田さんは伊良部に似ている〟という共通認識が社内に浸透し、それがいわゆる〝前フリ〟として成立した時点で、この〝伊良部ネタ〟は完全に完成しました。

本田さんが会社終わり、オフィスから出る際、時々部長は、不意打ちでこう言います。

「本田、肩冷やすなよ!」

これで、オフィス内には笑いが起き、本田さんも笑顔になり、誰も傷付きませんw

そう、つまり、誰かをイジって笑いを取るという行為には、一定のセンスが必要なのです。

そういうセンスを持ち合わせていない人は、人をイジるのは、やめた方が無難ですよね。

皆さんも人をイジる際には、どうか気をつけて下さいね^_^

ではまた。

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