キックオフ前の整列
ラグビーの試合では、キックオフ前の整列を見ればすべてが分かる。
つまり、お互いの選手の態度や表情からこれから試合を始める両チームの試合結果が分かるということだ。
このキックオフの整列時に「あいつら強そうだな・・・」「すごいからだやな・・・」「こわいな・・・」と感じた時点で相手に勝つことはできない。
逆に「よしやるぞ!」「こいつらを倒すぞ!」「ワクワクするな!」とこういう風に感じたら限りなく勝利に近づく。
ここでいかに相手をネガティブな状態にし、自身とチームの状態がポジティブになることが、このゲームを支配することになる。
だからどのチームも猛練習をし、体を大きくし、フィジカルを強く、フィットネスを高め、強いメンタルを作り、最後にチームの結束力を強化する。
この作業を愚直に高めたチームが物理的に強く見えたり、すべてをやり切ったという自信が身体の外側へ溢れ出ることになる。
特に年末から年始にかけて花園ラグビー場で行われる高校ラグビー大会は、負けたら終わりのトーナメントで開催されるため、各高校の覚悟を感じることが出来る。最終学年の3年生はがけっぷちの戦いを強いられることになる。だからこそ高校ラグビーの魅力を感じることができ、各チームにストーリーがあり、一人一人にドラマがある。
さあ全国の高校生諸君、花園まで残り7か月!
君たちがすべては花園での勝利を目指し、鍛え上げた身体、磨きあげた技、強くなった心を自分のために、仲間のために、先生のために、家族のために今はひたむきに猛練習に励んでいると想像する。
今年も7か月後の花園で繰り広げられる数々の試合で、それぞれのチームが積み上げてきた表情や態度に注目し、ぶつかり合う前の整列に今年も期待していきたいな。