#7 ラグビーはフィジカルだけなのか
ラグビーはどんな人にもポジションがある。背が高い人・低い人、体重が重い人・軽い人、走るのが早い人・遅い人、運動神経があす人・運動音痴な人とあらゆる人間に受け入られるスポーツと言われている。
最近のラグビーはどうだろう?
強豪高校に求められるフォワードの平均体重は90㎏以上であり、100㎏を越える選手も珍しくはなくなった。これは大学、社会人とグレードアップしていくほど、サイズアップしていくし、サイズがないとゲームに出場することができない。
ラグビーには大きく分けて3つの要素を秘めている。
1つ目は、パス。相手のいないところへボールを運んで前が開いたところでランニングし点数を奪うプレー。
2つ目は、キック。ペナルティーキック、ドロップキック(ボールを一度地面にバウンドさせてからのキック)で点数を奪うプレー。キックで陣地を前に出すプレーもある。
3つ目がコンタクト。タックル、ボールキャリアのヒット、ブレイクダウンと相手との接点でのプレー。
今回焦点を当てるのが、3つ目のコンタクトプレー。このコンタクトプレーの強弱を決めるのがラグビーではフィジカルと言っている。
このフィジカルを単純に正面からぶつけ合うと、スピードが同じであれば体重の値が大きいほうが勝つ。
基本的に体重が重いほうが有利と言われており、ここを鍛えるためにどのチームもウエイトトレーニングに力を入れている。
逆に体重が軽い人間が集まったチームはこのフィジカルでは勝負できないのかというとそうではない。
スピードとテクニックで勝負できる。まずはコンタクトに入るスピードで相手を上まる。相手がスピードに乗る前にタックルする。
テクニックは相手を倒しきるタックルの高さ、角度、腕の使い方・・・。
身体が小さいチームが勝つには、このスピードとテクニックを鍛えるしかない。ここを鍛えたチームがフィジカルで相手より有利となり、コンタクトプレーでも相手を制することができる。
現在日本代表もこのスピードとテクニックを重視したタックルを磨いている。1戦目のオールブラックス戦では、前半の終盤まで意識できていたが、後半からは完全に崩れてしまった。オールブラックスは日本の早いディフェンスに前半は苦しんでいたが、後半はボールを外側に集めるためにラインをコントールして、日本のディフェンスが届かないようなアタックをして対応した。
2戦目の注目ポイントは、日本がオールブラックスのこのアタックにどう対応してくるのかが楽しみで、対応しないと日本はワールドカップで結果を残すことができない。