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2024.11.10 ひとり『踊る大捜査線』を見ていたあの頃の私へ

小学生の頃、ドラマ『踊る大捜査線』が大好きだった。
ビデオに録画して、ひとりで何回も見ていた。
キャッチーな音楽、魅力的なキャラクター、コメディとシリアスの絶妙なバランス。
最終回は泣いたし、ドラマが終わってからもたまに放送されるスペシャルドラマを楽しみにしていた。

当時、私の周りに同じくらい「踊る大捜査線が好き!」という人はいなかった。
家族はドラマを見ていたけど、「スリーアミーゴス、面白いね」くらいのあっさりとした『好き』だった。
その頃にはまだインターネットも普及していなかったので、私が誰かと『踊る大捜査線』について語ることは無かった。
映画も全部、ひとりで見に行って、ひとりで「好き」を抱き締めていた。


それから数十年…
まさかの今ごろになっての『室井慎次』映画化。
配信や再放送でまたテレビからデン!デン!デンデ デン! が聞こえるようになった。

まさかこの歳になって、『踊る大捜査線』の進展に立ち会えるとは思わなかった。
しかも今はインターネットがある。
あの頃、誰かと共有したくてたまらなかった、

「歳末特別警戒スペシャルで、湾岸署に立て篭った稲垣吾郎を、制圧するシーン最高だよね!!」

「ベートーヴェンの第九にのせて、SATのヘリが飛び立って、湾岸署のみんなが吾郎ちゃんに向かっていって、あの時の和久さんの表情とか! 割れたガラスから奥さんを守る魚住係長とか! ハッとする青島くんとか! 最高だよね!!」

について言及している人をTwitterで見つけて、あの頃ひとりだった私に、仲間がいたぞと教えてあげたくなった。

長く生きると、こんな嬉しいこともあるんだと。
たかがドラマだけど、『踊る大捜査線』は私の青春のようなもので、心のだいぶ深いところにある。
あの頃から今まで人生色々あったけど、なんとかやってきて良かったなあと、テレビから聞こえるデン!デン!デンデ デン!を聞きながらしみじみと思うのでした。

最後に私得でしかない、私の『踊る大捜査線』ベストシーンを書いておこう。
わかるー! って人がいてくれたらとても嬉しいです。

▶︎3位
ドラマ2話、爆弾が仕掛けられたマッサージチェアに座ってしまった和久さん。
散々あって、痺れを切らした末の「俺は立つぞぉ~~~!」

▶︎2位
ドラマ10話、真下くんが撃たれたショックを抱えながらも犯人逮捕のため土砂降りの中、交通整理や遺留品の捜索などそれぞれの仕事をまっとうするシーン。
セリフはなく、『Love Somebody』のインストと共に各々が映し出される。何回見ても泣けるし、見なくても思い出すだけで泣ける。

▶︎1位
上記の『歳末特別警戒スペシャル』のSAT突入シーン。
20年以上経っても、あのシーン以上の演出を私は見た事がない。何回見ても心が震える。
配信されていないため、DVDでしか見られず、良さを共有しづらいのがとても悔しい。

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