デシリットルで混乱する君へ #151
小2の息子の小学校の算数で「かさ」の学習が始まった。
息子がこんがらがる様子を見て、昔の私もそうだったことを思い出した。
なぜこんがらがるのか。
改めて、息子の教科書を見てもやっぱりわかりにくい。
ただ、今回はその原因がわかったような気がした。
まずはリットル
いやいや、ダメだよ。「かさ」っていう言葉や意味にもまだ慣れていないのに、、、
いきなりわかりにくい。
10個に分けるって割り算じゃん。そして単位が変わってるやん。
私の脳の特性(診断を受けたことはないがADHD傾向がかなり強い)かもしれないが、いきなり大きいものを分割してさらに単位が変わるって難しい。
例えばだけど、
10Lを10人でわけると、ひとり1Lだね。
のように、まずは同じ単位で「分割する」ってどういうことかを理解する。
じゃぁ、1Lを10人でわけるとどうなる?
(小数はまだ使わないので)、そういうときは「デシリットル」を使って数えます。
そうやってスモールステップで教えていくほうがよっぽどわかりやすい。
それよりも、、、
1Lを10個に分けるよりも、まず1dL(というよりも100mL)を教えて、10個で1Lのほうがわかりやすくないか???
そりゃ、こんがらがるよ。
そもそもデシリットルって、普段の生活でほとんど使わない。
教科書を見るとそしてリットルの表記がすべて大文字なのも違和感がある。
(違和感たっぷりだけど、ここでは教科書通りに表記)
これでは実生活に結びつけてイメージするのが難しいように思うのだ。
1Lの牛乳だって、1000mlと書かれているし、500mlのペットボトルに5dLという表記されているのは一度も見たことがない。
つまりミリリットルを使うことのほうが多いじゃん。
「長さ」の学習はもう終わっているのだから「ミリ」は小さな単位だということを知っているはずだ。
イメージできないなら定規をみせて思い出させたらいい。
1mmが10こで10mm(1cm)。
10mm(1cm)が10個で、100mm(10㎝)
100㎜(10㎝)が10個で1000㎜(100㎝)つまり1m
100㎝が1mになるのは、自分たちの身長をイメージしたらわかりやすいはずだ。
これが理解できたら「かさ」になっても一緒で
1mLが10個で10mL
10mLが10個で100mL(これをdLともいうよ)
100mL(1dL)が10個で1000mL(これが1L)
とりあえず、これですっきりしないだろうか。
10mLが理解しやすいか、100mLのほうが理解しやすいかは人によるかもしれない。
身近な液体が入っている容器を集めてきて、とりあえず調べてみたらいいよね。
教科書では、こんがらがる説明、まとめをした単元最後のページに
目薬、調味料、飲料、液体のりの写真が載っていた。
いろいろな単位があることを学んだのに、なぜmLだけを探させるのよ???
教科書通りの授業だと、そりゃぁ混乱するだけで面白くないね。
もちろん、教科書って専門家が子どもの学びを研究しつくして作りこまれているのだろう。その学年の標準的な理解力の児童に照準をあてて考えられているのだろうか。先取り学習をしている子も多いから、標準って言われても難しいよね?
基準はともかく、教科書だけでは理解できない子が続出するよね。
だからこそ、先生がいるのだけれど、その先生の力量で子どもの学びがかなり左右されるのだろうなと痛感する。
子どものレベルによっても教え方は異なる、クラスの子どもたちの理解レベルにも差があるだろうから一概にどれが正解だとはいえない。
私は、過去の私と同じようにこんがらがってとりあえず暗記でやりすごすのではなく、基礎をきちんと理解してほしくて、どう伝えたら伝わるかな?を考える。
どうやったら、楽しみながら気づいてそれが学びに繋がるだろうか、なんて考えるとワクワクする私がいる。
「dL」という単位はほとんど使われることがないが、野菜や花の種は「デシリットル」単位で販売されているそうだ。
それなら単位が書かれているものをたくさん集めてきて、そのなかに、dLで販売されている種もしれっと混ぜて、「dL」探しをしても楽しそうだ。
シンプルに整理していく。身近なもので実感する。
実態と繋げずにこんがらがったまま暗記して応用が利かなかった私の思考のストレッチにもなっている。
息子が尋ねてきたら、こんがらがって困っていたら、まずは子ども時代の自分にタイムスリップして一緒に悩んでみて、理解してから、わかりやすく整理して楽しく面白く伝えてあげたい。