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ご飯イヤ!2歳児の食事ストライキ、ママの悩みはこうして軽くなる#196
「最近、ご飯を食べてくれないんです。」
お迎えのたびに、家庭での様子を話してくれる保護者さんがいる。
大抵は、少し困っていることだ。
お迎えは18時頃。
帰宅してすぐに食事の準備をし、食べさせ、お風呂に入れ、寝かしつける。
やることは山のようにあるのに、時間はどんどん過ぎていく。
帰宅が遅くなると、子どものお腹が空く時間に食事の準備が間に合わないことも多い。
そういうとき、ぐずる子どもに、とりあえずお菓子を渡すと、機嫌が直り、喜んで食べる。その場しのぎの方法としては効果絶大なことが多い。
でも、その結果――
お菓子で満たされてしまい、晩ごはんを食べてくれない。
お母さんもストレスを感じる。
こうして、夕食のたびに「お菓子ちょうだい」「ご飯を食べてくれない」問題が勃発する。
そもそものきっかけは、親が最初にお菓子をあげてしまったこと。
では、なぜお菓子をあげたのか?
「子どもがぐずったから」
「食事の準備が間に合わなかったから」
さらに深掘りすると、
「お母さんが忙しい」
「時間がない」
「余裕がない」
いろいろな理由が浮かんでくる。
***
晩ごはんを食べてほしいなら、食事前のお菓子は避けた方がよい。
そんな教科書に載っているような説教のような話はうんざり、知らないのではなく、わかっているし、本当はあげたくないけれど、諸般の事情により、
「今日は特別ね」といって、与えて口を塞いでしまうのだ。
「今日は特別」だなんて、子どもが理解するのは難しい。
しかも、その「特別な日」はどんどん増え、気がつけば習慣になっている。
「お菓子を○○君の視界からなくしてみてくださいね」と伝えると、
「でも、もうどこにあるかバレてるんです」と、お母さんは苦笑い。
なら、そのお菓子の箱、一度空っぽにしてみたら?
すると、お母さんは、子どもが怒る姿を想像してため息をつく。
***
本気でやめるなら、最初は親も覚悟が必要。
怒っても、泣いても、「今日は無いね〜」で通す。
もし、怒って食事を拒否し、一回飛ばすことになったとしても――
健康な子なら、生存本能がある。
ずっとハンガーストライキを続ける子はいない。
ここで折れたら、「泣いたり怒れば自分の思い通りになる」と誤学習してしまう。
そうなると、あとで余計に大変になる。
「食事前におやつ」という選択をしたのは、大人。
子どもではない。
***
そんな話をしていると、隣にいた別のお母さんが言った。
「うちは2人目だし、もう諦めてます!パンばっかり食べてます。
栄養は保育園の給食でとってるから、いいかって思ってる。」
あっけらかんとしたママ友の言葉に驚きつつ、
目の前のお母さんの表情が、少しだけ和らいだ気がした。
***
「ご飯を食べてほしい!」
そう決めたなら、それなりの行動が必要。
でも――
「もうこれ以上頑張れない!」
「私のストレスを減らすほうが大事!」
そう思うなら、理想的な育児にこだわらず、
家事育児の負担をとことん減らす選択もあり。
正解はひとつじゃない。
そのときどきの最適を模索しながら、子育ては続く。
***
いま、私にとって一番大事なのは?
「嫌がる子どもにご飯を食べさせること?」
「それとも、これ以上しんどくならないようにすること?」
子どもをしつけようと、イライラしながら向き合っても、子どもは変わらない。
いずれにせよ――
まずは、親である大人の心のエネルギーを満たすことが先決だ。