新人保育士ミス連発?! 反省文の書き方 #177

新人保育士の俺、仕事にも少しずつ慣れてきた。
大変だけど子どもは本当にかわいい。
保育士になってよかった。

いつものように、食事前のトイレにつく。
1歳クラスの園児たちは、まだトイレで排泄出来ない子もいるけれど、みんな順番に座らせている。
トイレだけでなく、着替えの手伝い、手洗いや便座の消毒など、やることが次から次へと、たくさんあって、結構気を遣うし忙しい。

「これは誰のパンツだっけ?」と思った瞬間、
「あぁっ!」と隣のクラスの先生が声をあげた。

俺のクラスの園児が便器の水を触っていた。

何事かと思った上司がトイレを覗き、すかさずその子を連れて、手を洗いに行った。
子どもには優しく、言い聞かせているけれど、俺に対して怒っているというか、呆れているのは明らかだった。

また失敗してしまった。

昨日は、子どもの噛みつきを止められなかった。

止めるべきタイミングを、どうして俺はいつも見逃してしまうのだろう。。。

その前の週は、「上司から園だよりの下書きの提出は?」と聞かれた時に、下書きのメモを失くしたことに気がついた。
「書くには書いたんですけど、今ないです」
必死で探したら、出てきた。
提出したら「全然文章になっていない」と呆れられた。

うまくいかないことの連続だ。

そんな時、本部の園から、偉い先生(多分)がやってきた。上司と仲が良さそうに見える。
その先生は、1日保育を視察した後、上司と何やら話し込んでいた。
しばらくして、俺もその場に呼ばれた。
3人の面談がいきなり始まった。

失敗の数々、髪型のこと、言葉遣い、いろいろ指摘された。
「なんでなん?」と詰められる。
返答できずにいると
「反省文を書くように」と言われた。
反省文。。。

フィクションです

この後、新人保育士の俺は反省文を書くことになる。

この度は、期限を守らなかったり、子どものことをきちんと見ないなど、私のせいで園に多大なご迷惑をおかけしました。
まことに申し訳ございませんでした。
今後はこのようなことがないように気をつけます。

通りがかりの事務員さんが、反省文を書いている俺を見て驚いた。

えええ、今時、そんなことってあるの?
反省文なんて、ちょっとダサいね。
業務命令やし、仕方ないね。
でも、この書き方はイマイチやわ。

頼んでもいないのに、アドバイスが始まった。

「反省しろ」と言われると、自分ができなかったことばかりを思い出して、「あぁ、俺って駄目な奴」って気持ちになってしまう。
だから失敗したことに注目しすぎてはいけない。
「じゃぁどうするか?」
次に同じような状況になったらどうするか?
どうすればうまくいくかを考えて、今後の行動計画を宣言する。

「反省文」だから、一応最初に反省をちょろっと書いて、
あとは行動計画を書くということだ。わかった!

行動かぁ、、、何すりゃいいんだ?

この度は、自分の不注意や準備不足で、園に多大なご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
今後は、期限を守るために、勤務時間が終わってすぐに帰宅するのをやめ、残って仕事を終わらせるようにします。

「これはダメ!こんなん絶対書いたらあかん!!!」
強烈なダメ出しをされた。

期限内に仕事を仕上げるためには、残って仕事をするしかないと思っていたけれど、そんなことを日常的にやってしまったらだめらしい。
良かった。一安心だ。
俺だって勤務時間が終わったら、さっさと帰ってゲームしたい。

時間内に仕事を終わらせるために、今よりも時間を生み出すためにできることを考えればいいらしい。
例えば、今れんらく帳を書くのにかかっている時間をいまより5分短く書き上げられるように意識するとか、掃除だって集中したらもう少し早く終わらせられる。
れんらく帳を書くのは、何を書くか考えるところから始まるからめちゃくちゃ時間がかかる。
子どもの昼寝中に終わればなんとかなると思っているけれど、ひとり分書くのに何分かかっているかなんて意識したこともなかった。

時間がないというよりも、「期限までに仕上げるぞ」という気持ちが薄かった。なかったわけではないけれど、悩んでもう少し調べてみようと思ったり、上司にうまく相談できないうちに、時間ばかり過ぎて指示されたことや期限がぼんやりしちゃって、忘れてしまう。
これが「時間が無い」の裏に隠された本当の問題なのかもしれない。

悩んで自分の行動が止まる、そして忘れてしまうなんてことを起こさないために、次に取るべき行動がわからず、前に進めなさそうなときは、さっさと誰かに相談することが大事だ。
やる気があるから行動できるものだと思っていたけれど、それは逆で、まず行動することで、もっとやりたいという「やる気」が出てくるということらしい。

行動あるのみ。ということで、反省文の行動計画を書き換えた。

・時間や締め切りを意識しながら行動します
・報告・連絡・相談を徹底します
・園児の安全を守るという意識を常にもち、行動します

とりあえず、これでやってみる。
上手くいかなければ、また事務員さんに相談してみよう。
上手く行けるような気がちょっとしてきた。

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