つい「わかりました」といってしまう新人保育士の悩み #176
似たような事例を目の当たりにした私が、新人保育士の心のうちを想像しながら書いたフィクションではあるが、
新人の立場だけでなく、同じ職場ではたらく仲間がこのような状況に遭遇したときにどのように振る舞うと、皆が成長しあえるのだろうか、考えるきっかけになるケースだと思う。
職場の問題はどこだってあると思う
そんなところ、辞めてしまえ、というのは簡単だ。
でも職場の問題のせいにして辞める人間は他の職場でも同じ問題にぶち当たるものだ。
ここでは、新人がどのような環境であっても、成長するための考え方、マインドに視点をおいている。
まず、わからないことは簡単に了承してはいけない。
「わからない」のに「わかりました」と言うのは、「嘘」だ。
嘘をつく人は信用されない。
だからたとえ、言葉のはずみだったとしても、嘘をつかないよう、気を付けたい。
嘘は周りに信用されなくなるだけでなく、その「嘘」を自分自身も聞いているわけで、嘘をついた自分自身を信じることができなくなる。
つまり自信が育たないのだ。
自分に自信がない人は、まず自分に嘘をつかないこと。
もっともっと自分に素直になるといい。
もちろん、その嘘がわざとじゃないのは知っている。
癖やはずみで「わかりました」と言ってしまったのであれば、「わかりました」という未来を先取りしたことにして、「わかりました」の状態に自分を持っていけばいい。
「わからない」ことは恥ずかしいことではない。
「わからない」は自分にとっての伸びしろで、わかりやすい成長のチャンスだ。
わからないという気持ちに素直になれたら、質問することができる。
まずは、「わからない」という現状を認め、許すこと。
質問するときは、話の流れや状況にもよりけりだが、
基本的には、まずは自分で調べてみる。
解決できそうになければ質問する。
自分で調べたり考える力がまだ育っていいないうちに、必死にあれこれ調べようとしても、やたらと時間がかかったり、方向性が違いすぎていることもある。
私の場合は、質問やSOSを歓迎しているので、こんなこと聞いていいのだろうか?と思ったらさっさと質問してねと伝えている。(こんな人ばかりでないので要注意)
ただし、自分で考えたり、調べることをすっ飛ばして、「どうしたらいいですか」とただただ答えを求めてきた場合は、「あなたはどうしたらいいと思う?」「あなたはどうしたいの?」と聞き返す。
「何がわからなくて、何に困っていて、私はどうしたいのか?」を明確にして書き出してみるとよい。
「何がわからないかもわからなくて、どうしたらいいかわからなくて困っていて、自分がやるべきことを知りたい」それでもいい。
そうすると、相手にあなたの現在地が伝わる。
またそれらを、書き出すと、それだけで思考が整理されて次のステップが見えるようになってくる。
新人も私もみんな、着実に成長している。大丈夫。