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雑記 2025.02.05
お疲れ様です。
短編小説『沙水』の作成と掲載が終了しました。リアクションして下さった皆様、どうもありがとうございます🙂
◾️修正点・補足説明・余談
(1)の海の描写で掲載当初は色合いをアイボリーとしていたのですが、自分の認識違いがあったので後で青鈍色に変更しています。何故だか結構長い間アイボリーって青と灰色が混ざった感じの色と認識していました😅
変テコな異世界なのでそのままでもいけるかなと考える向きもありましたが、流石に奇抜すぎる色合いだったので青系統でより濃い色を探し直した感じですね。申し訳なかったです。
お次は主人公その他の補足について。今回は普段の自分とは少し異なる言葉の選択をするように意識して書いてみました。ざっくり説明すると、多少遠いところ──身体の行動範囲や生活範囲の外の言葉を引っ張って来る度合いが高いキャラクターです。未記載ながら中学生の頃に異世界版のマイルス・デイビスさんの自叙伝を読んで育った設定もあります。
何も心にもない言葉を選んでいる訳ではなく、その意味で単純に詩的な選択をしているだけかもしれませんが、理由はオンラインの情報アーカイヴに接していたプロフィールや砂丘の土地柄などに置いて客観性を抽象的に補填させています。
それから砂丘の影響は外的な方向にも作用させ、異世界の舞台は関東圏から様々な土地ネタを掻き集めた具合にしてみました。流れ者的なキャラバンの方々もそんな環境と間接的に沿うように描いています。
主人公の感性的なものは自分の中で途中からトーンダウンしてしまって描き上げるのに苦労しました。この作品はまた後日に一括で掲載する考えもあるので、その際は中盤以後の文章面をもうちょっとテコ入れしてみたいです。情報アーカイヴへの言及箇所も少し増やしてみるつもりです。
また、海外の国名などの情報は今作では具体的に登場させていませんが、日本の地名や地理状況が異なるだけで後は現実と同じでも良いかなと考えていました。
芸術家の方々の作品描写については概要やモチーフ・テーマぐらいに留め、それ以外は概ね彼らの滞在中の準備や創作風景を取り上げるように作っています。頭の中で考えて実物はなしで良い、という形だと結構楽が出来て狡いかなと感じることが理由の一つです。
そのために再現性みたいなものも高くなっているはずです。実際に自身で砂丘のある土地を巡った中で各方の作品の方向性を決定しましたが、環境音や漂着物を用いる、と言ったレベルでは有り触れていると思うので現実の美術作品で類例は色々あるかと思われます。
猫作品は少し具体的に描きましたが、自分の知る限り類例がない形に、個人的なレベルの猫へのリスペクトも込めて描写しました。猫絡みの実際にある美術作品は、猫へのインタビューなるものを横浜の美術展で鑑賞した覚えがあります。
自分の小説と作成に関する話ですが、猫が出て来ると尻尾を踏んじゃいそうになっててんやわんやする、みたいな文章になることが多く、楽しいので色々な場面に登場させています。
作中で環境音を集める方の音楽嗜好に言及にしている箇所がありますが、自分の頭の中では例えばあふりらんぽというバンドの『スートブレイコー2』という曲をイメージしていました。遡る年末頃によく聴いていた曲で、歌詞らしき言葉も心に響くものを感じていますが、前衛的な音楽で奇妙な音が飛び交っている曲は沢山あると思っています。
その他、今作では自分自身の体験を色々散りばめながら作成してみました。事前の夜の出来事はともかく、朝に目覚めると猫が鳴いていた辺りはかなりリアルに近いです。
作品全体の構成はその夜の出来事を多義的に捉えられるように作り込んでいます。自動扉に挟まれる感覚への言及がありますが、書く前のある時点ではこの辺りをメインのテーマにしてタイトルもそれっぽいものにしようと考えていました。途上でそれ以外の趣きが強くなり、あまり嵌まらないかなと考えるに至ったので止めにしました。
現状のタイトル『沙水』もそこまで深い意味は備えさせていません。タイトル名をどうするかは毎度自分の中でよく悩んでいるところです。
◾️次の次の作品
上記の短編についてはまだ色々ありますが、後は皆様の想像にお任せします🙂
年末頃にお伝えした通り、次は既出のショートショートを短編に仕立て直す予定ですが、その次のロードムービー風な変則恋愛小説?を未来ものにしてみようかと言う考えが自分の中で持ち上がっています。
人類が滅んだかもしれない未来の話で、とりあえず生き残った方々がいても自分たちの滅亡状況には無関心、尚且つあまり孤独も感じていない世界観です。
主人公は人の記憶とAIの複合的なキャラクターで、多様なタイプがいる中で人間的な文化習俗や言葉を持ったタイプとしてサイバー環境で活動しています(そう構想しています)。
一人か複数の記憶を元にそのキャラクターはキメラ的に作られていまして、その元ネタの方々が人類最後の恋愛世代に属していて、主人公が彼らの恋愛の記憶を探し求める明るい話にしてみようかと。
野外倉庫的なサイバー空間にゲームのローグライク風に生成されるダンジョンっぽい道に次々挑む分散型のロードムービーです。ダンジョンっぽい道程は野球チーム絡みのものからドアを運ぶもの、花嫁かハネムーン絡みのものなど、前々から自分の中で密かに温めていた要素を活用出来れば良いかなと考えています。
ずっと以前にロゼッタストーンやシャンポリオン関連の本を何冊か読んだことがありまして、そこからナポレオンのエジプト探検隊の話に関心を持ったのですが、その辺りも活用してみるかもしれません──ただし盛り込みすぎや雑多に選んだ形になりすぎないよう、何かしらの制約や統一感を持たせるなどの注意を払いたいところです😅
入れ子的な博物館じみた雰囲気になりそうなため、分類や解剖的な視点も重要な要素になりそうです。その他、各道程で字数制限を設けてこれもゲームのハクスラ的な要素も取り込み、キャラクターの特殊な死生観を表現することも視野に入れています。
◾️エレクトロニカは?
複雑な作品が個人的に好きなのですが、並行してシンプルなすっきりとした作品にも取り組みたいとよくよく考えていますので、これに着手するぐらいからエレクトロニカに代わる新しい試みも始めるかもしれません。
そのエレクトロニカの総集編は一月途中から短編にかかり切りで放置してしまっていたのですが、とりあえず二章に当たる話は近い内に掲載します。続きは自分の中で様子を見ながら無理のない範囲で仕上げて行ければと。
一旦作ったひとまとまりの文章を切り離して並べ直す作業にかなり手間取っていました。もっとバラバラのぶつ切りで余白だらけでも良かったのかもしれませんね。
未読ですが、ヴァルター・ベンヤミンという方の『パサージュ』という作品が似た感じの作りらしいと同氏の関連本で把握していますので、一度一部を読んでからもう少し考える機会を設けてみます🙂
他に読書面では冒頭しか読んでいなかった上記のマイルス・デイビスさんの自叙伝、昔一度読んだ日野啓三さんという方の『砂丘が動くように』も実家で探して見つかれば読み直してみる予定です(小さな本棚一つ分ぐらいの本が迷子になったまま行方知れずなのです)
プライベートでは恵比寿の映像祭に足を運んでみようと考えています😀