帝一の國について(虚無じゃないか)

帝一の國についてほんの少しだけ語りたい。
個人的には、タイトルにも掲げた。五巻の美々子と帝一の会話がなぜかトップクラスに好きだ。
氷室ローランドから候補者に指名されないと知り、絶望した帝一に美々子が「普通の高校生活楽しんだらいいじゃない」と声をかける。美々子からしたら帝一のことを思っての発言であることは疑いようがないし、そもそも美々子がそういうことを考えて発言する女の子であることはたびたび表現されている。
だから美々子は悪くない、何も悪くない。ただ、なぜか私はこのあとの帝一の「そんなの何が楽しいんだ」に共感してしまう。共感というよりも感化、こういう感情を抱けるのはカッコいいよな、と思ってしまっている自分がいる。
「闘って勝利すること」ではなく、「闘いたい」という気持ちそのものに憧れを抱く。そういう気持ちがある。
他にもいいシーンはたくさんあるが、個人的にはかなりのベストシーンだと思う。

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