ドラえもんのスネ吉兄さんってすごいよね
久しぶりにドラえもんを全巻読んだ。てんとう虫コミック全45巻+5巻の50巻である。全集を買おうかなと、たまに頭を悩ませるが、被っている部分が多くいいかな~、いや、でもドラえもんファンを自認する以上持っておきたいし、いやでも、場所もないし、ファンだから持っておきたいというよりも、読みたいから持っておきたい!という純粋な気持ち(?)になるまで待つか、という所に落ち着いた。なので、結局買ってない。買えよ。
それはともかく、スネ吉兄さんがメインの回は面白い。F先生のオタクな部分が爆発している。特に「ラジコン大海戦」や「超リアル・ジオラマ作戦」の二つはとても面白かった。
「ラジコン大作戦」はスネ吉兄さんのチート級の操縦技術や、大和を乗っ取られても喜々としているところに、サブキャラとしては異色のキャラの強さを感じた。
それ以上に、「スネ夫〇して僕も〇ぬ」や「戦争は金ばかりかかって虚しいものだな」など名言も多い。特に「戦争は~」に比べて「スネ夫~」の方はあまり取り上げられることはないが個人的にはこっちの方が子供の頃から印象が強かったかもしれない。
のび太の性格を示しているセリフだし、こういう強いセリフに納得感を感じさせる、絵、展開になっているところがやっぱりすごいな、と感じた。
「超リアル・ジオラマ大作戦」の方は、ひたすらジオラマ論を語るのがいい。「三感」という用語に「喜ぶのはまだ早い」という言い回し。
オタクの圧の強さを二ページ以上にわたっていかんなく表現し、しかもそれが面白くなっている。自分はジオラマの知識は一切興味ないが、圧倒されるスネ夫、混乱するのび太、あくびをするドラえもんと三者三様の反応を示すのも芸が細かい。そして、身も蓋もない発言をドラえもんがするのもいい。
きっとF先生はスネ吉兄さんのようなオタクの心と、ドラえもんの無粋かもしれないが俯瞰した心の両方を持っていたのだろう。非常にバランスがいいので、読者がおいてかれず読みやすいと思った。
まぁ、そんな理屈ぽいところは置いておいて、スネ吉兄さんすごくない。私年上だけど絶対同じことできないわ。ぜひ出木杉君と一緒に映画にメインで出演して欲しい。敵もガチなやつで見てみたいね。