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サガフロンティア クリアレビュー

 並行してプレイしていたPS5のゲームとSwitchのゲームをほぼ同時にクリアしてしまったので、レビュー記事の執筆が溜まっている竹馬です。

 サガフロについては、散々プレイ日記を書いてきたのを見ればわかる通り、かなりドハマりしました。正直、昨年プレイした大作、ドラクエ3リメイクよりもハマったかもしれません。レトロゲーより最新ゲームの方が面白いなんて年末のまとめ記事でも偉そうに言っていた癖に、お恥ずかしい。

 しかしながら、初めて触れるサガシリーズは前評判通り尖っているというか、人を選ぶというか、わかりづらくて初心者に取っ付きづらいと感じる部分もありました。その辺りの感想も書いていきたいと思います。


〇種族によって異なる成長システム

 サガフロンティアにはレベルの概念がなく、キャラの成長要素としてはステータスの上昇と、技の習得、といった2点が主なところ。また、仲間になるキャラクターが、ヒューマン、妖魔、モンスター、メカと、4つの種族に分けられており、その種族ごとに成長システムが異なるのも特徴です。

・ヒューマン

 まず、基本のヒューマンですが、戦闘を重ねることでステータスが上昇し、技を繰り返し使うことで新たな技を閃きます。また、術の資質を身に付けてショップで購入することで、様々な術を使う事も可能です。

戦闘後、戦闘中の行動に応じたステータスが上昇。

 ドラクエやFFをプレイしている身としては、一番わかりやすい成長システムだったのがこのヒューマン。戦闘でとった行動に応じて、ステータスが上がる確率が変わるというのもFF2で経験していたので、すんなり適応できました。

 ただ技の閃きに関しては、技の派生表なんかを用意しておいてくれるとありがたいなと。実際、もう新しく閃く技がないのにずっと「切り返し」ばかり使っていたこともあったので、せめて「この技からはまだ新しい技が覚えられるよ」くらいの表示はほしいなと感じました。

・妖魔

 ヒューマンとモンスターの中間のような存在。戦闘によるステータス上昇は、HP、WP、JPに限られますが、妖魔の剣、小手、足、の3部位にモンスターを吸収することで、その他のステータスが上昇します。

モンスターの吸収により、技習得とステータスがアップ。

 技術もヒューマンと同様に、技のひらめきや術の購入ができますが、吸収したモンスターから得られる技も使用できます。ただ、その分3枠がモンスター技で固定されているので、技編成の自由度はヒューマンよりも少なめ。

 最初に選んだルートがアセルス編だったので、1周目はいろんな妖魔にお世話になりましたが、2周目以降はあまり妖魔を仲間にすることができず、システムを理解した頃には使わなくなっていた種族です。

・モンスター

 戦闘によって相手の技を吸収することができ、吸収した技の組み合わせに応じて自分の姿とステータスが変化するという特徴を持つ種族。このモンスターが一番複雑で、完全には理解できませんでした。

 例えば、モンスターの姿の中で最強候補の一つである黒竜は、牙、しっぽ、石化ガス、の3つを覚えていると変身できるのですが、その3つを覚えていたとしても、他の技との兼ね合いで別の姿になることもあります。どの技が優先されるのか、そもそもモンスターの姿が多すぎてどの技を覚えるとどの姿になるのか、といったことがわからずじまい。

 戦闘後、倒したモンスター1体の能力を吸収できる。

 しかも、最後のクーン編では誤ってしっぽを他の技に上書きしてしまい、黒竜の姿を保てずにラスボスへと挑んでしまいました。失敗…。

 技の習得がモンスターからの吸収のみという事で、ヒューマンや妖魔のように技を閃くことはなく、術の購入もできません。この辺りに関しても、どのモンスターから何の技が覚えられるかを、モンスター図鑑のようなもので確認出来たらなあ…と思った次第です。

・メカ

 4種族の中で一番わかりやすいシステムのメカ。戦闘によるステータス上昇は一切なく、装備による変動のみ。その分、装備アイテムの枠は他種族よりも多くあります。

装備によって、攻撃力や防御力以外のステータスも上昇。

 技に関しても、モンスターのように倒した敵から確率で習得するシステム。なので、強力な技を覚えたければお目当ての敵を何度も狩る必要があります。

 正直、メカの成長システムは4種族の中で一番好みではありませんでした。なぜなら、戦闘による旨味が技の習得しかないから。他3種族は、戦闘を繰り返すことでステータスアップが見込めますが、メカはそれがありません。

 お目当ての技を覚えたくて繰り返し戦闘するも、なかなか覚えられない時間が無駄に感じて、T260G編では途中で育成を切り上げてラスボスに向かってしまいました。

 このように、種族によって異なる成長システムが設定されている本作。個人的には、ヒューマンの成長システムが一番好きでした。みなさんは、どの種族がお好みでしたか?

〇骨太RPGの皮をかぶったキャラゲー

 「キャラゲー」と言われると、どんなイメージを持つでしょうか。人によって定義は様々でしょうが、キャラクターの魅力ありきでゲームとしての作り込みがいまひとつな作品、なんて揶揄される時に使われるイメージも少なくありません。

 私が思う「キャラゲー」は、個性豊かなキャラクターが多数登場し、そのキャラクターを自分の好きなように編成することができるゲームを指しています。つまり、艦これも、ポケモンも、ファイアーエムブレムも、私の中ではすべてキャラゲー。FF4などは、キャラクターはいっぱい出てきますが、ストーリーの進み具合によって使えるキャラが固定されているので、私の中ではキャラゲーっていう感じはしません。異論は認めます。

 では、サガフロはどうなのか。それはもちろん、キャラゲーでしょう。個性豊かなキャラクターがわんさかおり、ルートによって多少加入キャラの制限はあるものの、ある程度自由ににパーティーを編成できます。しかも、戦闘パーティーを3つも編成できるなんて、まさに「いろんなキャラの組み合わせを楽しんでね」という開発者からのメッセージではありませんか。

 さらに、ステータスの伸び率はそれぞれ設定されているものの、キャラの育成に関してもかなり自由度が高い。剣技を覚えさせるもよし、体術を覚えさせるもよし、術を主体に使うキャラにしてもよし。好きなキャラを好きな型に育てられる、キャラゲーとしての魅力が詰まっています。

 では、そんなキャラゲーであるサガフロの中で、私のお気に入りキャラはというと…。

うーん、でかい。

 裏組織グラディウスの一員、アニーです。私のプレイでは、2周目のエミリア編で初加入。その時は、クールというかサバサバ系なイメージでした。

 しかし、3周目のレッド編で加入した時には、四天王のアジトを案内するだけだったはずが、なんだかんだラスボスまで行動を共にするという、情に厚い一面も。そのギャップにやられて、コロッといってしまいました。

 そんな魅力満載なアニーですが、この記事執筆のためにいろいろ調べていたら、お金をちゃんと払わないと最後までついてきてくれないんですね。意外とビジネスライクだ…。でもそんなところもまた魅力です。

 サガフロは育成面だけでなく、キャラ同士のつながりや会話もよく練られていてそれもまた面白い。アセルスとレッドが実は幼馴染だったり、酒場で飲んだくれているだけのゲンがT260G編では大活躍したり、メイレンとフェイオンが恋仲だったり。8つあるルートを進めるたびに、サガフロンティアの世界が一つずつ解明されていくようで、とても楽しくプレイできました。

 ちなみに、一番お気に入りのルートはブルー編。ストーリーがびっくり展開で何度も驚かされました。

〇圧巻のイトケンサウンド

 四魔貴族バトルくらいしか知らなかったイトケンこと伊藤賢治の楽曲ですが、ゲームBGMを愛する人間として、そのご高名は耳に届いておりました。

 実際にプレイしていても、良いなと思う曲が多数。今回は、私の心を震わせたBGMトップ3を毎度のランキング形式でご紹介したいと思います。

・第3位 最終兵器

 第3位は、T260G編のラストダンジョンで流れるこの曲。できれば曲のリンクとともに紹介したかったのですが、スクエニ公式の動画はなかったので掲載せず。非公式のものならすぐ見つかるので、ぜひ探してみてください。

 T260G編と言えば途中のダンジョンのHQのBGMも好きなのですが、悩んだ結果こちらがランクインです。

・第2位 Battle#2

 通常ボスの戦闘曲である「Battle#2」。最初のファンファーレのような部分でめちゃくちゃテンションが上がります。どのルートでも流れる曲で繰り返し聞くことができ、自然と印象に残ったのもあって第2位にランクインです。

・第1位 アセルスのテーマ

 栄えある第1位は、自身が一周目でプレイしたアセルスのテーマです。アセルス編で登場する、妖魔やお城、薔薇、血といった、華やかでありながら残酷なイメージをぴったりと表現しているなあという印象です。こういう雰囲気の曲、好きなんですよね。ALI PROJECTの「禁じられた遊び」みたいな。

 ただ、ゲーム中のどんなシーンで流れたかの記憶がないんですよね、この曲…。シンプルにかっこよさだけで優勝です。

・次点 キグナスのテーマ

 悩んだ結果、こちらを紹介させてください。レッド編のホームシップ、キグナスで流れるテーマ曲。

 母なる故郷を思わせるような優しいメロディ。ブラッククロスとの戦いに明け暮れるレッドの帰りを、温かく迎えてくれるホームシップの雰囲気が存分に表現されています。RPGの最初の町曲とか好きなんですよね。マサラタウンとか。

 正直、この曲がTOP3に入らないことに自分でも驚きです。それほど良曲ずくめのサガフロンティアでした。

〇終わりに

 プレイ日記を含め全7記事、無事に完走です。新年早々、かなり大当たりなタイトルだったなあと思う今作。これ2024年中にやっていたらGOTYだったな、こりゃ。

 ちょうど去年の10月にリメイクが出たロマサガ2も、初心者でもとっつきやすい良ゲーだという話を聞きました。これを機にサガシリーズもいろいろプレイしてみたいと思います。サガフロ2は、現行機でできるんですかね…?


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