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事件は会議室で起きてるんじゃない!廃工場とホテルで起きてるんだ!〜『LIAR GAME murder mystery』観劇レポ〜

・舞台『LIAR GAME murder mystery』 の6月15日の回を観劇しに上野に行きました。昼の部と夜の部の両方を見たので、その感想をどんどこ書いていこうと思います。

・まずは昼の部から。以下、観劇を終えて興奮冷めやらぬ中、上野のドトールで書いていたものが続きます。


・めちゃくちゃ合理的で冷静な山根さん……すこ……チームメイトを和らげることにもいとまがない……優しい…すこだ……

・河野ひよりという人、凄すぎるかもしれない。面白いのは確かなんだけど、その面白さを舞台で存分に発揮できるのって凄すぎる。

・進藤あまねさん、マジで演じられた役と合っていてとても良かった。目つきや笑い方、口角の上がり方や話し方や素振りによって、演じられている役のキャラクターが舞台上で凄い勢いで確立されていっていて、見入ってしまった。

・スマホのメモには、山根綺さんのここが凄かったという話と、舞台上での山根さんと幸村さんの話をもう少し詳しく書いているのだけど、本公演はネタバレ厳禁であるため、胸の内に留めておくことにします。


・ライアーゲームでは、役の設定がバックにありつつも、演者の素の反応や表情がどんどんどんどん顕になっていって、時間が進んでいくごとに、役と生身の演者が行き来するような、あるいは役と素の表情が混ざり合ったような雰囲気が作られていく中で、非常にスリリングでヒリつくゲームが行われる。見ていて頭の中がごちゃ混ぜになる、と同時に物凄く面白いという、濃密な時間だった。

・ネタバレにはならないと思うので書きますが、ライアーゲーム中の幸村さん、ときおり幸村さんの自我が見え隠れしていて、ひゅっ……とか、はいぃ……みたいに、シュン…と縮こまれる瞬間がえらいかわいさを放っていた。ほかにも随所にかわいいポイントが存在しておりますゆえ……気になるという方は是非配信をご覧ください………(ダイレクトマーケティング)


・続いて夜の部の感想をば。

・役、舞台の設定、ゲームの違いでここまで雰囲気が変わるとは。同じ『マーダーミステリー×ライアーゲーム』という舞台であるにもかかわらず、昼夜の公演では纏っている雰囲気が全く違う。どちらにもどちらの良さがある……。

・突然ですが、ここからしばらく河野ひよりさんの話をします。

・マーダーミステリーには、信頼できる語り手がいない。すなわち、演者全員がフラットな状態で観客たちの目に晒される。けれども、その前提があるにもかかわらず、河野さんの演技には、"どうしたって信頼してしまいそうになる"、まるでミステリー作品の視点人物を目で追いかけているかのような錯覚を起こしてしまうだけのものが確かにあった。会場の雰囲気を味方につけてしまう才覚。今宵あの席で、私はその片鱗に触れたのではないかと考えている。

・浮かされている文章だな。でもしょうがないよ、だって浮かされてんだから。批評ならアウトだけど、まあこれは日記みたいなモンなんでね……私が"善い"と思えば書く、それまでよ。

・マーダーミステリーという作品の性質上、キャラクターの設定がガチガチに決まりきってない、というのも大きかったかもしれない。役の設定と、演者の方のお人柄や素の表情とが混ざり合い、キャラクターが確立されていく。この偶然の積み重ねに、磨かれた技量が加わり、さらには件の才覚が三位一体となることで、あれだけの惹きつける演技が生まれたのではないだろうか。

・演劇に関して明るくないので、全然違うことを言っている可能性もある。ただし!これだけは言っておこう。今後、河野ひよりさんが出演される舞台や朗読劇があれば、是非見に行ってほしい。私は行く。……というか、もうとにかく今回の舞台の配信を見てほしい。ホント凄いから。


・幸村さん、(……メモの時点では、以降数行に渡って感想が書かれているが、ネタバレ厳禁なのでここには書かない。ネタバレにならない部分でいくと、昼夜どちらの公演も衣装が本当に素敵で……もう麗しゅうて麗しゅうて……。加えて、昼夜で役の性格も全然違くて、その違いからくる口調や語気、表情の変化が素晴らしかったです……。)

・山根さん、(……メモでは、以降数行に渡ってネタバレ込み込みの感想が続いているが、ここには書かない。ネタバレにならないところでいくと、もうお衣装がね、本当に素晴らしくて……お昼の公演もね……いや黒メガネて……スーツスタイルに黒メガネて…………パリっとした感じが最高でした……。思い出すだけで、あ"あ"〜〜っとなってしまう。夜の公演も、もう本当に…………あの〜〜、もう見てください。夜の部を。)


・今回の舞台では、実はもう一人心奪われた人がいる。天の声を務められた青木たつやさんだ。

・ライアーゲーム、およびマーダーミステリーを舞台として公演する上で、「天の声」の挿入は不可欠だといえる。適切なタイミングで、適切な展開、あるいは情報を挿し込む存在がいることによって、舞台全体の進行が促される形となるからだ。

・しかし同時に、この声の挿入というのはかなり難しいものであるとも思われる。ヘンに会話を途切れさせたり、発言が長すぎたり短すぎたりすると、却って間が悪くなってしまうし、ウケを狙うような発言を入れ過ぎると、舞台としての緊張感が瓦解しかねない。いわば一言一言に、まるでアーチェリーの的のど真ん中を射抜くようなキレと繊細さが求められるのだ。

・この難点を百発百中で仕留め続けていたのが、青木たつやという人だった。天の声としての舞台の進行、演者の方々の発言やリアクションに対する絶妙な返し。どこを取っても過度に気になることはないにもかかわらず、進行役としての印象は強く観客に残していく。観劇前、「へ〜、進行役の方が別でいるんだ〜」くらいにしか思っていなかった自分としては、心底驚嘆してしまった。


・青木さんについてのこぼれ話。昼の部の開演前、グッズを買いに階段を昇っていると、やけにピシッとした姿をした方とすれ違った。すげぇちゃんとした格好の人だったな〜と思っていたら、開演前の説明の時にすれ違ったその人が出てきて本当にビックリした。あなたでしたか……。

・もう一つ。夜の部の開演前、トイレで偶然青木さんとすれ違った。うええ!!?いらっしゃる……!!?と思い声を掛けてしまったのだが、めちゃくちゃ気さくに応じてくださった。余談ですが、青木さんのブロマイドは、昼の部がめちゃくちゃ良かったことを受けて、夜の部の開演前、改めて買いに行っています。抱き合わせとかではなく、青木さんがめちゃくちゃ良かったのでブロマイドを買っています。(強調)


・いや〜〜〜、面白かったなぁ……。公演の性質上、同じ人物と二度会うことはないのだけど、どの人も本当に良かったからな…………。将棋棋士が急に事件に巻き込まれるスピンオフ、待ってます。

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