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サブカル人間、リアルに好きな歌を恋人に共有する派ですか?


初対面で好きな音楽を教える場面では、なるべく有名どころを挙げると思いますが
自意識強めサブカル人間にとってはスッキリする回答をするのは難しいことじゃないですか?もしかして。

どうせいい具合のアーティストを挙げたところとて、「確かに好きではあるけどそこに収まる人間だと思われたくない!!」って自意識の発作を起こすじゃないですか。


サブカル人間は仲良くなってきた人には好きな音楽を教え直しがちですが、その欲求は大まかに4つに分類できると考えています。


①知識でマウントを取るために同じカーストに参加してほしい(文化教育目的)


これは厄介サブカル人間。

実生活的な場面では劣っているところばかりだれど、サブカルの知識だけはあるところを見せつけたい。その過程として教育を施す。サブカルに詳しいことはかっこいいことだという価値基準のカーストに連れ込もうとしているんですね。

実のところ私はこのタイプ嫌いになりきれないです。競争社会で一生懸命生きなきゃいけない中で、私を安息地にしたいんだな、って意図を汲み取ればダサくて可愛すぎるので。安息地では競争の物差しを手放してもいいはずが、競争を内面化しすぎて、全き敗者とは認めたくなくて、誇示してしまう。

まさに男性的なダサさ、微笑ましいです。


②相手が一人で歩いていけるように心の支えを授けたい(御守贈与目的)


尊い。いずれは関係も終わってしまうかもしれないことが切なくて、相手の中に自分が存在した痕跡を残したい故の営みだと思うと尊くないですか。恋人に花言葉を教える理論ですね。

もっと言えば、相手の苦しみや脆さを理解した上で、一番ぴったりのお守りを与えたいということ。そのお守りは使わないバッグにしまわれたまま忘れ去られる可能性の方が高いことをわかっていても、自分にできることは少してもしておきたくて可能性に賭けるんです。


③一緒にときめきを感じたい(感情共有目的)


場合によっちゃ、これが一番ダルい。

教える側が、同じ熱量で感動できるはずだって思い込んでいる場合、プレッシャーを感じます。同じ感情になれることは無いので。

逆パターンで、同じ空気感の中で一緒に過ごしていても頭の中で流れているBGMが違うことって素敵ですよね。
深夜1時の静けさの中で、サニーデイ・サービスを頭の中で流していたら、相手が雰囲気に合わせる意志を持ってずっと真夜中でいいのに。をかけ始めて、「一緒にいてもBGMは違うんだなぁ!」とびっくりしたことがあります。当たり前ですけれど。その時"他者"って概念を理解した気がします。


④自分の魂の形や歴史を知ってほしい(魂開示目的)


これについては私が語るより、どんぴしゃの歌があるので聴いてください!!

思い切ってカラオケで
リアルに聴いてる曲入れた
引かれるかも でもそろそろ 知ってほしい

みっくすじゅーちゅ /大森靖子

かわいーーー!!!
まさにはじめて大森靖子を歌うときの気持ち。
JOYSOUNDのランキングを見ると、大森靖子曲の中で7番目に沢山歌われているみたいです。引用部から始まるので、カラオケで歌うとびっくりさせられて面白いですね。


君はロックなんか聴かないと思いながら
少しでも僕に近づいてほしくて
ロックなんか聴かないと思うけれども
僕はこんな歌であんな歌で
恋を乗り越えてきた

君はロックを聴かない /あいみょん

私は過去の恋愛は無かったことにしてほしい過激派だからか「しらんがな!」って叫んでしまった。でも「魂見せるから私というものの理解度上げてちょうだい」は誰しも試みることですね。

交際が盛り上がりきってそろそろトーンダウンしてくるかな・・という時期に、「魂の晒し合い」の意味で本当に好きな歌の教え合いすると、相手が他者であることを再発見できて素敵ではないですか?



最後に受け取り手側の歌を。

君のオススメに面白いものはひとつもなかった
それでもついていきたいと思ったたのしい日曜日

愛してる.com /大森靖子

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