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定額減税調整給付金について
こちらの制度について、筆者が住む市町村の市役所に取材を行った。
最初に断っておきたいのは、筆者はウェブ上で公開されるシナリオや、小説を専門とするライターであるという点だ。
そのため、取材は文字通り人生初のことであり、細かな点まで注意が行き届いていない可能性がある。それについて先に謝っておきたい。
また、取材に同行して頂いたS議員、快く取材を受けて下さった税務課の職員の皆様には、深く感謝の意を。
「定額減税給付金」とは何なのか
この制度は難解であり、担当者も全容を把握するのは難しい、とのことであった。
では何を基準にしているのか。
国の運営するホームページに基準を定めるデータベースがあり、それにアクセスし、必要な情報を入力することで、送付・告知作業に必要なデータは算出されるのだという。
筆者も実際に国税庁の特設サイトを訪れてみた。
こちらは市町村のホームページにリンクが設置されているため、辿り着くのは容易だ。
見ると、制度に関するパンフレットもダウンロード可能になっている。
これらの情報が出揃ったのは、六月二十八日と記載されている。
前回の更新が同月の十五日なので、少し間が空いている。
気になったのは、「定額減税」と「定額減税調整給付金」の仕様の違いについて、説明不足なのではないか、ということだ。
前者は本年度、つまり令和六年の所得税、その合計が千八百五万円以下の家庭が対象となる。
昨今の日本の状況を鑑みるに、この条件に当てはまる人は多いのではないだろうか。
なお、定額減税については、とくべつな申請は必要ない。
年金受給者の場合は、どうも年金から控除が行われるようで、これは十月前後になる見込みだという。
それに加えての、調整給付金である。
この制度は「定額減税の恩恵を十分に得られない」方向けに、差額を支払うというものらしい。
――こう書いても、ちょっと首を捻る。
恩恵を十分に受けられない、という言葉はどうも抽象的である。
具体的に言い換えれば、定額減税の対象の中でも、減税しきれない額がある場合に、差額(ここで言う差額とは、この制度における独自の計算式に当てはめた場合、規定の数値を下回っている状態。下回った数値分が差額となる)を支払うというものだ。
要は自分が当てはまるのかどうか、把握するのが困難なシロモノ。
幸いにして該当する方には順次、市町村から申請手続き用の書類が送付されるとのことである。
給付に当たっての注意点
定額減税と定額減税調整給付金は、別物なのだ。
後者は前者から派生したものには違いないのだが、制度としての中身は異なっている。
名前が似ていることから、同一視していた方もいらっしゃるのではないだろうか。
かくいう筆者もその違いがよくわからずに、サイトとさんざん睨めっこをした次第である。
ここで最大の相違点は、定額減税調整給付金を受け取るのには、書類による手続きが必須である、という点だ。
先述の通り、対象者には手続きに関連する書類が送付される。
このときに、マイナンバーカードを所持していると若干、記入の手間が省けるようだ。
曰く、マイナンバーカードから取得した情報により、振込先の口座番号などがあらかじめ記入された状態で書類が届くのだとか。
現在、マイナンバーカードを所持していない方については、自分で記入する必要がある。
計算式と差額については、データベースに則った数値が全ての対象者向けに記入されて送られてくるため、どちらにしても自力で記入する欄は少ない。
これに加えて、同封されるQRコードを読み込むと、リンク先で書類と同様の記入欄が出てくる。これに必要な情報を打ち込めば、送付の手間も省けるようになっているようだ。
情報の錯綜
ところで筆者はこの制度について、インターネット上の情報を拾う形で知ることになった。
各市町村ではホームページに情報を掲載している。
だがこれはすでに制度を知っている上で、サイトを訪問することになるのではないか。制度自体を知らない人は、取り残されるおそれがある。
その旨を伝えたところ、税務課では詳細が決定次第に、広報誌にも掲載を行うということだった。各自、情報を逃さないようにしてほしい。
逆にネット上で、悪意ある情報操作も散見された。
国や市町村のホームページ上では、振り込め詐欺などの明確な実害のある連絡については対処法が掲載されている。
しかし、ネット上における一個人の発信については、止める手立てがないのが現状だという。かなり声を大きくしている勢力もあり、大袈裟なデマを広げ、評価を獲得しようとする者も多い。
この記事はそうした誤情報やデマに流されないように――という願いを込めて執筆したものである。
在住の地域によって送付の時期はバラバラだが、対象者にはかならず書類が送付されてくること。
市町村や国側から、書類以外での連絡はないということ。
返送しないと、差額分が受け取れないということを把握して頂ければ幸いだ。