ショートショート オオバコ

こんなこと言うと、
「どうしてそんなこと言うの?」
って言われそうだけど、
ここは言っておかなきゃいけない気がするから
言うね。

君って、
オオバコみたいな頭をしてるよね。

そうそう、植物のオオバコだよ。
そんな頭をしているよね。
いや別に悪口として言っている訳ではないよ。
じゃあどうして、そんなこと言うの?
って言われたらそれは、
なんかそんな頭をしているから
言っておかなきゃな
って気持ちになっただけの事だよ。

それはでも、
本当のところどうなの?
やっぱり、
オオバコを意識しているんでしょ?
オオバコになりたい
っていう願望が凄い見えるよ。

って、えっ?
違うの?
えー違うんだ。
たまたま
オオバコみたいな感じに
なっているだけなんだ。
なんだそうか、
それはだいぶ勘違いしちゃったな。
悪かったね。

でもまぁ、言っておいてよかったよ。
うん、言っておいてよかった。
しかしとりあえず僕は、
今日から君のことを、
「オオバコ」って言うね。
よろしく。
否応なしによろしく。

嫌とか言われても
君がオオバコである以上、
僕は君のことをオオバコって言うよ。
それはしょうがない。
それが嫌なら髪型を変えることだね。

てかそもそも、
悪口として言っている訳ではないんだよ僕は。
そこは悪く捉えないでよ。
じゃ、そういうことだからさ。
何卒よろしくね。
否応なしによろしく、オオバコくん。


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