PaPa
誰よりも先に
何よりも先に
パパよりも先に
その先の先にある何かを
先取りしたい私は、
なりふり構わず
先へ先へと風を切り裂き、
先が見えない中を
ずんずん進んで行く訳だけど、
その途中でちょっと立ち止まった私は、
友人からの電話に時間を割き、
その中で話に花が咲き、
小さき頃の思い出なんかを語り合っていた。
するとすると、
その隙に
するするとパパに追い抜かれてしまい、
その際のパパに、
「お先に失礼」
と言われ、
あっという間に先を行かれてしまった。
更には
知らない姉妹にも先を行かれてしまい、
仕舞いには
獅子舞にも先を行かれてしまった。
ああ、なんてことだろう。
もう、お仕舞いだ。
でもそれならそれで
さくっと切り替えよう。
パパー!
私の分まで頑張ってねー!
頼んだよー!