9999年

「誰かと思えば君か」
と誰かが誰かに言っていた9時99分999秒頃、
放課後、一人教室に残った私は
知らない人から貰った
飲みかけの水を飲み干し、
その空になったペットボトルを
嫌いな奴の机の上に置いた。
そして次の瞬間には
悪魔的遊び心として、
辺り一面に画ビョウを撒き散らした。
辺りが画ビョウの金色で輝いている。
ちょっと綺麗だ。

綺麗だけど、
明日これを片付ける人は大変だね。
ケガしないようにしなきゃね。
ケガされたらその原因を作った私が
ちょっとだけ申し訳ない気持ちになっちゃう。
ちょっとだけね。

と言いつつ私は、
一部の画ビョウを
強力接着剤でくっ付けちゃう。
これも私の悪魔的遊び心だよ。
てへっ！

って、もういいかな。
そろそろ帰ろっ。
にこやか且つ涼やかに、
なんの悩みもないかのように、
足を弾ませながら、か～えろっ。