美容室の1連のプロセスの中でやめてほしい事
20代で働いていた美容室でこんな事がありました。
①スタイリストがカウンセリングをして
↓
②アシスタントがシャンプーをして
↓
③スタイリストがウェットカットをして
↓
④アシスタントがハンドドライとロールブラシでしっかりとブローをして
↓
⑤スタイリストがドライカットをして仕上げはスタイリストがしたりアシスタントに任せたりしていました。
この1連のプロセスの中で絶対にやめてほしい事があります。
何番だと思いますか?
④番です。
まず今の時代ご自宅でロールブラシでしっかりとブローする人はほぼいません。全体の5%以下です。
それなのに美容室でドライカット前にロールブラシでブローをしてクセを伸ばしすぎてしまうのはナンセンです。
やめてほしい理由を1つづつ説明していきます。
・ロールブラシでブローをしてクセをしっかりと伸ばした状態でカットをして綺麗に仕上がっても、ご自宅でお客様が乾かすと左右でクセの出方が変わり、クセが強い方は上がりクセが弱い方はストンと落ちて左右のバランスが必ず悪くなります。
もっと細かく言えば髪の毛の束によってもクセの強さは違うのでご自宅で乾かすと一部分だけ長い束が出てきたり短い束が出てきたりして毛先がバラバラになってしまいます。
・最近ではロールブラシのブローはしないけれどドライカット前にアイロンを使う美容室も多いと思います。これもやめて下さい。これも理由は先ほどと同じです。
・そしてさらに大きな理由はクセで髪の毛がハネる原因の大部分は根元からの方向性なので折れた根元を起こすハンドブローがめちゃくちゃ大事になりますし、そのためには根元のクセの"見極め力"が大事になってきます。僕は今まで根元のクセを見極められるアシスタントに出会った事はありません。これはスタイリストになってカットの経験値を増やしてはじめて理解できるようになってくる事なので、僕は中間のハンドブローは担当スタイリストがする必要があると考えています。
・ロールブラシのブローやアイロンは使わなくてもハンドブローの後にサーとカットコームを使ったコームブローで毛流れを整えるのはありです。これならばお客様もご自宅でできるからです。
以上が④番をやめた方が良い理由となります。
ただ補足として注意点もあります。
家で毎日ストレートアイロンや熱を使うくるくるドライヤーなどを使ってクセを熱の力で伸ばすスタイリングをしているお客様です。
実は最近はこういうお客様が多いのも事実です。
次にこういうお客様へはどうすればいいのかを説明させていただきます。
カウンセリングで
事前にご自宅でのドライやスタイリング方法を確認させていただいてシャンプーをしてから
①ウェットカット(切るスタイルや髪質によってはウェットカットをしない場合もあります)
↓
②クセを見極めたハンドブローとコームブロー
↓
③ドライカット
そしてドライカット後にお客様に仕上がった状態をお見せして自然にご自宅で乾かすとこういうヘアスタイルになりますとご説明させていただきます。
↓
④その後にご自宅でのスタイリングの仕方に合わせてアイロンでお仕上げをします。
そうするとまたカットバランスが変わってパラパラと長い毛が出てくる事があります。そこは最後の微調節でカットをして大丈夫です。
なぜならそのお客様はご自宅でそういうスタイリングの仕方をしているのですから、それに合わせた状態にしてカットをする事でご自宅でのセットと美容室でのセットのブレをなくします。
このように昔からのやり方に疑問をもって
一つづつ細分化して考えていく事が自分の成長につながり、
お客様と美容師のギャップを減らす事に繋がっていくと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?