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文化系世界最強バンド R.E.M.
世の中には、なんでこんなヘンテコなのに
なんでこんなに人の心を掴むのだろう?
というバンドがある。
アメリカはジョージア州アセンズという片田舎で
結成された R.E.M.は、世界的な人気を集めた。
良心的な楽曲と難解な歌詞
聴き取りにくいが深いボーカル
忘れ難い普遍的なメロディ
大昔は、早稲田の大隈講堂にも来たらしい
バンド名は、レム睡眠(REM)に由来する
そんなR.E.M.には名曲が沢山ある
そのどれもが映画のエンディングテーマのようだ
その中でも異質な曲が
What’s the frequency Kenneth?
(周波数はなんだ?ケネス)
CBSドキュメントの名キャスター
ダン・ラザーが、ある日暴漢に襲われた。
その時、繰り返し暴漢が発した台詞がそのまま
曲名になった。そのせいか歌詞は理解不能だ。
(このR.E.M.の大ヒットから数年後、とある殺人事件で逮捕された男がこの暴漢であったという、トンデモな後日談まである)
冒頭の動画はワールドツアーのドイツ公演らしい
ものすごい人気だ。観客はみな幸せそうだ。
なんでこんな変な曲がこんなに良いんだろう?
フロントマンでボーカルのマイケル・スタイプはきっと知っているんだろう
この世の中で、あなたと私が本当に分かり合える事がそうはない事を。
それぞれがどうしようもなくマイノリティで、
それでも周波数を合わそうとする事を。
マイケル・スタイプは
わざわざこんな風に変な格好をして歌う
ヘナヘナくねくねと踊る
彼はこのヘンテコな世界にとても誠実に向き合っているので、こんなヘンテコになるんだろう。
(僕には彼がお坊さんに見えてきた)
「ロックはあなたを苦悩から解放しないだろう。
ただ、苦悩を抱えたまま踊らせるんだ」
と言ったのはピート・タウンゼントらしい
R.E.M.はそれを実現した
人々が苦悩を抱えたまま、踊る光景は美しい
「周波数はなんだ、ケネス?」って
ベンゼドリン(覚醒剤の一種)でもやってるのか
わけがわからなくてついていけない
馬鹿な妄想だとは思うけど
アウトサイダーの物陰からの
トンネル・ヴィジョン(視野が狭いことの比喩)
周波数なんてまったく意味がわからない
おまえは甲冑のように全身くまなく注目で覆われていた
おれは漫画、ラジオ、音楽、テレビ、映画、雑誌でおまえのことを知っていったと思う
リチャード(スラッカー(1990年のアメリカ映画)の監督・脚本・出演者)がいうには
「『嫌だから見ない』は無関心と同じではない」
A smile like the cartoon, tooth for a tooth
漫画のように笑う、歯には歯を
おまえは皮肉は若者の足かせだったと言った
おまえはどぎつい緑のシャツを着てた
周波数のことなんかまったく意味がわからない
What’s the frequency Kenneth?/R.E.M.