【 日比谷公園のリュウゼツラン~100年に1度の出会い~①】
〈植物の恵み〉と〈音の世界〉
こちらを覗いて頂きありがとうございます。
暑さに強い私は7月に入り気温が上昇してきた現在も、お昼休みの日比谷公園への散歩は欠かせません。
園内はとても広くこの日は時間が少しあったので、奥深いエリアまで足を伸ばすことにしました。
2週間ぶりくらいに訪れた場所に近づくと50mほど先の景色の一点に自然にフォーカスしました。
「黄色い花??」
さらに近づくとテレビカメラを抱えた人が撮影をしている模様・・・
蘇る記憶・・・
2週間ほど前にこの場所に来た時に
巨大なアロエのように伸びた葉の植物の中心から
アスパラのような茎が天を突き抜けるかの如く上へ上へと伸びている
「なんだこりゃ、不思議な植物だな・・・」と眺めていた。
な・なんと!!
その細長い茎の不思議な植物が黄色い花を咲かせていたのです!!!
私の目の前でその植物を眺めていた男性に声をかけると、
「リュウゼツランと言って数十年に1度しか花を咲かせない植物で、ウイスキーの原料にもなるんですよ」と教えてくれました。
続いて70代くらいのご婦人が傍にいたので声をかけると、
「たった今テレビで見てすぐに来たの。日比谷公園に植えられてから60年目で初めて花を咲かせてたそうですよ」
私はこの素晴らしいタイミングに居合わせた感動と興奮を抑えられませんでしたが、ここに集まった方も同様のようでした。
早速友人に話すと「リュウゼツラン」と聞いた友人はすぐに、
リュウ=龍と頭で変換され、今年辰年だから咲いたのでは?とひとこと。
「リュウゼツラン」について調べると、、、
和名 「竜舌蘭」
トゲのある葉を竜の舌に例えたとのこと。
数十年に1度しか花を咲かせないことから
別名 「Century plant センチュリープラント」
英名 「アガベ」
アガベ・・・と知ったところでアガベシロップのアガベ?
もしかして「ハーブ=薬草」なのかしらと思い、
「ハーブ図鑑」を引っ張り出しました。
ピンポン♬大正解!!
「リュウゼツラン」が掲載されておりました。
この「リュウゼツラン」はすごいポテンシャルをお持ちでたまげました。
声をかけた男性が教えてくれたように
〇花茎から出る汁でお酒「テキーラ」の原料になる。
〇花茎の先端部からは黒い顔料が採れる。
〇葉や根からサポニンが採れる。
(注:私の知識より解説致します。
サポニンとは石鹸のように泡が立つもの。洗剤を泡立たせるには界面活性剤を成分に加えますが自然由来の成分で作る洗剤は、界面活性剤の代わりにサポニンを用います)
〇葉の汁 緩下剤、火傷の薬
〇葉から紙を、葉の繊維から撚糸を作る
〇根 お茶にして関節炎の時に飲む
〇根、茎 アガベシロップ
日比谷公園の公式サイトによると7月10日に開花し、長さは7.7m。
2019年に他の株で一度開花していて、今回開花した株は60年前に植栽されたようで、60年目にして初めて花を咲かせたようです。
大体日本では30年から50年に1度花を咲かせるようですが、1度花を咲かせると株は枯れてしまうので開花のタイミングに巡り合えるのは大変貴重ですね。
茎の下部から段々上の方へ向けて開花していくようですので、今のところ2割ほどの開花状況ですからあと一か月ほど楽しむことができそうですので、是非この機会をお見逃しなく~!!