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泣きたい毎日だったから

子どものときのこと

学校にも家にも居場所はなかった

友だちはそれなりにいたし

成績はよくて

恋もして

楽しいこともあったのだけど

それさえも信じられずに

自分から潰しにかかる

自ら、不幸せのほうに向かう

自分は特別だから

誰にも分かってもらえない

そうやって他人を見下げる

それは

自分を傷つけることだったんだ

そうすることにしか

生きる意味を見つけられなかった

毎日泣いてた

ただ

本の世界が

私の休息の場を与えてくれた

江戸川乱歩が
森鴎外が
アガサ・クリスティが
司馬遼太郎が
松本清張が
田辺聖子が
山田詠美が
宮沢賢治が

私の精神を落ち着かせてくれた

本当に不思議なのだけど

怪奇世界に
社会問題に
不倫の世界に

没頭することによって

心が落ち着くなんて
信じられないけれど

実際そうだった
子どもの頃の私

けど

今言えるのは

小さいときから

ずっと、ずっと、ずっと

生きる意味とは

幸せに生きるためには

探していたんだと思う

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