神激の歌詞、ここがいい!#14「神奏曲:インフェルノ」

#14 神奏曲:インフェルノ

「人と比べてしか存在と価値を見出せない
でもあなた自身の前例なんて無いだろ
あなた以外 他にいない自分の明日を信じ進んで行けるのは自分自身なんだよ」

すごく今さらなのだが、あまりにも直球なのでインフェルノを書きそびれていた。

「もしもこの命が残りわずかだったとしてこの場所に立つ事を選ぶだろう」がもちろん印象的であり大好きなのだが、今回は「あなた自身の前例なんて無いだろ」に惹かれ、こちらをチョイス。
「前例」というのはとても便利で、とても窮屈な言葉である。同じ失敗をしない、大きな失敗をしないことにおいて、「前例」は役に立つことが多い。大切なことではある。しかしながら、それに頼るようになったとき、そこにあるものは思考停止である。新しい何かを生み出そうとすることを忘れさせ、ときに敵になるものである。それが組織であれば、なおさらである。
そうした中で、「あなた自身」には「前例」が「ない」と言う。1人の人間としての「あなた」、つまり「自分」を考えたときに、人の人生は最初から最後まで一度きりであり、そのすべてをひとつのまとまりで考えたときには「前」はない。自分は、今 ここにいる自分がすべてであり、これからの自分は誰も見たことがない。どうなっていくかなんて誰もわからない。つまり「前例なんて無い」のである。

誰にも正解はわからない。だからこそ、「あなた以外 他にいない自分の明日を信じ進んで行けるのは自分自身なんだよ」ということなのであろう。いいメッセージである。

神激の曲は、中高生ぐらいにたくさん聞かせたい言葉が多い。子どもっぽいとかそういう意味ではなく、その頃を悩みながら過ごした人にしか見えない、まっすぐに人の心をとらえた歌詞である。

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