神激の歌詞、ここがいい!#12「Supernova」

#12 Supernova

「幸せの価値観はきっとそれぞれで籠の鳥も外に比べりゃ不自由じゃないだろう」

幸せの価値観はそれぞれであることには疑いがない。それは当たり前なのだけれど、今回は「籠の鳥も外に比べりゃ不自由じゃないだろう」を考えたい。
「籠の鳥」というものは、多くの表現の中では「不自由」なものである。しかし、ここでは「外」が「不自由」だと言うのである。確かに、改めて考えてみると、人が自由だと考えるときは、ある程度の安心安全が確保されている時である。無人島にいきなりひとりで放り出されれば、自由ではあるけれども、それを喜ぶ人はそう多くはないだろう。仕事に追われ、自由が欲しいと願う人は、突然それがなくなれば、生活の心配をしなければならなくなる。その状態を「自由」であるとはやはり呼ばない。

そのように考えてみると、「外」というのは様々な制約、神激的な文脈で言えば常識やセオリーというもので、「周りと違うもの」を排除しようとする社会と考えられるのだろう。つまり、大多数は「籠の鳥」であり、本当の自由の中では生きていないけれど、安心安全の空間の中で、「外」でバカなことをしているように見える人を攻撃する。それがこの社会である。

そんな世の中に反旗を翻す。籠の中から飛び出て。外で傷ついて、あるいは籠の中に戻ることを受け入れもして、神激から去った、ということもあるのだろう。私は新規なので、このSupernovaという楽曲がもつストーリーをすべて知ることはできないが、穏やかな曲調の中にある激しい思いを感じずにはいられないのである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?