神激の歌詞、ここがいい!#11「青春螢詠」

#11 青春螢詠

「心と喉の間 慢性言葉足らず まだまだ全てを写しきれてないまま夜明け」


久しぶりに歌詞分析をちゃんとやってみよう。
前半部分の「心と喉の間 慢性言葉足らず」はとてもいい。この「青春螢詠」は若者向けの歌詞が目立つ中で、この部分は特に秀逸だ。心情と言葉として外に出てくるものは必ずしも一致するものではない。言葉として素直に出てこない心はどこにあるのかと考えたとき、まさにそれは心と喉の「間」にあるという感覚は的確な表現だと思う。心から出かかっているからこそ、それが素直に、正しく表現できなかったときがもどかしいのである。
そして、その状態を「慢性言葉足らず」と表現している。私のようにダラダラと説明を尽くして語ることは大して難しいことではないが、歌詞という限られた範囲でこれだけインパクトをもって、心を表現できないもどかしさをあらわしているのはただただ脱帽である。
そして気づいたら「夜明け」になってしまった。青春ってそんなことばかりだったな、と少し懐かしくなった。

LIVEで聴ける機会は減っていきそうな曲ではありそうだが、時たま青春時代に帰りたいものである。

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