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「レイディマクベス」@よみうり大手町ホール

「新解釈」のシェークスピアばかり見てきたので、オリジナルのシェークスピアを実はよく知らない。
マクベスは3作目。一つは宮藤官九郎脚本の「メタルマクベス」、もう一つは蜷川幸雄演出の「マクベス」。どちらもざっくりと、「王を裏切って王座についたマクベスは滅ぼされた」という印象。どちらもマクベスはマクベス夫人より小心者だった。

今回のマクベス夫人(レイディマクベス)は、かつて優秀な軍人であり、」夫と共に戦っていたのだが、娘の出産以降戦場に戻れなくなってしまった。しかしながら、国を統治する夢は諦めておらず、その夢のために夫をサポートし続けている。実は貧しい生まれで、父のDVから逃げる母を国は守ってくれなかったという、現代日本を示唆するようなエピソードが盛り込まれている。面白いのだが、ちょっとわかりにくい。
「演劇って面倒」と言う人たちの気持ちがわかる作りだった。
天海祐希の長ゼリフは圧巻。場を制圧する空気が他の出演者とは違いすぎた。たぶん、この芝居でも菊田一夫賞か読売演劇大賞を獲得するだろう。

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