〝推し×SDGs〟活動「アクリルグッズ感謝祭in神田明神」 不要になったアクリルグッズを回収・リサイクル
アニメのキャラクターやアイドルなど、自分のイチオシを応援する〝推し活〟。
イベントへ足を運んだりグッズを購入、手作りでグッズを作ったりとさまざまな応援スタイルがありますが、推しグッズの中でも近年人気を集めているのがアクリルスタンド(アクスタ)、アクリルキーホルダー(アクキー)といった「アクリルグッズ」。
アクリル板でできているので立体のグッズに比べかさばらず、手軽に飾ったりバッグ等に着けたりできるということで、アクリルグッズの生産量は急激に増加しているそうです。
しかし、いくらあまりかさばらないと言っても数が増えると置き場に困ります。また、人の心は移ろいやすいもので、新たに応援したい人やキャラクターが現れ、‶推し変〟することも。
そんな時、いらなくなったアクリルグッズを処分したいけど、一度は推した人・キャラクターのグッズをごみとして捨てるのは気が引ける、という人も多いのではないでしょうか。
そんな人向けに、〝推し×SDGs〟活動イベント「アクリルグッズ感謝祭in神田明神」が3月30日に行われました。
イベントを主催したのは、三菱ケミカルなどが発起人として参画する「アクリルグッズ等再生利用促進協議会」。
同協議会は、アクリル製品のリサイクルを推進し、SDGsゴールの1つである「つくる責任・つかう責任」を達成するために昨年12月に設立されました。
アクリルグッズのみならず、コロナ禍で設置された飛沫防止パーテーションの多くもアクリル製品で、ポストコロナ時代にそれらが大量廃棄される問題も目前に迫っています。
アクリル製品のリサイクルが地球環境保護に大きく影響することを見据え、同協議会は啓蒙イベントの実施や情報発信を行っていく方針で、今回がその第1弾イベントとなりました。
会場となったのは、‶オタクの聖地〟と言われる秋葉原に近い東京・神田明神(神田神社)。神田明神自身が、さまざまなアニメ等の舞台となり、アニメとコラボした絵馬やお守りなども販売するなど‶アニメの聖地〟とされています。
その境内に回収ボックスを設置して、不要となったアクリルグッズを回収しました。告知はTwitter等で行われ、各地から多くの参加があり、参加者はアクリルグッズのリサイクル成功を祈念して御祈祷を行いました。
また、来場者にはリサイクルアクリル板を使った記念グッズが配布されました。回収したアクリルグッズは、三菱ケミカルの技術で再びアクリル製品にリサイクルされます。
同社グループは世界各地に製造拠点を持つ、アクリル樹脂のグローバルトップメーカーで、リサイクルに関しても先駆けた研究を行っています。不要となったアクリル樹脂を回収し、バージン材と同品質の原料に戻して再利用を行うケミカルリサイクルの実現に向けた実証実験や研究開発を進めていて、2024年度末をめどに、リサイクル原料を量産できるプラントの設置を目指しています。
同協議会では今後もイベントを継続して行く方針なので、アクリルグッズは不要になってもすぐに捨てず、推し(元推し)のため、環境のために次のイベントまで保管しておいてはどうでしょうか。