ヘドバンHEADBANG-Vol.40 BABYMETAL
――「ヘドバン」の10周年記念& Vol.40到達記念の「ダブル記念特別号」 の表紙巻頭は、新生BABYMETALしか考えられない!ということで、 新生BABYMETALを取材しにやってきました。
BABYMETAL &スタッフ全員: 10周年おめでとうございます!!
💗MOAMETAL: 「ヘドバン」が、新生BABYMETALにとってのマジな初取材ですから!
――えっ、新生BABYMETALを取材する番最初のメディアが『ヘドバン』なの?
💜SU-METAL: 本当に初めてです!
――ということはつまり、MOMO METALの初めてのインタビューが「へドバン」ということ?
💙MOMOMETAL:はい!
――あらら、それは光栄であり大変だ!
💜SU-METAL:(笑)
💗MOAMETAL:(笑)
💙MOMOMETAL:(笑)。
💗MOAMETAL:ウチのMOMOMETALをよろしくお願いします (笑)。
💙MOMOMETAL:よろしくお願いします!
――こちらこそ、よろしくお願いします!今あらためて思ったのだけど、インタビューで目の前に3人が並んでるのは、めちゃくちゃ久々 だよね。
💜SU-METAL:そうですよね・・・。
💗MOAMETAL: 本当にそう。3人並んで編集長からインタビュー受けるの 、いつ以来だろ? 6年ぶりとかかな?
💜SU-METAL:たぶん、そうだよ。
――まず何より、MOMOMETALはどういう人なんだろうか?BABYMETALにとってMOAMETALとは?等々いろいろと謎に思っていれファンは多いはずなので、本人より先にSU-METALとMOAMETALにMOMOMETALとは?を説明してもらえたらなと。2人が思うMOMOMETALの人物像というか。
💜SU-METAL:そういうことを聞かれるだろうなと思って、ずっと考えていたんですけど、正直まだ答えは見つからないというか・・・ 正解がわからないんですよ。ただ、 MOMOMETALを一言で言うと・・・ 面白い人なんです(笑)。
――面白い人!
💜SU-METAL:そう。”Funny”の方じゃなくて、Interesting" の方というか。すごく興味深い人だし、私にとって、初めて出会うタイプです。そういう意味でも面白 さがあるなと思っていて。ダンスに関しては、ものすごくストイックになっていたりするし、一緒にツアー を回っていても、すごく居心地が良かったりするんです。ただ、突然爆発するように喋り出したり、よくわからない行動をしたりで、「ええ!!」って言うようなことが多々あったりするんです(笑)。
💗MOAMETAL:(笑)
💙MOMOMETAL:(笑)。
💜SU-METAL:それがBABYMETALにとっても、すごくいいスパイスになってくれてるというか。本当に新たな風が吹いたなっていうのはありますね。ただ、2ヵ月一緒にツアーを回ってきて、ずっと一緒にいるわけじゃないですか。それでもまだ、私は彼女のことをつかみきれていなくて(笑)。まだ全然わからない。これから「メタリ!!」のダンスを作ったりいろいろやっていると、またいろんなMOMOMETALが出てくるかなと思うし、何年かかるかわからないけど、みんなと一緒にゆっくり「MOMOMETALとはどんな人なんだろう?」っていうのを見つけていきたいなって思ってます。
――ファンと一緒にMOMOMETAL の姿を探していこうと。
💜SU-METAL:そうです。もっともっと面白い人なんじゃないかなって(笑)
――そこ!(笑)
💜SU-METAL: そう。何かをまだ持ってそうな感じはするっていう人なんです。
💗MOAMETAL:(MOMOMETALの)潜在能力は計り知れないんですよ。本当に!
――そこまで!では、そんなMOAMETALが思う「MOMOMETALとは?」を、たっぷりどうぞ。
💗MOAMETAL:SU-METALが言ったのでハードルが上がってしまった・・・
💜SU-METAL: そんなことない(笑)。
💗MOAMETAL:まず、私はそんなしっかり者ではないんですね。でも、
BABYMETALではしっかりしてないと、大変なんです。そのBABYMETALの中で面倒を見なきゃいけない人が1人増えたので、ちょっと今・・・かなり大変です。毎日のよ うにツッコミまくってます。単純にお世話が2倍になりましたね(笑)。
――SU-METALとは別の大変なキャラが登場してきたと。
💗MOAMETAL: そうなんですよ。年齢も、私とは4つ離れていて。ということは、SU-METALとは6つも離れてる。これ、結構な年の差なんです。その年の差を忘れてしまうくらい、しっかりしていると思うときもあるんです。たとえば、ライヴ中とかで機転が利いたりとか。 でも、(SU-METALと) 2人揃って 「まだ10代!?」みたいなときもあるしで・・・ちょっと大変です。でも、それぐらい”可愛いのが増えましたよ”ってことなんです
💜SU-METAL:よくまとめてる! (笑)
💗MOAMETAL: (笑)。でも、本当に可愛いなと思います。そして、本当にありがたいなと思うのは、13年もBABYMETALを続けてきて、 その中に入るっていうのは、めちゃめちゃプレッシャーだと思うんですよ。しかも、私たちとキャリアも違うし、やってきた経験も違う。それこそ話が合わないことだってあると思うし、話についていけないときもあると思うんですね。それをわかった上で、BABYMETALのメ ンバーになってくれたのは、本当に本当に感謝してますね。そして、ど んなプレッシャーを背負ってでも私たちと一緒に音楽をやりたいと思ってくれたことは、すごくすごく嬉しいです。
――さあ、そんな2人の発言を受けてMOMOMETALはどうですか?
💙MOMOMETAL:元々、すごく憧れていた存在だったので・・・・・。
――やっぱり、憧れはあったんだ。
💙MOMOMETAL: もちろんありました! 本当に憧れの存在だったんです。でも、一緒に活動をして、それこそ一緒にツアーとか回っていくうちに、憧れが尊敬に変わっていきました。2人はいつでもすご く謙虚で、陰の努力を一切見せないというか・・・。そういうところも含めて勉強になることがたくさんあって、良いところは言い出したらキリがないんです。あと、SU-METALは、想像力がぶっ飛んでるというか。
💜SU-METAL&💗MOAMETAL:(笑)。
――それは、ある意味、みんなが思ってるSU-METAL像として全然間 違ってない。
💙MOMOMETAL: 本当にそうなんですよね。曲のイメージとかを訊いたときにも、想像もできなかったようなイメージや世界観を話してくれて、それで一気にその曲のイメージがわかるというか、理解できるんです。それが本当にすごいなって思うし。
💜SU-METAL: そんなに無理やり引っ張り出さなくて大丈夫だよ(笑)
💙MOMOMETAL: いや、本当に思っていることなんです!で、MOAMETALは、何でも知ってるし、何でも教えてくれるし、ツアー とかでいろいろな国を回ってきて、” MOAMETAL=気遣いがすごい人”というイメージなんです。こんなにも気遣いができる人がいるんだ!っていうほどに、細かいところにも気づくし。
💗MOAMETAL: (照れながら)もういいよ・・・.。十分に満足した(笑)。
💙MOMOMETAL: (笑)。とにかく、2人から学ぶことが本当にたくさんあります。
💜SU-METAL&💗MOAMETAL:ありがとうございます。
――2人から見て、MOMOMETALのダンスのスキルというのは、どうなんですか?
💗MOAMETAL:めちゃめちゃ高いと思います。
💜SU-METAL:私もそう思う。
💗MOAMETAL:まず基礎がすごくしっかりしているんです。
私それこそBABYMETALで培ったものしかないので、BABYMETALのダンスしか知らないんですけど、MOMOMETALは、いろんなダンスにチャレンジしてきているので、 BABYMETALのダンスもできれば、 他のダンスもできる。(ダンスの)幅がめちゃめちゃ広いなって見ていて思いますね。だから、MOMOMETALが入ったことによって、ダンスのレパートリーが増えたというか、『THE OTHER ONE」(2023 年)に収録されている楽曲の、いい意味でBABYMETALらしくないダンスとかは、MOMOMETALという存在ありきで MIKIKOMETALが振り付けをつけてくれたんじゃないかなって思うぐらいで。
――そういう発言を受けて、MOMOMETALはBABYMETALのダンスにどう向き合ってきましたか?
💙MOMOMETAL:逆に私はコミカルな感じの動きとか、表現で見せるダンスを習得するのにすごい時間がかかるんです。やっぱり、BABYMETALの曲は“カワイイ”だったり、それこそ面白いというか・・・ キャッチーでコミカルな動きが多 かったりするので、そういうところをもっと時間をかけてレベルを上げていきたい、スキルアップしていきたいなと思ってます。
――ちなみに、ダンスのみでBABYMETALの楽曲で一番好きな曲というと? 踊っていて楽しいといと?踊っていて楽しいたいうか。
💙MOMOMETAL: ダンスのみですか!?それは難しいですね・・・。 「Shanti Shanti Shanti」とかは、初めてやったときからすごいイメー ジしやすい動きというか・・・ インド舞踊っぽさも含めて、めちゃくちゃ カッコいいなと思ったので、すごく好きですね。
――SU-METAL-MOAMETALの 2人にとっても、「 Shanti Share Shanti 」は踊りやすい曲?
💗MOAMETAL:[Shanti Shan Shanti」は踊りやすいです。
逆に「THE OTHER ONE」の曲は本当に踊るのが難しいんですよ。だから、私から見たら、『THE OTH ER ONE』の楽曲のダンスが踊れるというだけでも、MOMOMETALはすごいなって思いますね。伸びやかな踊りとか、ヒップホップ やジャズをやってなかったらなかなかできない振りとかもそうだし。
「THE OTHER ONE」の楽曲たちは、そういう振りばかりなので。
そして、私はMOMOMETALのダンスを見てるのが好きですね。
💙MOMOMETAL: いやいやいや・・・・・逆に、私はMOAMETALの踊りを見て、あ、こういう音のハメ方ができるんだとか、こういう身体の使い方ができたんだとか、勉強させてもらってます。
――MOMOMETAL自身のことについて聞いたので、次はMOMOMETALお披露目ライヴともなった、 びあアリーナMMで行われた「BABYMETAL BEGINS THE OTH ER ONE-」について聞いていきた いなと。 BABYMETALが活動して きた15年の歴史って、激動の歴史 でもあると思うのね。メタルそのも のの歴史が変わってしまうような 革命的な瞬間もあれば、メンバーの脱退で活動が一気にペース・ダ ウンすることもあったり。その中で MOMOMETALが加入したという事実は、ここ5~6年で一番いい。 ニュースどころか、 BABYMETALの 歴史の中でもトップクラスのいい ニュース・・・出来事だなと。その歴史的瞬間がぴあアリーナMMの初日の最後に訪れたわけだけど、まず SU-METALとMOAMETALは初日どんな気持ちで迎えた?
💜SU-METAL:私の正直な気持ちとしては、ぴあアリーナMMのリハをやっているときは、同時にSABATONとのヨーロッパ・ツアーのリハもやっていたり、それこそ、ぴあアリーナMMの1日目のリハと2日目リハを同時にやっていたので、ライヴが始まる前までは気持ち的に大きな変化はあまりなかったんですね。
もちろん、ファンの人はどんな思いで新生BABYMETALを観てくれるんだろう?というワクワク感はあったんですけど。
ただ、気持ち的には今までのライヴとそんなに変わらない・・・・・あまり考えていなかったんです。だからか、初日のライヴも、すごくスペシャルな気持ちだったっていう感覚は全然なくて。
でも、最後に新体制の発表をして、ファンの“あの反応"を見たときに、ものすごくグっときました。 何も考えてなかったところに、ファンのあの歓声を聞いて一気に気持 ちが乗ってきて。
――最後の最後でね。
💜SU-METAL: そうです! 本当に本当にすごい歓声だったので。
――MOAMETALはどうですか。
💗MOAMETAL:私もやることがあまりに多すぎて、正直あまり覚えてないというか・・・・・SU-METALと同じで、気持ちとしても、初 のライヴをやる前までは特別な思いはなかったかもしれないです。
ただ、 今考えると、この先のBABYMETALにとっても一番大事なターニング・ ポイントになっているんだろうなとは思いますね。あと、思い返すと若干の心配はありました。BABYMETALが2人体制になってから、いろんな意見もいただいて。
それこそ結構ボロボロになったときもあったけど、逆にハートがめちゃめちゃ強くなったんですよ。2人でいることに対して、それも強みだと思うようになったし。それで、今度は2人体制からMOMOMETALを加えての ”新たな3人体制〟になるっていうのは、私たち自身がめちゃめちゃ納得して、「MOMOMETALと一緒にやりたい!」と強く思って、”新たな3人体制〟にしようって決めたことなんですね。ただ、 そこでもやっぱり納得がいかない人も絶対いるので・・・”新たな3 人体制”を発表したときに、 MOMOMETALが嫌な思いをしたらどうしようっていう心配がありました。
――2人の思いというより MOMOMETALに対しての思いがあったと。
💗MOAMETAL:そうです。あとは、 SU-METALも言っていたけど、〝新たな3人体制”を発表して、一部の人からは嫌がられても、やっぱり盛り上がってくれるとは思ったんで す。ただ、実際は想像以上でしたね。 初日の最後の発表で、悲鳴ぐらいの歓声が上がったときに、久しぶりに鳥肌が立ちました。その悲鳴のような歓声を聞いて、すごく安心したし、私たち以上に新たなBABYMETALを認めてくれるファンの人たちがこんなにいっぱいいるんだ!私たちが決めたことを応援してくれる人たちばっかりで本当に幸せだな!と思ってました。
――多幸感にあふれたと。
💗MOAMETAL: 本当にそんな感じでした。
――MOAMETALはあまり緊張しないじゃないですか。
💗MOAMETAL:編集長、よくご存じで。緊張はしないんですよね。
―そして、ライヴ中も動じない人で。
💗MOAMETAL: それもよくご存知で(笑)。そのとおりです。普段もめったに泣かないくらいなんです。
――ということは、今までライヴ中 に鳥肌が立つこともなかった?
💗MOAMETAL:なかったですね。それなのに、ぴあアリーナMMの初日の最後は本当に鳥肌が立ちまくりでしたから。
――2人が初日の最後に歓喜して鳥肌が立ったということだけど、ある意味、ぴあアリーナMM2DAYSの主役だったMOMOMETALは4月1日をどんな気持ちで迎えたんでしょうか。
💙MOMOMETAL:最初は本当に不安な気持ちが一番大きかったっていうのが正直なところです。 なんだろうやっぱりBABYMETALの歴史が長い分、ファンの 方々も思い入れがたくさんあると思うんですね。だから、"新たな3人体制〟となって、ファンの方々がどう思うか反応が気になってしまう部分はあったんです。でも、2人も言ってくださったんですけど、初日の最後にキツネ様のお告げで ”MOMOMETAL〟と出たときの歓声を聞 いた瞬間に本当に”明日(2日目)が待ち遠しくなった”じゃないですけど・・・早く3人体制になった私達を見てほしい!っていうワクワクに変わったので、あの歓声は本当に一生忘れないし、絶対に泣いてはダメってわかってたけど・・・・・ ウルっときちゃいましたね。
――あの歌声で、すべての不安が消えていったわけだ。
💙MOMOMETAL:はい。2日間のテーマ(初日が「BABYMETAL BEGINS-THE OTHER ONE ”BLACK NIGHT"」/2日目が「 BABYMETAL BEGINS- THE OTHER ONE "CLEAR NIGHT”」)どおり、“ブラック”から“クリアになったというか本当に光が差し込んだかのような気分でした。
――ぴあアリーナMM2DAYSのテーマさえも、 MOMOMETALのためにあったようなもんだ。
💙MOMOMETAL:そう思ってしまうような2日間でした。
💗MOAMETAL:しかも、ぴあアリーナMMでやるっていうのがねぇ。
💜SU-METAL:そう!
――ん!?どういうこと?
💗MOAMETAL:ぴあアリーナMMの ”MM ”とMOMOMETALの”MOMO”の頭文字の”MM”ということで、その ためにぴあアリーナMMを抑えた んですよ。
――えっ、それは本当に!?
💜SU-METAL: 本っ当に。これはもう、4月1日と2日にやるしかない!ってなって。
💗MOAMETAL:だから、「ぴあ アリーナMMでやるっていうことは!?」という伏線を張ってたんですよ、ずっと。
💜SU-METAL:張ってたね(笑)。
💗MOAMETAL:” MOMOMETAL” イコール ”MM”でしょうていう(笑)。
💜SU-METAL:「気づくかな?」って結構言ってたんだよね。わかりそうだけどね。
――いやいや、さすがにそれは気づかないと思う(笑)。SNSとかでも気づいた人はいなかったと思うけどな。
💗MOAMETAL:あれ? 全然でした?
――自分がSNSを見ていた中では誰ひとり気づいてなかったけどなぁ
💜SU-METAL&💗MOAMETAL:そうなんだ! (笑)
――その伏線は難しすぎるよ(笑)。 まあでも、見事に伏線回収を果たしたと。
💜SU-METAL&💗MOAMETAL:そうです!
――2日目はセトリもガラッと変えてきたじゃないですか。それこそ 3人だからこその曲もあって。「い いね!」もついに登場して。
💜SU-METAL:あー(笑)。
💗MOAMETAL:編集長のfavorite songこーるだ(笑)。
――(笑)。「いいね!」をやったのな んて、めちゃくちゃ久しぶりでしょ
💜SU-METAL:本当にそう。
💗MOAMETAL:いつぶり?
――国内じゃ2016年の東京ドームぶりなハズ。
💜SU-METAL:えっーー!!!
💗MOAMETAL: 約6年半前!こわっ!
💜SU-METAL:それはこわい!
――調べたら、東京ドームのあとに、 海外でもやっているんだよね。
💗MOAMETAL:それは2人になってからですか!?
――いや、2017年4月のレッチリのアメリカ・ツアーのサポートの ときだね。
💗MOAMETAL:あーー!やったかも!
💜SU-METAL:あのときにやってるのか・・・。
💗MOAMETAL:それでも6年経ってる・・・。
――そのリアクションだと、「いい ね!」を約6年半ぶりに国内で披露した実感的なのがない?
💜SU-METAL: 久しぶり感はなかったかもしれない・・・・・。
💗MOAMETAL:そう。なんでだろうね?
💜SU-METAL:時々リハで「いいね!」を踊っていたからじゃない?
💗MOAMETAL:たしかに、「いいね!」は踊ってはいたからね。
――なるほど、そういうことか。
💜SU-METAL:結構、リハで好きな曲を踊ったりするんですよ。だから、久しぶり感はなかったけど、 「いいね!」のコール・アンド・レスポンスのときに「この感じ、久しぶりだ!」っていうのは思った。
💗MOAMETAL:それはすごくわかる。
💜SU-METAL: あと、「いいね!」は3人の電車が久しぶりすぎて、全然上手くできなかった(笑)。「いいね!」を3人でやるとなった瞬間、 「この人はここで曲がって・・・」って、 めっちゃ練習しました。
――「いいね!」を筆頭に、初期の 曲を新しい3人で久々にやるというのは、 SU-METALとMOAMETALにとってはやっぱり嬉しいこと?
💗MOAMETAL:嬉しいし、めっちゃめちゃやりたかったんです。やっと3人になったから、声も入れられるし、できる曲も増えたと思うんですよ。あと、私はどうしても 「Catch me if you can」がやりたいんです。「Catch me if you can」 は本当にずっとやりたいと思ってます。
――あの曲も「いいね!」と同じくらいやってないよね。
💗MOAMETAL:そう! それこそ東京ドーム以来やってないかも。
💜SU-METAL:(MOMOMETAL のほうを向きながら)歌ってください!(笑)
💙MOMOMETAL:練習しておきます(笑)。
💗MOAMETAL:「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」とか「あわだまフィー バー」もできるようになるかもしれない。
――お!あと「4の歌」とかね!
💗MOAMETAL:「4の歌」か......(笑)。
💜SU-METAL:私は「4の歌」大好き。でも、あれは大変だな。
――そう考えると、新たな3人体制になったことで、 BABYMETALの武器がまた増えたっていう感じだよね。
💜SU-METAL:それはありますね。
💗MOAMETAL:(MOMOMETALは)若いし、フレッシュ、それは武器です。そして平均年齢が下がりました(笑)
――(笑)。今、MOAMETALが若いし フレッシュって言ったけど、BAB YMETAL自体が若返った感はある?
💜SU-METAL:若返ったというか・・・
それこそ、さっきMOMOMEALが「“ブラック”が“クリア"になった」って言ってましたけど、私もそんな思いがあって。
2人体制がずっと続いて、でも、ライヴではアベンジャーズを加えて3人で踊っていて、 「一体どうなってるんだ、これは?」 みたいな、いろんな意見とかも出てきたりして。
――ちょっとモヤモヤしてるというか。
💜SU-METAL:そうです。みんながモヤモヤして、いろいろ思考が散らばって、憶測がいろいろと飛び交っていて。何て言うんだろうな・・・混沌とした世界が5年くらい続いていて。
でも、「MOMOMETALを加えた”新たな3人体制”で行きますよ!」って宣言したことで、 私たちもようやく覚悟を決められ たんですよね。そう、“覚悟”だと思います。「このBABYMETALで行くんで、それでも良かったら応援してください!」っていうぐらいの”覚悟”。その”覚悟”が言えるようになった。あと、休止期間や封印期間があったから、「本当にやりたいこと をやろう」というか、「本当にやりたいようにやろう」というか。「もう10年やってきたし、大丈夫だよね」っていう部分で”自信”がついたんです。そして、その”自信”が、”新しい 3人体制” ・・・”新しいBABYM ETAL”でやるっていう“自信”に もつながった部分があって。だから、 私はたぶん、自分の気持ちがすごく清々しくなった感覚ですね。
もちろん、MOMOMETALが入って3 人の新生BABYMETALになったからっていう思いもあるけど、私自身、新たな気持ちでもう1回、BABYMETALを一からやり直すんだっていう気持ちです。そういう感覚や思いがあるからこそ、明るくなったとか、“ブラック”が“クリア"になったと思えている感じかなと。
――MOAMETALは、今SU-METALが言ったことに対しては、どう?
💗MOAMETAL: 私も同じです。
元気な要素がBABYMETALに入ったから、明るくなった。2人でいると、めちゃめちゃ考えすぎてしまうときもあって(MOMOMETALは)何より私たちを明るくしてくれるんです。悩んでもしょうがないことでんで悩んでたときもあるくらいだったけど、 MOMOMETALの明さのおかげで、何か吹っ切れたっていうのは結構大きいかもしれないですね。
だから、びあアリーナMM 2日目になって、 MOMOMETALが加入したっていうより、私たちも”新生”して急に新しいバンド感が生まれたというか、新しいアーティストになれたなっていう感じはあります。心を一新できたかなっていう。
――観てる側も、初日と2日目だと 「別のBABYMETALじゃないって錯覚を起こすぐらいに、 変化を感じたしね。
💗MOAMETAL: あと、単純に2日目は楽しかった!
💜SU-METAL: そう2日目のライヴ楽しんでたっていう感じがするかも。
――久々の曲といえばついに 「BABYMETAL DEATH」も復活したじゃないですか。これがセトリに入ったというのは、「BABYME TAL DEATH」が自己紹介ソング 的意味がある・・・ MOMOMETALを 広めていくチャンスということで?
💜SU-METAL&💗MOAMETAL: そうですね!
💜SU-METAL:久しぶりに「BYMETAL DEATH」をやってみて、やっぱり”MOMOMETAL DEATH!" のところの歓声が本当にすごくて。こっちもニヤニヤしちゃつ てました(笑)。
――MOMOMETALは、自己紹介ソング的な「BABYMETAL DEATH」を初披露して、どうだった? 自分の声で ”MOMOMETAL DEATH!”と言った瞬間含めて。
💙MOMOMETAL: もう、めっちゃくちゃ嬉しかったです! とにか 「BABYMETAL DEATH」 をできるのが本当に嬉しくてお客さんへのサプライズじゃないですけ ど、この曲をついにやるよ!みたいな感じで披露したのもあって・・・ 待ってました!じゃないですけど、 すごい大歓声で伝わってきて、(満面の笑顔で)もう、最っっっ高の瞬間でした!
――そこまでだったんだ。 アドレナ リン出まくり!?
💙MOMOMETAL:出まくりました!(笑)
――そして、あらためての新体制 BABYMETALの自己紹介ソングとなったからか、SABATONとのヨーロッパ・ツアーではずっと1曲目で 「BABYMETAL DEATH」をやっいて。ツアーの1曲目で「BABYME TAL DEATH」 をやるのも、本当に 久々でしょ?
💜SU-METAL:久々ですね。でも、以前は逆に「BABYMETAL DEATH」が定番だったというか。
💗MOAMETAL: フェスとかでも常にに1曲目だったし。
💜SU-METAL:そう。 フェスで「BABYMETAL DEATH」を1曲目にやると、「あれ? (BABYMETALって) バンドじゃん!」ってなる。
――なるほど! そういう意味もあって、フェスでは1曲目に持ってきていたんだ。
💗MOAMETAL: そう。あと、ギターがめちゃめちゃ速弾きだし。
💜SU-METAL:演奏がめちゃめちゃカッコいいので、メタル・フェスとかで一番最初に演奏すると、「え、バンドじゃん!」ってなって、そこからBABYMETALの世界に引き込むっていうのが、私たちの基本的な戦い方だったんですよ。あとは演出面としても有効だし。「BABYETAL DEATH」を1曲目でやっていくことによって、私たちも、 ウォーミングアップになるといか。「ここからライヴが始まるんだぞ!」っていう気持ち的なウォーミング・アップと、身体も適度に動かせるし、いい運動になるしっていう。
――首も上下左右に適度に動かせらし。
💜SU-METAL: そうです。そして、あっち行って、こっち行って、これから始まりますよ!みたいな感じで、みんなに挨拶もできるっていう(笑)。
――いろんな意味で「BABYMETAL DEATH」はオープニングにぴったりなんだ。
💜SU-METAL: ちょうどいいんですよね。だから、SABATONとのヨー ロッパ・ツアーでも、 SABATON目当てのファンにもちょうどいいと思って。
――次はSABATONのヨーロッパ・ツアーについてLORDIとBABYMETALたSABATONが一緒に写った”SABATONツアーごいっこう御一行様集合写真”的なながSNSにアップされたでしょ。
💗MOAMETAL:あの写真ですね(笑)
――怪獣、メタル・ダンス・ユニット、 そしてアーミーっていう、あの写真だけを観ると、相当に異質な組み合わせだったなって思うのだけど、 本人たちとしてはどんなツアーだった? 怪獣メタルとアーミー・メタルに混ざった感想という(笑)。
💜SU-METAL:面白かったです!
私たち、ずっとメタルの世界にいて、 それこそメタルのいろんな人たちを見てきてるから、ちょっと慣れてたのかもしれない(笑)。
――どんな異質なルックスのメタルが来ても驚かなくなった?
💜SU-METAL:なんか、優しいお兄さんたちだなって(笑)。
――優しいお兄さんたち!(笑) SU-METALはSABATONが大好きで、前回のインタビューではSABATONの曲を毎日ように聴いてたりするって言ってたし。一緒にツアーしたら毎日生で聴くレベルでしょ?
💜SU-METAL:もうすごかったですね! めちゃめちゃ楽しい空間だなと思いました。 BABYMETALのライヴが終わって楽屋にいてもSABATONが聴こえてくるし、 それこそSABATONのリハの音も聴こえてくるし、なんならふらっとSABATONのライヴを観に行ったりとかもできたので、こんな贅沢なツアーがあるんだっていうぐらい楽しかったんです。ただ、たまに防音設備があまりない楽屋というか・・・ステージから音が筒抜けの楽屋があって。そのときに、いきなりバーン!ってすごい音が鳴って。たぶん、ライヴの始まりの爆発音だと思うんですけど、その音が「何か事故が起きた!?」みたいなレベルの音で(笑)。BABYMETALのライヴが終わって休んでいたら、いきなりバーン!って音が鳴って飛び起きたことがありました。SABATONさんのライヴは耳で聴くだけじゃなくて、観て楽しむものだなって。あらためて感じました。お客さんがいて、さらに曲が完成していくアーティストなんだなと。聴いてるだけじゃわからない良さをすごく感じられたし、とにかくすごく楽しかったです。
――MOMOMETALはSABATONとのツアーはどうだった? BABYMETALに加入して、いきなりすごい個性というかキャラが立ちまくったメタル・アーティストの組み合わせで 。
💙MOMOMETAL:なんだろう・・・メタルってこういう世界なんだ!というか、まだメタルの世界を知らないからか、音を聴くだけでも胸が高まる感じがありました。 あとは、SABATONさんの曲をずっ と聴いていたからか、もっといろんなメタルのライヴや音楽を知りたい!ってすごく思ったんです。そういうきっかけを作ってくれたツアー でした。
――メタルとして刺激を受けたというか?
💙MOMOMETAL:そうですね!もうライヴ自体が映画を、観てる感じで、とにかく迫力がすごかったです。
――SABATONとのヨーロッパ・ツ アーから、間髪入れずに今度は初 のアジアツアー。初めてのアジア
ツアーは新鮮だった?
💜SU-METAL: ヨーロッパはSABATONさんのサポート・アクトという形で、それこそBABYMETALを知らないお客さんにも観てもらうっていうのが目的だったので、自分たちのツアーとはまたちょっと意味合いとかも違っていて。 BABYMETALのファンではない人もたくさんいたし、BABYMETALの曲を知らない人も多かったりしたんですよね。それで、アジアに行ったら、 今度はお客さんの年齢層がすごく若かったりとか。BABYMETALのワンマンなのに曲を知らないんだろうなっていう人が、結構いて。
――BABYMETALを観に来ているのに曲を知らない?
💜SU-METAL:そうです。BABYMETALの存在は知っているけど、 たぶん曲は知らないっていう。だけど、熱量はめちゃくちゃ高い!みたいな。そういう方がアジアでは結構いましたね。そのことがとにかく新鮮だったんですよ。あとは、さっきも言いましたけど、年齢が若い方 ・・・・・それこそ本当に小さいキッズとか、私たちのコスプレをして来てくれる女の子がたくさんいたりとか。アジアをワンマンで回るのは初めてだし、アジアに行ったのもすごく久しぶりだったのもあるし、 これらまだまだ可能性がありそだなって思いました。
――ステージ上からお客さんが曲を知らないことはわかったりするもの?
💜SU-METAL:それがわかるんですよ。何でかというと、WALL OF DEATH ができているのに、走り出すタイミングがわからない感じなんです(笑)。
――なるほど!
💜SU-METAL:あとは、ノリ方が全然違うんです。他にも、(曲を知らないであろう理由は)いっぱいるんですけど、一番明確にわかったのが、WALL OF DEATHですね。左右に壁を作ったけど。そのままの状態というか。みんなバラードを聴いているような感じで。
💗MOAMETAL:壁を作ってから、 突っ込めなかったね。
💜SU-METAL: そう。みんなこっちを向いていて。
💗MOAMETAL:あれは、様子を伺ってたんだと思うな。
💜SU-METAL:それぞれが様子を伺って見ていたけど、それぞれが 「なんかちょっと違う?」みたいな感じになってた(笑)。あのWALL OF DEATHはすごい面白かったですね。あと、(アジアは)ファン層がメタルじゃないのかもしれないです。
――イカつい メタラーも見なかった?
💗MOAMETAL:アジアはいなかったかも。それか、私たちがSABATONのツアーで、錯覚起こしてる(笑)。 イカついメタラーさんしか見てなかったから。
💜SU-METAL: 最前にヨアキムさんがたくさんいる!みたいな(笑)。
――(笑)。前回のインタビューで、 MOAMETALは今後のBABYMETALのツアーで行きたい国でアジアを挙げていて、ついに念願が叶ったわけだけど、アジアで印象的だった国というと?
💗MOAMETAL:どの国も歓声がすごすぎてめちゃめちゃ印象的だったんですけど、3人で口揃えて、「インドネシアはヤバかったね!」っていう話はしてますね。
――ジャカルタだ。たしかジャカルタは1度行っているよね?
💗MOAMETAL:行ってます。それこそ何年ぶりだろう?
💜SU-METAL: 10年ぶりくらいじゃないかな。 アニメ・フェスで行っていて。2013年とかだった気がする。
(※2013年9月7日に ジャカルタで開催された「ANIME FESTIVAL ASIA 2013 INDONESIA」)
💗MOAMETAL: やっぱり10年ぶりとかだ。久しぶりだからなのか、 めちゃめちゃ盛り上がっていたし、 しかも、めちゃめちゃみんな歌ってました。 過去イチでお客さんが歌ってたライヴかもしれないですね。
――そこまですごかった!?
💜SU-METAL:みんなが私のパートを歌うので、私は歌わなくていいかなって思うくらいすごかった(笑)
――それは、サビの部分を一緒に歌うとか?
💜SU-METAL:いやいや、私のパートを全部歌うんですよ!
――それはちょっとすごいな。
💜SU-METAL:だから、もう歌わなくていいかなって(笑)。
――それは、日本のファンよりもある意味すごいのでは?
💗MOAMETAL:全然すごいですよ! ずっと歌ってるから(笑)。
💜SU-METAL:「10年間待ってました!」っていう熱量が歌から伝わってくるというか。
💗MOAMETAL:しかも、さっき言ったように、ジャカルタも若い子がすごく多くて。私たちのコスプレをしている若い子
たちもすごく多かったし。10年前に来たときと変わらないようなお客さんもいれば、最近BABYMETALを知ったんだろうなっていう子もいて。 どこでBABYMETALを知ったんだろ?って不思議になるくらいに世代が広かっていて、本当にびっくりしたんですよ。それこそ、10年経ったから、 お客さんも必然的に年齢層が上がってるのかなって思っていたんですけど。その予想が大ハズレで。
💜SU-METAL:エネルギーが若いっていうのもあると思うし、私が感じたのは、「この瞬間をひとつも取りこぼしちゃいけない、次、いつ来てくれるかわからないから一瞬でも逃しちゃだめだ!」っていうくらいの、すっごい目で観てくれていて。
――SU-METALがそこまで感じるっていうのは、相当だ。
💜SU-METAL:とにかく熱量がすごいんです。全身全霊で向き合ってくれているというか、倒れてもいいって思うぐらい楽しんでるのがめちゃめちゃ伝わってきて。こんなライヴ、今まであったかな?っていうレベルでした。
💗MOAMETAL:逆に、SABATONとのツアーがちゃめちゃアウェーだったんですよ。こんライヴは久しぶりだなっていうくらいにアウェーで(笑)。それこそ、目 をつぶって観てない人もいるし、全然楽しそうじゃないけど、とりあえずタオル握ってくれてる人もいるみたいな感じだったからか、アジア・ツアー・・・特にインドネシアのお客さんの反応は余計に嬉しかったんですよね。 BABYMETALはこんなにも愛されてるんだ!と安心したっていう。
――SABATONとのツアーがそこまでアウェーだったのは、ちょっと意 だね。
💗MOAMETAL:場所によってなんですけどね。ドイツも5ヵ所くらい回ったんですけど、ミュンヘンとかはすっごい盛り上がるのに、ライプツィヒとかは、「寝てますか?」みたいな(笑)。だから、ちょっと不思議でした
💜SU-METAL:ポルトガルやチェコとか、普段あまりアーティストが回らないような場所とかは、たぶ ん誰が来ても嬉しいというか(笑)。 この街でライヴを開催してくれてありがとう!っていう、地域活性的な熱量があって。
――ドイツの中でも地域によって盛り上がりに差があるのも、ちょっと 面白いね。
💗MOAMETAL:そう。こんなにドイツの中でも違うんだなと思って。ミュンヘンで盛り上がったのは、私たちも過去にライヴをやってるからかな?
💜SU-METAL:もしかしたら、そうかも。それこそ、ミュンヘンとかは現地のBABYMETALファンが大勢来てくれていて。それで、ヨーロッパがアウェーな感じだったから、ジャカルタでライヴしてから、スタッフさんたちや神バンドとか、みんな活性化して。BABYMETALのチーム自体がジャカルタのお客さんから元気をもらったライヴでしたね。
――アジア・ツアーのあとのオース トラリア・ツアーはどうだった?
💜SU-METAL: オーストラリアで印象的だったのは、サークル・ピットを作ったんだけど、回るタイミングがわからなかったのが印象的でしたふ(笑)。
――今度は円を広げて作ったはいいけど、回らないと。
💜SU-METAL:そうです(笑)。それこそ年齢層も若いし、たぶんBABYMETALという名前は知っていてライヴに来たんだろうけど、たぶん、曲を知らない感じなんです。 そこはアジアと同じでした。
――オーストラリアもお客さんが若いんだ!?!?!
💜SU-METAL: 若かったですね!で、最初「6000人ぐらいのキャパの会場もあるよ」って言われて、「えっ!」ってなったんですよ。オーストラリアは2019年に「GOOD THINGS」 っていうフェスで1回 行っただけで、BABYMETALとしてワンマン・ライヴなんてやったこともないし、プロモーション的なものをやっているのかもわからなかったので、そういう場所で私たちのためだけに6000人もファンの方が集まるのかな?って最初は思っていて。でも、蓋を開けたら会場は満員になってるし、熱もすごかったし、それにコスプレしてキッズがいっぱいいたりとか、予想外にすごくエネルギッシュで。オーストラリア・ツアーの最終公演のメルボルン(2023年6月 1日)は、特に私は印象的で。たぶんBABYMETALの曲を全然知らないであろう人たちなのに、熱量が高くてびっくりしたり、初めてBABYMETALを観たんだろうなっていう人の新鮮なリアクションが返ってきて。あらためて、ここがツアー・ファイナルの場所で良かったなってすごく思えたんですよね。
――MOMOMETALは、オーストラリアはどうだった?
💙MOMOMETAL:オーストラリアはもともと行ってみたかった国だったので、初めて行けて嬉しかったのと、国自体がすごく暖かいし、 お客さんも本当に温かかったし・・・なんだろう、お客さんからも エネルギーをもらえて、私たちからもエネルギーを出して、みたいな、お客さんと一緒にライヴを作り上げてる感がすごくありましたね。ただ、 あっという間に終わっちゃいまし た(笑)。
――そうか、たった3公演だからね。 でも、オーストラリア初の単独公演で6000人も集客するって、めちゃくちゃすごいことだと思う。
💜SU-METAL: 最初は心配ばかりしていたんですよ。
当日に会場に着いて、会場の大きさを見て、「え、大丈夫だよね・・・?」ってなって客さんがガラガラスカスカで、「これ、サークル・ピットなんてできないじゃない?」というぐらいの気持ちではいたんですよ。だから余計に嬉しかったというか。他のところ・・・ 2日目のシドニー公演(6月9日) も5000人近く入って、初日のブリスベン公演(6月8日)も結構お客さんが入ってたりで、「オース トラリアにBABYMETALを知っている人たちがこんなにいたんだ!」っていう驚きがすごくありましたね。あと、メルボルンでは隣りの会場でBLACKPINKがやっていて。
――同じ区域内で?
💜SU-METAL:そうです。隣接し会場で。
💗MOAMETAL:BLACKPINKはアリーナでやっていたんですよ。私たちも次は、アリーナのほうでやりたいね。
💜SU-METAL:それは行ける気がするなって、オーストラリア・ツアー をしながら思った。
――さあ、いよいよ新曲「メタリ!」のことを聞きますかね。
💙MOMOMETAL: 逆に、編集長はどうでしたか?
――ついに、こっち系のキラーチューンを出してきたなって思いましたよ。
💗MOAMETAL:(ニヤリとしながら)ですね!
――次の新曲が「メタリ!!」になると決まって、それぞれ初めて聴い たときの印象はどんな感じでした か。
💜SU-METAL:ライヴでやったら絶対に盛り上がるだろうなって思ったし、海外のファンの方で、それこそ「メギツネ」とか「KARATE」とか、日本的なテイストが入ってる曲が好きだっていう方がすごく多いので、そういう方たちにもう一度 BABYMETALの存在を知ってもらえるような感じの曲だなと。あと、BABYMETALらしい日本的なテイストはあるけど、キャッチーで、覚ええやすくて、一緒に歌えてみたい。 とにかくすごく楽しい曲になるだろうとは思いました。あと、ライヴ でやるのが楽しみだなっていう気持ちも大きかったですね。
💗MOAMETAL: 私は、レコーディングする前日に聴いて。 あ、BABYMETALの新曲のレコーディングのときは、前日に音源をいただくんです。その段階では、ほんの数ヵ所、 出来上がってない状態でいつも聴いていて。レコーディングを重ねていく中で完成していくっていう流れなんですね。それで、「メタリ!!」 に関しては、日に日に“祭り感”が 強くなっていって(笑)。
――あ、作っていく過程で?
💗MOAMETAL:そうです。歌詞も最初はもうちょっと落ち着いた歌詞だった気がするし。それで、レコー ディングをしていきながら、思いっきり”祭り”に寄っていったので、これは絶対に盛り上がるなって思ったし、何より海外の人たちがすごく好きそうで。あと、これだけ日本語ばっかりの歌は久しぶりなんじゃないかな。だからライヴでやるのすごく楽しみです。
――ぱっと聴くと初期のBABYMETALっぽい感じもあるんだけど SU-METALの歌い方が当時とは比較にならないほどにパワーアッ プしているから、大人なBABYME TALが遊びまくっている感じとい うか。
💗MOAMETAL: まさにそうです!初期から比べるとめちゃくちゃパワーアップはしてる気がする。
💜SU-METAL:たしかにパワーアップはしてるかも(笑)。
L💗MOAMETAL: あと、レコーディング中に1人でブースに入って、 「わっしょい!わっしょい!」言いまくるっていうのが・・・・・。
――ん?
💗MOAMETAL: いや、スタジオの中で周りがみんな静かなのに、1人で「わっしょい!わっしょい!」 と言うのが、さすがに恥ずかしくて(笑)。
💜SU-METAL:1人だと一瞬、我に返るんだよね(笑)。
💗MOAMETAL:そう。『私、何 やってるんだろうな?でも、みんなそれぞれ「わっしょい!わっしょい!」って言って頑張っている んだろうな』って思って(笑)。
SU-METALも「踊りんちゃい」とか歌ってるんだなと思いながら、頑張って1人で「わっしょい!わっ しょい !」って叫んでました。
💜SU-METAL:その「わっしょい!わっしょい!」のデモテープのために、 私はめっちゃいろんなバリエーションの「わっしょい!わっしょい!」 出してるから(笑)。
💗MOAMETAL: そうなんだよね(笑)
――そうか、素でこのノリっていう
💗MOAMETAL: こういう機会がないと出せないです(笑)。こんな元気に「わっしょい!わっしょい! 」って出せない。
――そこはもう、MOAMETALとし そのアクセルをガーッと踏み込む 感じだ。
💗MOAMETAL: この歌でめっちゃアクセル踏んだし、横から踏まれました(笑)
――(笑)「THE OTHER ONE」が、それこそ。”もうひとつのBABYMETAL”みたいな形で打ち出して、アルバム全体のトーンもここまでアッパーな感じでは全然ないしね。
💗MOAMETAL:「THE OTHER ONE」 はめちゃめちゃダークでした からね。
――だから、逆側に思いっきり振りまくったなと。しかも、フィーチャ リングがまさかのRAGE ST THE MACHINE (以降RAGE〜)のトム・モレロっていう。そして、 このお祭りソングにトム・モレロを 持ってくるのが、なんじゃこりゃ?? 炸裂で、まさに"BABYMETALの真骨頂”ですよ。
💗MOAMETAL:トム・モレロさん。には、めちゃくちゃ驚きました。 「まさか!?」です。
――インタビュー前にちょっと小耳に挟んだ情報だと、MOAMETAL
がRAGE 〜のDVDを持ってたって聞いて。それも結構驚きだったんだけど。
💗MOAMETAL:持ってますねぇ。1枚だけありますよ。
――それはMOAMETALが買ったの?
💗MOAMETAL:買ったのは、親ですね。RAGE 〜がどこかのフェスに出ている映像を観て、それで初めRAGE〜の音も聴いて。それまでは、名前は聞いたことはあったけど、曲を聴いたことがなくて。あ らためて映像を観て曲を聴いたら、 すごくカッコいいバンドだなと思いました。それで、調べたらウチにDVDがあって、それも観たって感じです。
――RAGE〜は、それこそラップが メインだし、 SABATONのようなス トレートなメタルとは全然違うじゃない。
💗MOAMETAL: ラップ・メタルですからね。だからこそ面白いと思ってます。私はラップの曲自体はあまり聴かないので、まさか自分がラッブ・メタルにハマるとは思わなかったんです。まだ有名な曲しか知らないんですけど、RAGE〜は本当にカッコよくて、あと、映像を、観ていると、トム・モレロさんのギターはカッコいいし、いろいろと想像を超えてます(笑)
――かなり変態的なギター・プレイで弾くじゃないですか。
💗MOAMETAL:あれはヤバいですよね! ギターでスクラッチみたいな音を出したり、あと、ギターからシールドを外して手に当てて弾いたりとか、ギターに詳しくない私でさえ、この人は変態的なギターを弾く人だなって思いましたから(笑)。だから、トム・モレロさんが BABYMETALの曲で弾いてくれると知ったときは、本当にびっくした んですよね。
――たしかに、トム・モレロのすごさを知っていたら、余計に驚くよね。
💗MOAMETAL: しかも、MANESKINの「GOSSIP」って曲でもフィーチャリングでトム・モレロさんが弾いてるじゃないですか。
――そうか、MANESKIN好きの MOAMETALとしては、そこでもトム・ モレロの名前を知っていたのか。
💗MOAMETAL:そうなんですよ。 MANESKINとのフィーチャリングもやってたから、そんなすごい人がBABYMETALを知ってくれてる、しかも「メタリ!!」で弾いてくれていることに、ただただびっくりです。
――SU-METALは、「メタリ!!」 の楽曲そのもの、そしてトム・モレ ロのギターに関してはどうですか。
💜SU-METAL:私的な感覚での「メタリ!! 」の印象は・・・最初に聴いたときは、「メギツネ」 っぽさもあって、ちょっと「PA PA YAL (eat. F.HERO)」要素も入ってる感じの曲だなっていうのがあって。あと、私はいつも曲を色で例えるタイプの人間なんで、色的な感じで言わせてもらってもいいですか?(笑)
――もちろん。
💜SU-METAL: 最初に「メタリ!!」を聴いたときは、それこそわかりやすい色・・・黄色とか赤とか、そういう感じの色なのかなって思っていたんですね。どちらかというと濃い目の色を想像してたんで す。ただ、そのときはトム・モレロさ んのギターがない状態で聴いていたんです。レコーディングも、トム・ モレロさんのギターが入っていない曲のままやっていたし。だから、イメー ジしている色に合わせてというか、 結構重めに歌を歌っていたんですよ。そこからトム・モレロさんのギター が入ったことによって、蛍光色が追加されたみたいな感覚があって。
――あー、実にSU-METALらしい表現だ。でも、すごくわかりやすい。
💜SU-METAL: ゲームの『スプラトゥーン』みたいというか。蛍光色がパーンバーンバーンって散ってるみたいな感覚があるんです。でも、 すごく「メタリ!!」の曲に沿ってくれているし、「わっしょい!」のリズムにも合わせてくれてるっていう。 だからか、前半と後半で歌の印象 が全然違うというか。1番で言ってる 「わっしょい!」と比べて、最後の「わっしょい!」がどんどんカオスな方向になってるっていう。
💗MOAMETAL:最後の盛り上がりはすごいよね。
💜SU-METAL:そう! 最後の盛り上げ方とかが、ギターの音色ひとつで、こんなに曲の印象が変わるんだっていうのが感じられて、 とにかくすごい面白いなって思い ましたね。
――そして「メタリ!!」ではトム モレロと並ぶくらいのハイライトが、 中間部の"Japanese Traditional RAPパート"ともいえる部分で。こ れをMOMOMETALが担当しているっていうのが、ちょっと衝撃を受けて。
💗MOAMETAL: 初めて聴いたときは、気づきました?
――いやいや、まったくわからなかっだから、MOMOMETALのパー トだと知って、余計に驚いたんだよね。
💗MOAMETAL:MOMOMETAL、上手ですよね。
💙MOMOMETAL:いやいやいや・・・・・
💜SU-METAL:(MOMOMETALのほうを向きながら)めっちゃ上手ですよね。
💙MOMOMETAL:いやいやいや・・・・・
――どういう経緯でMOMOMETALがあのパートを担当することになったの?
💙MOMOMETAL:これは、当初は自分がやると決まっていたわけではなかったんです。レコーディングのスタジオに行ってたら、「ちょっとここやってみて〜」みたいな感じで言われて。
――そんなライトな感じだったん (笑)。
💙MOMOMETAL:そうなんです(笑)。で、見本となる資料みたい音源の真似をして1回やったら、 全然できてなくて。頭の中ではイメージしてできてるんですけど、声に出すと、怖い話を読んでるのかみたいな感じになってしまって。
――怪談語りみたくなってしまってたわけだ。(笑)。
💙MOMOMETAL:はい(笑)。思っていたより全然声が出なかったんです。こんなに難しいんだ!って思いました。それで、何かコツがあるんじゃないかなと思ったんです。そ のコツが何かをつかみたいと思っ練習していたら1時間ぐらい経っていたらしくて、ストップがかかってしまい。でも、最終的にああいう形でレコーディングができました。
――あれを1時間で習得したとい うか、レコーディングまで持っていっ たっていうのがちょっとすごいと思う。
💙MOMOMETAL:いやいやいや・・・・・
💜SU-METAL:ここのパート、実はSU-METALも私もレコーディングしてるですよ(笑)。
💜SU-METAL:実はね(笑)。
――何と!
💗MOAMETAL:ということは・・・・。
💜SU-METAL:MOMOMETALは勝ち抜いた人なんです。
💙MOMOMETAL:いやいやいや・・・・・
――そうなんだ!それはすごいな! 2人を蹴落として、つかみ取ったパートといつことだ。
💜SU-METAL: 自主練もめちゃちゃしてたし、それはもう勝てないやって。
💙MOMOMETAL:いやいやいや・・・・・
――最初にあそこのパートを聴いたときは、素材的なものを使ってるのかなと思ったんだよね。だから、 まさか!って感じで。
💗MOAMETAL:MOMOMETALでした(笑)。 ばり新体制だからこそできたって いう曲でもあるし、この3人で初めての曲で、そしてその曲にMOMOMETALパートがあって良かっなって、私はすごく思ったんです。
――たしかに。しかも、2人も同じ パートを録ってたわけだから、偶然 というか、これも奇跡的な感じが する。
💗MOAMETAL:本当にそう思います。
💜SU-METAL:(ニヤリとして)これもBABYMETALの新しい武器ですね。
――そろそろ時間なので、最後の質問を。
11月にBRING ME THE HORIZON主催のフェス「NEX_FEST」に出るじゃないですか。今ってバンドやアーティスト主催のフェスがどんどん増えてきていて、それこそBABYMETAL主催のフェスがいずれ実現してもおかしくないなと。もしBABYMETAL主催のフェスが 実現するとなったら、真っ先に誰に声をかけてみたい?
💗MOAMETAL: BABYMETAL 主催フェスはやりたいね〜とは言ってるんです。
💜SU-METAL:そう、私は、もっともっと有名になってからというか、 日本のカルチャーを紹介できるようなアーティストになってから、BABYMETAL主催のフェスはやりたいなって思いますね。BABYMETALを通して、日本のカルチャーだったり、もちろんメタルもそうだし、そういうのを知ってもらった人に対してして・・・・たとえば吉田兄弟さんだったりとか、そういう日本のカルチャーを背負っている方々を呼ぶようなフェスができたら面白いんじゃないかなっていうのは考えてます。
💗MOAMETAL:私はめちゃめちゃ頑張ってMETALLICAを呼びたいです。
一同:おおー!
💗MOAMETAL:めちゃめちゃ張らないとそんなことはできないというのは、わかっているんですけど・・・・・METALLCAを呼びたいんです。なぜかというと、今、めちゃめちゃMETALLICAにハマってて。
一ついにMETALLICAの音にハマリましたか!
💗MOAMETAL:最新アルバム (72Seasons』)がすごい好きで、めちゃ ちゃ聴いてますね。しかも、あれだけ年齢を重ねても最新が最強でい続けられるグループって、本当にいないと思うんですよ。編集長はあのアルバムの収録時間見ました? 1時間17分ですよ!
――CDが収録できる時間ギリギ リのレベル。
💗MOAMETAL:そうなんですよ!それもすごいなと思って。そういうところも含めて、ずっとレジェンドでい続けられるMETALLICAが本当に尊敬できると思ったので、 BABYMETALがフェスでMETALLICAを呼べるくらいになるまで 頑張りたいです。
ーそれって、実は夢物語のような話ではなくてさ。もしかしたら、 BABYMETALこそが METALLICA を日本に呼べるキーマンなんだと思うんだよ。
💗MOAMETAL:ん?どういう意味です か?
今の METALLCAは東京ドームでやるぐらいじゃないと呼べなくて。それこそ、BABYMETALと一緒にやればドームは余裕で埋まるかなと。
💗MOAMETAL:それはプレッシャーが・・・。
💜SU-METAL:逆に、レジェンドを集めた ライヴをする?最強メンツで。
💗MOAMETAL:ビッグ4を呼んで!?
それ、やりたいな。
💜SU-METAL:Tシャツ復刻版も出して。
――2014年に作ったビッグ4オマージュTシャツのこと?
💜SU-METAL:そうです。そのTシャツをまた作って。
💗MOAMETAL:ああ、いいな・・・
やってみたい・・・。
――SLAYERは解敵というか活動終了になってしまっているから、そこはJUDAS PRIESTとかでどう?
💜SU-METAL:それもいい!
――でも、その組み合わせを束ねて日本に呼べる日本のメタル・アー ティストも、本当にBABYMETAL ぐらいしかいないと思うんだよね。
💗MOAMETAL:それ、本当にやりたくなってきた。頑張らないと!
――じゃあ、最後にMOMOMETALが締めてもらえればと。
💗MOAMETAL:MOMOMETAL、締めてください!
💙MOMOMETAL:えっ!? 待って待って待って! その質問の最後が私ですか!
――そうです。ズバリ、MOMOMETALが考える、 BABYMETAL主催フェスで一番呼びたいアーティストは?
💙MOMOMETAL:あーどうしよう・・・・・
💗MOAMETAL: (小声でMOMOMETALに向かって) 好きなグループを言えば大丈夫。
💙MOMOMETAL:(しばしの沈黙のあとに)まだ発掘中ということで!!!
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