赤毛のアンのように生きたい
猫使アル
「久しぶりに呼び出されたけど、今日の話のネタは何ですか?」
猫使ビィ
「私たちの様に逞しく生きるアンが少女から大人へと成長していく物語についてだよ。」
猫使アル
「それって、日本では、赤毛のアンで知られている長編小説だよね。」
「そっか、今日5月10日に取り上げるお話しは…」
「1952年5月10日L・M・モンゴメリ作 村岡花子訳『赤毛のアン』の日本での出版に関する事だね。」
猫使ビィ
「因みに、私は、アニメで知った世代かな…」
猫使アル
「これって、日本でのカナダ文学の草分けだったりするんだよね。」
猫使ビィ
「そうだね…その作品が訳される経緯とかはNHKでも連続テレビ小説になってるよね。」
猫使アル
「『赤毛のアン』この作品が素晴らしいのは、文句なしなんだけど…」
「日本で訳書が出版された経緯も中々、凄いものがあるよね。」
猫使ビィ
「そっちの話も面白いんだけど、今回は、そのきっかけにもなってる原作について…」
「お話しを進めていくね。」
「この物語の主人公アン・シャーリーって子なんだけど…」
「想像力豊かでお喋り好きな女の子。」
「美しくてロマンチックなものが好きで、美しいものには名前をつけたがる。」
「しかしどこか悲観的に考えたり、その自分に対する境遇を不幸に感じたり…」
「また、それを演じたりするが、大概、育ての母マリラに咎められる。」
「かと思うと正義感が強かったり、その中で周りからすると突拍子のない答えを出したりもする。」
「例えば、『何故、人をいじめるの?』『人と変わっていることがいけないの事?』と発言し、周りを驚かせる。」
猫使アル
「うわ、キャパオーバーしそうなキャラだね。」
「でも、そんなハチャメチャな彼女だからこそ、物語も面白いのかも…」
「悩み多き今の世の中だからこそ、読んでもらいたい・触れてもらいたい作品だよね。」
猫使ビィ
「今の世の中、兎角、横並びを求める上に…」
「ついてこれない人や違った方向へと進む人に平気で冷たい目線を向ける…」
「これって、本当にやっていい事なのと、嚙みつきたくなるんだよね。」
猫使アル
「何だか聞いていると、ビィも何気に、アンっぽいよね。」
猫使ビィ
「だって、素敵なものを素敵と素直に言える自分でいたいし…」
「草花や美味しいものにも自分自身で名前付けするもん私だって…」
「思うんだけどさ、男らしさ、女らしさとか、言う前にさ、先ずは自分らしさ…」
「自分が生きていく中で…何を大切に思っているかなんだと思う。」
猫使アル
「まあ、社会って、良くも悪くも、色んな思いを押し付けてくるよね。」
「先ずは、伝えなきゃ始まらない気はする。」
「んでもって、周りがそっちの都合だけを押し付けるのは、何だか違う気がするってのは分からんでもない。」
猫使ビィ
「だからさ、アン・シャーリーの物語読んで行くと、もう一人の私なんじゃないかって…」
「感情移入したりするんだよね。」
「自分が何かで悩んだ時に、彼女は似たような状況で…どの様に向き合ったのか…」
「少しでも参考になるんじゃないかなって思ったりもする。」
猫使アル
「今の世の中、どの様に考えて行動していったら良いか…」
「しょっちゅう迷うんだけど…」
「なんだかんだで色んな決断を繰り返して行動し続けて行かなきゃならない。」
猫使ビィ
「でもさ、今読んでも共感する事が多いのは…」
「昔も今も悩み事の本質が変わっていない証拠なのかもしれないね。」
猫使アル
「似たような間違いを人々は繰り返しているから…」
「先人の似たような体験から何かを学び取ろうとしてるのかもな。」
猫使ビィ
「そうだね…いちいち、悟って生きている人ばかりなら、今の世の中、こんなにも息苦しい訳がないよね。」
猫使アル
「耳の痛い話しだな…俺は、馬鹿やって笑って生きていたいだけなのに…」
猫使ビィ
「ん~、今、そういう世の中とは、とてもじゃないけど言えない…」
「アンが今も生きていたら、何を思って、どんな事を伝えようと思うんだろう。」
猫使アル
「そうしたらそうしたで、新しく物語が繰り広げられていくだろう。」
「そして、そのやり取りが素敵な作品になっていくように…」
「私たちもアンが生きていた世界に寄り添いながら生きていく…」
「ただ、それだけなのだと思う。」
猫使ビィ
「そうだよね…私もアンに胸張って生きてるよと言い続けられるように…」
「一日一日を大切に過ごそうと思う。」
猫使アル
「良い話ししたら、お腹が空いてきたな…」
猫使ビィ
「アルのそう言うノーテンキなとこ好きだよ。」
猫使アル
「アハハ、しょうがねえだろ、腹減ってしまったもんは…」
「こう言う生理現象は我慢しない方が良いんだよ。」
猫使ビィ
「じゃ、そろそろ、ご飯食べに行こっか?」