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きのこのーと#113

こんばんはきのこです

先日TAMA映画賞の受賞作品が発表されて納得の面々が受賞されてました。

今回のnoteでも紹介するんですけど受賞作はどれも良かったので皆さまも受賞リストを是非ご覧ください。

日本アカデミー賞も良いんですけど大人の力動いてそうなラインナップの時があるので日本映画批評家大賞とかTAMA映画賞みたいな賞のほうが映画好きには刺さるかもしれません。

それでは今週もよろしくお願いします。

映画

『ぼくが生きてる、ふたつの世界』

出演 : 吉沢亮、忍足亜希子、今井彰人、ユースケ・サンタマリア、烏丸せつこ、でんでん、他

原作 : 五十嵐大
監督 : 呉美保

Story
宮城県の小さな港町、五十嵐家に男の子が生まれた。祖父母、両親は、“大”と名付けて誕生を喜ぶ。ほかの家庭と少しだけ違っていたのは、両親の耳がきこえないこと。

幼い大にとっては、大好きな母の通訳をすることもふつうの楽しい日常だった。しかし次第に、周りから特別視されることに戸惑い、苛立ち、母の明るささえ疎ましくなる。心を持て余したまま20歳になり、逃げるように東京へ旅立つ大だったが、大なりの世界の見方がわかっていく。

伝えられない想いがあふれだす。
母と息子、切なくも心に響く家族の物語。


原作者五十嵐大さんによる自伝的エッセイの映画化作品ということですが、非常に良い映画でしたね。

もちろん映画としての落とし込みが良いという意味です。

両親ともにろう者である聴者の子ども大がろう者の親を持った苦労や葛藤を描いた作品で、聞こえる世界と聞こえない世界で生きた大にしかわからない、我々には想像の余地もない感情を鮮明に描いていて、作中でもうまく演出されていました。

大が生まれた瞬間から現在に至るまでを細かく綴っており、親の耳が聞こえないことが普通だと思っていた幼少期と段々と周りと違うと気づき始めた思春期、そして思春期に親に言ってしまったことを反省しながらもなかなか素直になれない青年期と、どこを取っても“普通”とはと、考えさせられる映画でした。

反抗したりしながらもちゃんと両親を想っていて心優しく育った大を親のような目線で見れましたね。

吉沢亮の手話を交えた演技も非常に自然でドキュメンタリーでも見ているかのようでした。

周りが騒がしい中でも気にせず手話で会話する様子はかなり印象的なシーンだったと思います。
他にも耳が聞こえないからこそというシーンもありました。
大が育った世界、大が見てきた世界を是非感じてほしいですね。

あと配役でよく幼少期を子役の子が演じたりすることがありますが、今回の子役は本人かと思うほど似ていてビビりましたね。

親子の役でも遺伝子を感じる配役は映画に限らず作品を作る上で非常に大切だと思いますが今回はDNA鑑定したら100%一致なんじゃないかと思いましたw

一見必要ないかと思われるシーンにも作品として成立させる為の重みがしっかりとあることにも気付かされました。

まだ劇場公開して間もないので皆さまも是非!
公開館数は少ないですが多くの人に見られることによってよりたくさんの方へ届いたら良いなと思います。

ぼくが生きてる、ふたつの世界

音楽

まとめ

いかがでしたでしょうか、今年トップ10に入るくらいの傑作だったんではないでしょうか。

この親子が幸せであることを願うばかりです。

次回の更新は10/11を予定しております

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