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『信仰から解放されない子どもたち(横道誠 編)』を読み、『やや日刊カルト新聞』を信用しようと思った。

 あやしげな響きの『やや日刊カルト新聞』を知ったのは、IIYY Projectのanklさんが発信する宗教2世の苦悩に関心を持ったことがきっかけだった。とても深く読む気にはならないネーミングだったけれど、『信仰から解放されない子どもたち』中の著者と藤倉代表の対談を読む限りでは信用しても良さそうな活動だと思った。
 問題意識を持ってわざと笑い飛ばす役回りとのこと。

藤倉氏はnoteも書かれています。

こちらは本の紹介。

内容紹介

宗教2世の心はいまも壊れている。

統一教会、オウム真理教、天理教、エホバの証人、創価学会……。宗教2世の当事者たちはどういう世界を生きて、今なお生きづらさをかかえているのか。本書は自ら声をあげはじめた当事者と、宗教問題・子どもの権利問題に第一線で関わってきた専門家が「宗教2世問題」の争点と必要な支援のあり方について考える。


【書評情報・関連記事】
○カウンセラーとして思うこと――信田さよ子さん・評『信仰から解放されない子どもたち』(じんぶん堂)


【執筆者一覧】
横道誠(よこみち・まこと)
京都府立大学文学部准教授。1979年生まれ。大阪市出身。文学博士(京都大学)。専門は文学・当事者研究。単著に『みんな水の中─「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』(医学書院)、『唯が行く!─当事者研究とオープンダイアローグ奮闘記』(金剛出版)、『イスタンブールで青に溺れる─発達障害者の世界周遊記』(文藝春秋)、『発達界隈通信─ぼくたちは障害と脳の多様性を生きてます』(教育評論社)、『ある大学教員の日常と非日常─障害者モード、コロナ禍、ウクライナ侵攻』(晶文社)、『ひとつにならない─発達障害者がセックスについて語ること』(イースト・プレス)が、編著に『みんなの宗教2世問題』(晶文社)がある。

ぷるも
四〇代のシングルマザー。三八歳の頃、発達障害であることが判明。ボランティアスタッフや署名の呼びかけ人として、児童虐待防止や宗教2世救済を求める活動に参加している。

まひろ
元オウム真理教2世信者。二〇年以上前に脱会するが、現在もトラウマに悩まされている。安倍元首相銃撃事件を機に、2世問題に声をあげはじめる。

ヨシ
天理教の教会後継者。現在も天理教を信仰している。2世問題には信仰者も積極的に取り組むべきと考えている。他宗教との交流、宗教問題のカウンセリング活動等も行う。

ちざわりん
公認心理師、社会福祉士。エホバの証人の宗教2世当事者。2020年からSNS(Twitter)を中心に宗教2世を対象にしたピアサポート活動をしている。本業は高齢者・地域福祉分野の対人援助職。

菊池真理子(きくち・まりこ)
漫画家。代表作に『酔うと化け物になる父がつらい』『毒親サバイバル』『依存症ってなんですか?』。2022年に六人の宗教2世と自身の経験を漫画化した『神様のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~』を刊行。

末冨芳(すえとみ・かおり)
日本大学文理学部教育学科教授。専門は教育行政学、教育財政学。2014年より内閣府・子どもの貧困対策に有識者として参画。主著に『教育費の政治経済学』(勁草書房)、『子どもの貧困対策と教育支援』(編著、明石書店)など。

安井飛鳥(やすい・あすか)
社会福祉士、精神保健福祉士、弁護士。弁護士とソーシャルワーカーの協働を考える会発起人。児童相談所や社会的養護のアフターケア事業所等の業務に携わりながら、さまざまな困難な状況にある子ども・若者の権利擁護活動に従事。

藤倉善郎(ふじくら・よしろう)
1974年生まれ。ジャーナリスト。大学在学中からカルト問題を取材。2009年に『やや日刊カルト新聞』を創刊。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社)、『徹底検証 日本の右傾化』(共著、筑摩選書)など。

塚田穂高(つかだ・ほたか)
1980年生まれ。上越教育大学大学院准教授。専門は宗教社会学。新宗教運動・宗教と政治・カルト問題などを研究する。主著に『宗教と政治の転轍点』(花伝社)、『徹底検証 日本の右傾化』(編著、筑摩選書)など。

明石書店HPから抜粋