転職ストーリー16:完結編「もう一回」を信じて再トライ。そしてあっという間に2年半。
さてさて、9月も残り3日。
当社は9月が第3四半期の締めなので、営業陣営は最終クロージングへ向けてヒートアップしております。
前回の続き。
自分のキャリアの総仕上げにと挑んだ、アメリカスタートアップ企業で、コロナ(だけではない)禍で、拡大から一気に縮小へ状況が変わったと前回書かせていただきました。
その会社に私を繋いでくれた友人のMちゃんも、リストラの影響を受ける前にと転職してしまったり、私は部下もみんなポジションクローズで見送る形になり本当にひとりぼっちでした。
私も、いつか自分も自分の首を切るのだろうか?と思いながら、もし会社をたたむにしてもそれはそれで、人事としては面白い経験になるなと腹を決めておりました。
そんな中、スタバでお茶をしていた時、メールに知らないヘッドハンターから連絡が来たんです。
そこには、
・成長著しい会社の日本チームがHRヘッドを探している
・これから本格的に事業拡大をしていくので、一つ上の人事組織の構築が必要で経験者が望ましい
・多様性を持ったグローバル企業 などなど
よくあるスカウトメールではあるのし、普段は、面識のないヘッドハンターからのスカウトメールは無視するのですが、この時は、なんとなく無視してはいけない気がして、返事をして少し詳しい話を聞くことにしたのです。
どんなフレーズで、自分が返事をしてみようと思ったのか、今一度携帯で履歴を探したのですが、一番最初のメールは検索でうまく出てこなかった。。。(笑)
電話で30分ほど、簡単に会話をして会社名を聞き、会社の規模、成長性、上司の雰囲気など教えてもらいました。
転職エージェントは、通常クライアントである企業側は数社に求人を出すのですが、今回はある1社が独占でサーチをしており、また当時そのポジションをしている人がまだ在職していたこともあり、求人内容については極秘扱いのため他言無用でと念押しされての会話でした。
その時に、ヘッドハンターのMさんからは、
「このポジションの採用プロセスは6回。で、最後は日本法人の社長面接になるのだけど、すでに1名先行して最終面接の手前まで(つまり5回まで終了)行っている候補者がいる。でも、今T子と話して、T子はこの会社に向いてるし、向こうも気にいると思うから、一旦まずは人事の直接の上司になるRさん(インド人女性)と早急に面談アレンジしてみるね。」
という情報付きでの先方とのコンタクトスタートでした。
一次面接で、決まったら上司になるインド人の女性とZoom面談。
おしゃべりという感じで、話はうまく噛み合ったし、相手もアメリカ生活も長く明るく聡明な女性でした。
リストラでネガティブな活動にエネルギーを削がれていた私にとって、コロナにも負けずどんどん成長している勢いや、そこで大変ながらもポジティブに忙しいエネルギーを感じて、「この会社良いな。」と好印象でした。
その後、向こうも気に入ってくれたらしく、そこから一気に怒涛の5回面接をクリアし、最初に話していた先に進んでいた候補者と並び、最終面接の日本の社長との面接も終えて一気にプロセス完了で内定となりました。
(さらっと書いていますが、この面接が始まってから終わるまで1ヶ月ちょっと。そして、6人の面接官のうち5人は外国人というかなりのグローバル環境での面接でありました。)
この会社良いかも?
面接を通じて思ったのが、国籍を問わず、面接官が皆フレンドリーで一緒に仕事をしたい!と思わせてくれる人たちでした。
最初は「特に急いでないし。。。」とニュートラルに捉えていた私の気持ちも段々と「決まったら移っても良いかも?」という思いがチラチラ浮かぶようになり。。。
ただ同時に、「急成長中で将来性もあり、やりがいがある外資系」って私の好きなキーワードだけど、
「それ、今の会社に入る時も同じこと言われたよね?」
私の頭の中で、ブレーキをかける声もまた聞こえてきました。
自分の気持ちは、完全に転職に傾いているのに、世間体とか、自分の中のべき、ねばの理論で苦しくなって、
やりたい(自分の気持ち) vs 世間体のせめぎ合い(笑)
この時、ある人に相談に乗ってもらう中で
1) 転職して(大手企業辞めて)、スタートアップに移ったのに1年ちょっとで辞めるなんて、T子失敗してる!と思われるのが嫌。
2)こんなに短い期間で次に移るなんて、人事のプロなのに恥ずかしい!
3)コロナのせいで、私は職歴を不必要に重ねることになった!
こんな思いが自分の中で新しい挑戦へのブレーキになっていることが浮かび上がってきました。
話を聞いてくれた人は、悩み相談のエキスパートではあったのだけど、普通に
・1年ちょっとで辞めるなんて失敗 (by T子)については
→「人事20年もやってるのに?」
・コロナのせいで。。。(by T子)については
→「コロナまで自分のせい??」
と私の頭の偏った考え方や視点を別の方向から広げてくれる問いかけをしてくれて
あぁ、私は自分の願いに純粋に手を伸ばして良いんだ
そんな風にストンと肩から力を抜いて新しい決断を後押ししてくれたのでした。
この後押しがあり、私はスタートアップ企業を卒業し、現在の(とは言ってもスタートアップの延長線上の設立10年ほどの組織)企業に「もう一回、あの会社で出来なかった自分の中での最高の人事組織を作るんだ!」と人事部長としての転職を決意しました。
それが約2年半前のお話。
入ってからのあれやこれやは、これからの投稿で書いていきたいと思いますが、一旦現状の会社に入るまでを書き上げることができたので、この転職ストーリーは以上を持って完了したいと思います。
10話くらいで終われるかと持ったら、まさかの16話!!
振り返りながら、新卒時代からそれぞれのタイミングで自分が出会った人、経験したことなど思い出して棚卸する良い機会にもなりました。
次回は少し振り返りと転職について思うところをまとめてみようかと思いますのでまた良ければお立ち寄りください。
ありがとうございました❤️