映画「スターシップ・トゥルーパーズ」未来戦士たちの壮絶な戦争ドラマ
こんばんは。ムララボです。
NHKの朝ドラ「虎に翼」をみています。主人公は、日本で最初の女流弁護士になった方がモデルの虎子。虎子はやっと弁護士になって、結婚もして子どもが産まれ、絵に描いたようなサクセスストーリーかと思ったら、戦争が始まり、どん底に。このファミリーに限らずその当時の日本人は、そうだったのでしょう。国家の戦争とは個人を犠牲にするシステムです。
映画の背景と基本情報
映画『スターシップ・トゥルーパーズ』は、1997年に製作されたアメリカ映画です。監督を務めたのはポール・バーホーベンで、映画の基となるのはロバート・A・ハインラインのSF小説『宇宙の戦士』です。
この小説には、「パワード・スーツ」を着用した戦士が出ますが、このスーツが「モビルスーツ」として機動戦士ガンダムのアイデアの元になったお話しは有名です。
『スターシップ・トゥルーパーズ』のストーリーは、人類と宇宙生物「バグ」との戦争を中心に描かれています。主人公のジョニー・リコが地球連邦の機動歩兵隊に参加し、壮絶な戦闘に挑みます。映画は、派手な戦闘シーンや暴力的な描写が特徴で、一部にはグロテスクなシーンも含まれますが、これが魅力の一つとしてB級映画ファンに高く評価されています。
また、この作品はファシズムを皮肉る内容として一部で批判されましたが、監督のポール・バーホーベンは戦争映画として単純に楽しめる作品であることを強調しました。日本でも人気が高く、その後のシリーズやビデオゲームなども展開されました。
監督・キャスト紹介
映画『スターシップ・トゥルーパーズ』の監督を務めたポール・バーホーベンは、奇抜な作風と大胆な表現方法で知られる監督です。彼の代表作には『ロボコップ』や『トータル・リコール』などがあります。彼の作品はしばしば暴力や社会風刺をテーマに取り上げていますが、『スターシップ・トゥルーパーズ』もその例外ではありません。
主要キャストには、ジョニー・リコ役のキャスパー・ヴァン・ディーン、カルメン・イバネズ役のデニス・リチャーズ、カール・ジェンキンス役のニール・パトリック・ハリスなどが挙げられます。彼らは、この映画を通じて一躍スターとなり、特にキャスパー・ヴァン・ディーンはジョニー・リコとしての演技で強い印象を残しました。
他にも、クランシー・ブラウンやマイケル・アイアンサイドといった実力派俳優が脇を固めています。彼らのリアルで迫力ある演技が、この映画の魅力を一層引き立てています。
ジョニー・リコの成長
映画『スターシップ・トルーパーズ』の主人公、ジョニー・リコは、映画を通じて大きく成長します。彼は初めは高校生であり、正義感と恋愛のために地球連邦軍に志願します。リコは軍隊での厳しい訓練を経て、単なる若者から優れた機動歩兵隊員へと変わっていきます。戦争の現実に直面し、仲間の死や自身の戦う力を実感することで、彼は精神的にも大きく成長します。
地球連邦軍と機動歩兵隊
『スターシップ・トルーパーズ』に登場する地球連邦軍は、人類を守るために戦う強力な軍事組織です。その中でも特に重要な部隊が機動歩兵隊です。この部隊は最新のテクノロジーを駆使した装備を持ち、高度な戦術と物理的な強さを兼ね備えています。機動歩兵隊員たちは過酷な訓練を経て、エイリアンとの戦いに備えます。リコもこの部隊に属し、地球を守るために命を懸けた戦いに挑みます。
巨大昆虫型エイリアンとの戦い
映画のメインとなる敵は、巨大な昆虫型エイリアン「バグ」です。このエイリアンたちは非常に凶暴で、人類に対して絶え間ない攻撃を仕掛けてきます。地球連邦軍と機動歩兵隊は、数々の戦闘を通じてこれらのバグと激しい戦いを繰り広げます。その中でリコや仲間たちが見せる団結力と勇気は、観客に深い感動を与えます。映画の見どころの一つは、派手な戦闘シーンと圧倒的な迫力を持つバグとの戦いです。
ジョニー・リコ
ジョニー・リコは、映画『スターシップ・トルーパーズ』の主人公であり、地球連邦軍に所属する若き軍人です。彼は、最初は特別な才能もなく、普通の青年として描かれます。しかし、巨大昆虫型エイリアンとの壮絶な戦いを通じて、彼のリーダーシップと勇気が磨かれていきます。リコの成長は、兵士としての使命感と個人的な犠牲を担う姿を鮮やかに示しています。映画を通じて、彼は周囲の仲間たちと深い友情を築き、戦場での困難を乗り越えていきます。
戦争の現実とプロパガンダ
『スターシップ・トルーパーズ』のもう一つの重要なテーマは、戦争の現実とそれに伴うプロパガンダです。監督ポール・バーホーベンは映画を通じて、戦争の恐ろしさとその背景にある政府のプロパガンダ機構を風刺しています。映画の中で、地球連邦軍は広範なプロパガンダを通じて市民を戦争へと駆り立てます。これには、若者が英雄となることや、国家のために戦うことを美化する宣伝が含まれます。しかし、ジョニー・リコをはじめとするキャラクターたちは、実際の戦場に立った瞬間から予想だにしなかった残酷な現実に直面するのです。
友情と犠牲
『スターシップ・トルーパーズ』は、友情と犠牲のテーマも深く掘り下げています。映画を通じて、ジョニー・リコや彼の戦友たちは多くの試練と困難に直面しますが、その中で友情が強く育まれます。特に、戦闘中に見せる仲間への思いやりや協力は、戦争の中でも最後まで生き残るために欠かせない要素として描かれています。しかし、同時に多くのキャラクターが犠牲となり、このシビアな現実が観客に深い印象を残します。友情が持つ力強さと同時に、その壊れやすさも描かれており、戦場でどれほどの犠牲が払われるのかを強く感じさせる作りとなっています。
後の作品への影響
『スターシップ・トゥルーパーズ』はその独特な世界観とビジュアルスタイルで、後の多くの作品に影響を与えました。特に、巨大昆虫型エイリアンと戦うというテーマは、他のSF作品にも多大な影響を与えました。映画の成功を受けて、続編やリメイク、そしてさまざまなメディアでの派生作品も次々と制作されました。これにより、『スターシップ・トゥルーパーズ』は一過性のヒットで終わることなく、SF映画史にその名を刻む存在となりました。
映画作品内の描写は、かなりグロいので、ファミリー向けではないのですが、戦争の愚かさを滑稽なまでに真面目に描いたエンタメになっています。
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