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朧の森に棲む鬼 観劇

昨年12月に新橋演舞場で、朧の森に住む鬼を観劇した(2024.12)

尾上松也、松本幸四郎ダブル主演のうち、松也さんが主役のライの回だった。
ライはどんどん偉くなって悪くなっていく毎に、衣装は豪華に顔色は白くなっていく。
3階席だったので宙乗りで近くに来たとき、口の中、特に舌が真っ赤だったのが印象的だった。

とにかく全身全霊の演技、めちゃくちゃ体力使う。本水も殺陣もあるし、ダブル主演とはいえこれ毎日やってるの?と驚く。ライ松也は悪党だが、松也さん自身のキャラが出るのかふんわり爽やかさも感じる。朧の森にさえ来なければ、小悪党で終わっただろう。

中村時蔵さん、初めて認識したのだけど、ツナはとてもお綺麗で芯のある女性で素敵だった。
坂東新悟さん、シキブハマってたー。
マダレ猿弥さん、はただの悪党かと思いきや、えっ?そうなの?という展開。
シュテン染五郎さん、線が細くて見たことはないけど2.5次元ぽい?イケメン。
サダミツ松本幸四郎さん、振り切ってて面白い。
そしてキンタ尾上右近さん、いい子。右近さんはもっと背の高いイメージだったけど、女形にしてはで、実際はそうでもないんだな〜とわかった。

ライ松也は、本当に悪い奴だが、ほんの僅かな良心が捨て切れず破滅したんだと思った。

近い時期に見た「天保十二年のシェイクスピア」と「朧の森に棲む鬼」どちらもシェイクスピアを下敷きにしており、舌先三寸で成り上がり破滅する話だけれど、こちらが断然好み。
女性の描き方の問題が大きいと思う。
歌舞伎は時に、その男女の描き方でうーん…となるものも多いのだが、新しい作品はそういう事はなく本当に楽しい。

今月 1月24日、BS松竹東急(無料)で劇団☆新感線版「朧の森に棲む鬼」やるらしいので録画して見ようと思う。

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