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読みやすい本を探して~萌とはどういうものかしら?~

いつも感謝。いちです。

私は、作品とは2パターンの作品があると思う。
いきなり、Habitみたいな事を言うが、人は分類したがるのでしょう。

一つはストーリー重視で作られている作品。
もう一つはキャラクター重視で作られている作品

勿論、どちらも兼ねそろえている作品もある。

前者はキャラクターを輝かせるというよりは、話の起承転結がメインでキャラクターはそのストーリーの中の歯車にすぎないと思う。
面白い作品だったなーという印象に落ち着く。

後者はストーリーの起承転結に多少あらがあったとしても、そのキャラクターを輝かせる為にストーリーがあるので、そのキャラが好きになれるか嫌いかでだいぶ印象が分かれる様な気がする。
でも、作者と同じ萌えを持つと「その設定スキー!!」と体に電撃が走る作品の様な気がする。

私が、キャラクターを魅力に感じた作品を2つお勧めします。

カーテンコール! | 朋子, 加納 |本 | 通販 | Amazon

「カーテンコール!」
閉校が決まった女子大で、単位不足の学生を卒業させる為に特別補講合宿をする女子たちの短編集。
実際にはそんな人はいないだろうけど、コンプレックスをメインに話がすすむのでどこかしらで共感してしまう部分がある。

私が強烈に印象に残ったのは、恋をした女の子の話。
以下ネタバレがあります。

恋をして、相手は既婚者なので少しだけ会えたら言葉を交わせたらそれで良い。
そういう気持ちになった事がある人は多くいると思う。
でも、その人に会う為にとった行為があまりにも自分を犠牲にしすぎてて、何とも言えない気持ちになる。
この女の子の人生はその恋と共にあるんだなと思うと同時に、それはあまりにも報われないから彼女が幸せになる為には現状どうしたら良いんだろうなと考え込んでしまった。

好きという気持ちはとても厄介だと思う。

他にも、親の未来を潰されかけてしまってる女の子や性同一性障害、摂食、過食、カフェイン過多、睡眠障害。。。現実にも悩んでる人が多い症状に対して魅力的な女子たちと優しい世界が広がっている。
どうでも良いけど、砂糖壺は空っぽを乃木坂46の飛鳥ちゃんで見たいなと思ってしまった自分がいる。

流浪の月 (創元文芸文庫 LA な 1-1) | 凪良 ゆう |本 | 通販 | Amazon

「流浪の月」
作者さんはきっと大人の男の人と大人びた幼女が一緒にいる展開が好きだと思う。

幼女誘拐犯とその誘拐犯に惹かれる幼女の成長ストーリー。

この話を読んでいて思う事は性を搾取されない男女の関係ってとても心地よいよね。
女である必要はないけど、守られる関係性ってなかなかこの世にはない。
でも、女性の多くはそれを夢見て大人になっていくんじゃないかなと思ったりもする。
この作品の根底にはそれがあって、「こんな関係性最高じゃないか!」と思う設定の上に残酷なストーリーがのっかっている。

ストーリー的には矛盾がある気もするけど、でもこの「萌えの設定」を生かす為にはこれが最良だし、私はこの本が好きです。面白かった。

暴力彼氏がこの話出てくるんだけど、自分より「可哀そうな女」を好きになって、自分より「可哀そうな女」という目で見てるから優しくなれるの凄くよくわかる。
この彼氏は、不幸な誰かが見えるから自分の幸せを実感できるタイプで、不幸な誰かに「幸せ」を与えてる自分が好きなんだろうな。

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