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シニアが気をつけたい「老老詐欺」とは。

高齢者の中には、孤独や不安、健康や生活の悩みを抱えている人が少なくありません。そんな高齢者の心に寄り添って信頼関係を築き、金銭や貴重品をだまし取る詐欺があります。それが「老老詐欺」です。

老老詐欺とは、高齢者の詐欺師が高齢者を騙す詐欺のことです[。一般的には、「オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」などの特殊詐欺では、若い男性が電話で高齢者に成りすまして金品を要求します。しかし、老老詐欺では、「詐欺師=若者」という思い込みにつけ込み、高齢者の詐欺師が高齢者のターゲットを騙します。

例えば、以下のような手口があります。

・同じマンションや近所に住む高齢者から親しげに声をかけられて仲良くなり、その後商品やサービスを強引に売りつけられる。
・電話で「あなたと同じ年代で悩んでいる人がいます」と言って相談役になりきって信頼関係を築き、その後投資話や保険加入などで金品を要求する。
・訪問販売や電話勧誘販売で商品やサービスを購入した後、返品や解約ができないと言われて追加料金や違約金を請求される。

このように、老老詐欺では高齢者同士だからと油断してしまうことが危険です。また、「ずさん」で「古くさい」手口が多いと言われています。しかし、それでも被害は減らず、2016年度の警察庁発表では特殊詐欺全体の約3割(1,271件)が老老詐欺だったというデータもあります。

そこで、シニア世代はどうすれば老老詐欺から守れるのでしょうか? 以下のポイントに注意してください。

・知らない人からの電話や訪問には警戒心を持ちましょう。個人情報や家族構成など必要以上に教えないことも大切です。
・商品やサービスを購入する際は契約内容や料金等をしっかり確認しましょう。書面で受け取った場合は必ず目を通してください。
・決断する前に家族や友人、消費生活センターなど第三者に相談しましょう。一人で悩んだり決めたりしないことも重要です。
・もし被害に遭ってしまった場合は速やかにすぐに家族や警察などへ相談する。

老老詐欺かもと思ったら、まずは警察に届け出ることが大切です。警察の電話番号は、110です。また、振り込みをした場合は、振り込み先の金融機関にも連絡をしてください。

そのほかにも、詐欺被害に関する相談や救済を受けることができる機関があります。例えば、以下のようなものがあります12。

国民生活センター(電話:0570-064-370)
詐欺被害者支援センター(電話:0120-810-875)
消費者ホットライン(電話:188)
これらの機関では、詐欺の手口や対処法などについてアドバイスを受けることができます。

老老詐欺は、高齢者だけでなく、その家族や社会にも大きな影響を及ぼす恐ろしい犯罪です。私たちは、詐欺師の巧妙な手口に惑わされず、自分や身近な人を守るために、常に注意力と判断力を持って行動しなければなりません。また、周囲の人とのコミュニケーションや信頼関係を築くことも大切です。もし詐欺被害に遭ったり、不審なことがあったりしたら、すぐに警察や相談機関に連絡することを忘れないでください。このnoteが、少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。

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