4月の葛西臨海公園
ドブネズミと一緒に葛西臨海公園の海沿いを歩く
川向こうのディズニーは人工島で機械だらけで蜃気楼
ヘドロにまみれた魚は美しい 地蔵のような釣り人は
桜の木のそばで 俺とドブネズミ、ペットボトルと一緒に
いつまでも立ち続けているよ
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頭の中に「ほんますまん」の文言がぐるぐると回っている。関西出身の友人であるM氏から何度も届いたメッセージの一文だ。この文言の関西弁はできればあまり聞きたくないものである。ちなみに俺的実際に聞いてみたい関西弁のトップ2が「頭いわしてもた」と「死ねどす」に絞られるのである
今週の土曜日、朝6:00集合で葛西臨海公園にてM氏をモデルに写真を撮ろうと企画したのは俺だ。彼は普通に寝坊したので結局8:00くらいに来るらしい。西東京に住んでいるの人なのに、朝早くこんな場所に誘ってしまった俺が悪いのかもしれないが、何にせよ時間を潰さなければいけない。先週にロケハンをしてはいたが、とりあえず入り口から先へ進んでいく
気が付くと海に沿って歩いていた。海沿いの岩の隙間は牡蠣の殻だらけだ
朝の光の下。東の方へ進んでいく
俺の左斜め前にドブネズミが歩いている
人間がすぐ後ろを追いかけているという形なのに、まるで逃げているといった雰囲気じゃない。カメラをたすき掛けにしたまま。俺はヤツの後を付いていった
しばらくすると大きな河口に行き着いた。釣り人がちらほら見えるその場所の向こう岸にディズニーランドの城が見えた。手前の倉庫みたいな建物と共に蜃気楼のようにぼんやりとそこにある
ドブネズミの姿がいつの間に消えていた
スマホを見ると7:00前くらいになっていた。駅前のスタバの開店時間近くだったので俺は早足で来た道を戻っていく
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am7:15 ブラックコーヒーを啜るように飲んでいる。今日は撮影だ。ちゃんとしなくてはと、スマホを取り出し濱田英明さんの写真と文章を脳に押しこむ作業に取り掛かるも結局ぼたぼたと溢れていく。朝のぼんやりした頭だからしょうがないか。「朝のぼんやり〜」と言うフレーズに脳内が反応。瞬時にミルクボーイの漫才「コーンフレーク」に変わってしまう。一週間前からこの調子
am8:00やや過ぎた頃
「ふじちゃ〜ん ほんまごめ〜ん」
葛西臨海公園駅前にてM氏の声が響く。結局俺は年下の友人にフォローを何一つできず、うだうだと会話をし公園の中に入って行く。なんとなく気まずい空気を変えれぬまま。気がつくと海沿いを歩く2人
東の方に、コンクリート、芝生、岩場、色々な道を使ってふらふらと歩く。少し暖かい光が差す4月の朝。夜の残り香はとうに過ぎ去っていた
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