何が違うの?一般NISAとつみたてNISA!
NISAとは、専用の口座での年間の投資額が一定以下の場合に配当金や売却益が非課税になる制度です。
しかし、NISAには「一般NISA」と「つみたてNISA」というものがあります。
しかも、両方を選択することはできず、どちらか一方を選択することになります。
一般NISAとつみたてNISAとではどのような違いがあるのでしょうか?
それは、つぎの3つです。
年間非課税枠の金額
非課税の期間
対象商品
1.年間非課税枠の金額が違う!
一般NISAとつみたてNISAの違い1つ目は、年間非課税枠の金額です。
一般NISAは年間120万円までの投資にかかる配当金や売却益が非課税になります。
それに対し、つみたてNISAでは年間非課税枠の金額が40万円までとなります。
一般NISAもつみたてNISAも両方、年間の投資額がこの金額を超えると、超えた金額分には課税されます。
たとえば、一般NISAで年間220万円の商品を購入(投資)した場合、120万円分はそのまま一般NISAの口座で取り扱われ非課税となりますが、残りの100万円分は通常の課税口座での取り扱いになり、配当金や売却益に課税されることになります。
つまり、一般NISAとつみたてNISAとでは、非課税専用の口座で取り扱われる限度額が違うということですね。
2. 非課税の期間が違う!
一般NISAでは120万円、つみたてNISAでは40万円までの投資が非課税になるなら、限度額の大きい一般NISAのほうがいいんじゃないの?と思いますよね。
しかし、違いはもうひとつあります。
それは、配当金や売却益が非課税になる期間です。
一般NISAは非課税の期間が5年間であるのに対して、つみたてNISAは20年間もあります。
つみたてNISAのほうが長期間の運用に適しているといえますね。
ちなみに、一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間経ったら強制的に売却させられてしまうのかというと、そうではなくて、課税口座に移して運用を続けることもできます。
その場合、配当金や売却益に課税されるのは、課税口座に移してからの期間のみとなります。
非課税の期間は無駄にはなりません。
3. 対象商品が違う!
一般NISAとつみたてNISAにはもうひとつ違いがあります。
それは、投資できる商品が違うということです。
一般NISAでは、上場株式、株式投資信託、ETF(上場しているインデックスファンド)、J-REIT(上場している不動産投資信託)に投資できます。
一方、つみたてNISAでは、公募株式投資信託とETFに限られています。
しかも、つみたてNISAで投資できる商品は、運用期間が20年以上、毎月分配型ではないことなどの要件を満たし、長期の積立・分散投資に適したものとされています。
このことからも、つみたてNISAは長期の運用を想定して設定されていることが分かりますね。
一般NISAとつみたてNISA、どちらがいいの?
それでは、結局、一般NISAとつみたてNISAのどちらを選ぶのがいいのでしょうか?
比較的短期間で大きな額を投資したいのであれば一般NISAがいいでしょう。
反対に、少しずつでも長期間コツコツと投資したいのであればつみたてNISAがオススメです。
一般的には「長期間コツコツ」のほうがリスクが少なく投資できるといわれているので、そういった点でもつみたてNISAのほうがオススメできるかもしれません。
まとめ
一般NISAとつみたてNISAには、以下のような違いがあります。
1.年間非課税枠の金額(一般NISA120万、つみたてNISA40万)
2.非課税の期間(一般NISA5年、つみたてNISA20年)
3.対象商品(つみたてNISAは長期の積立・分散投資に適したものに限る)
どちらか一方しか選べないので、自分がどのように投資したいかをしっかり考えて選びたいですね!
参考資料
・滝澤みなみ「2022-2023年版 みんなが欲しかった! FPの教科書 3 級」,TAC出版,2022年5月
・金融庁 https://www.fsa.go.jp/index.html
・三井住友銀行 https://www.smbc.co.jp/