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黒坂岳央 『スキマ時間・1万円で始められる リスクをとらない起業術』

僕にとってのこの本:
ないない尽くしに見える自分にも、価値のある経験や体験は眠っている。あなただけの武器で、努力がむくわれる起業という道を。リスクをとらずに。

かなり力強く、応援してもらった気分になる本です。

著者の黒坂氏については、「アゴラ」で知りました。
僕は「アゴラ」をちょこちょことスキマ時間で読んでいます。黒坂氏は「アゴラ」でもっともアクセス数の多い執筆者のひとり、と認識しています。

「アゴラ」には、ニュースの解説や時事問題をあつかうことが多い識者が多いイメージがありますが、黒坂さんの記事はいつもその中では異色。ご本人がフルーツのビジネスをてがけてらっしゃったり、また僕と年代が近いこともあって、記事が出るたびにだいたい拝読しています。

さて、考えますね。
あなただけの武器か。

一見、それは大したことではないかもしれないのだそうです。要は、発見して磨くことが大事なのでしょうね。

黒坂氏は、ライティングのメソッドも定評のある方だと思います。本は、かなり読みやすいです。

リスクをうまないとはどういうことか、PDCAの回し方、「キャラクター作り」、など、ご自身の体験をもとに、起業に必要な情報がかなり具体的に書いてあります。

以下、印象的なフレーズ。
・「週末個人事業主」は、いいとこどり
・安易に会社をやめてはいけない
・コストをかけないという「鉄則」
・「自滅するセオリー」、それは生活費の向上

なるほどなあ、勉強になるよなあ。

 つまり、起業といえども「これまでとはまったく違う別世界にいく」のではなく、「会社員として蓄えたキャリアを拡張する」と考えてもらいたいのです。
 あんこうという魚は「捨てるところがない」といわれますが、会社員も同じで「安定して月給を受け取れるだけでなく、価値あるスキルや経験を積むことができれば捨てるところがない、資産化する生き方」といえるのです。

第3章 売れる商品・サービスはあなたの中にある! より

捨てるところのない働き方を考えてみたいですね。私学教員だと、どういうふうになるのだろう。著者だったら、私学教員をどう考えるのだろうか、お話ししてみたい気分です。

ところで、黒坂氏も5ページにわたって、「生活費をあげないこと」を説いています。いわく地獄への道だとか。これは、こちらの山本憲明氏の本でも同じことが書かれていました。

みんな同じことをいいますね。そしてこの言葉の現代的な体現者といえば、たぶんかのウォーレン・バフェット氏でしょうね。いわずとしれたバークシャー・ハサウェイの代表。投資の神様。

バフェットが大金持ちになったあとも生活レベルを上げないことは有名ですよね。

ただし、生活レベルをあげない、というよりは、彼としてはお金のつかいどころをまちがえるな、ということも言っているのかな。自分や他人の幸せや成長のためには、まったく躊躇なくお金をつかうことも大事、みたいなことも言ってないかな…

逆にいえば、浪費したいものは、独立前にそろえてしまいたいな。
僕でいえば、ギターや服でしょうか。

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